夕霧花園の作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

『夕霧花園』に投稿された感想・評価

均衡(バランス)と調和(ハーモニー)

2021年 マレーシア作品
原題:The Garden of Evening Mists

マレーシア出身の作家、陳團英(TAN Twan Eng)の英文小説が原作。実話っぽいが実話ではない。山岳地帯の茶畑の景色、朝霧や夕霧に覆われた庭の景色が美しい。

舞台は第二次世界大戦後、再びイギリスの植民地となったマレーシア。物語は、ユンリンが亡き妹の夢だった日本庭園を造るため、有名な日本人庭師の中村有朋を尋ねるところから始まる。庭造りの見習いを始めたユンリンは、深い信念を持って庭造りに打ち込む中村に徐々に惹かれていく…。

第二次世界大戦で、マレーシア(当時はマラヤ)が諸外国に翻弄されたことを知った。1896年~イギリス植民地、1942年~1945年日本占領(①)、1945年~再びイギリス領(②)となり、1963年に独立。本作では①と②、そして独立後の1980年代の3つの時代が描かれている。日本占領時代の日本軍の蛮行には胸が傷んだ。②の時代には、華人の共産ゲリラの蛮行がニュースで流れていたり、現地共産党の武装組織の蛮行が描かれていたり、複雑な民族闘争に巻き込まれた当時の現地の人たちの艱難辛苦が想像された。

以前、ソウル市内の老人ホームを見学した際、日韓併合時代を経験された入居者の男性に“日本”に対する思いを聞いたことを思い出した。「国と国のことは私には解りません。だけど、日本人にはいい人も悪い人もいました。」と、その方はおっしゃった。戦争を史実として語るとき、どうしても良い国と悪い国というレッテルが貼られてしまうけれど、それは一方から見た場合のことであって、どの国にもいい人も悪い人もいるというのが実際であると思う。

本作で、日本人の憲兵は高圧的な悪行の人々として描かれ、中村有朋は同胞の罪を償う善行の人として描かれている。また、マレーシア人は、ユンリン姉妹や捕虜となった人たち被害者だけでなく、現地共産党の武装組織(加害者)の蛮行も描かれている。日本、マレーシア両国は均衡(バランス)を取って描かれているように感じられたけど、イギリス人だけは好意的にのみ描かれていたのは、少しバランスの悪さを感じてしまった。原作に依るものだからだろうか。

庭師である中村と日本人に敵意を持つユンリンを結びつけたのは“庭”という芸術だった。
中村)芸術には境界はない。
ユンリン)芸術は文化に宿す。文化に境界はある。
日本とマレーシア、二つの文化が調和(ハーモニー)した芸術的な“庭”。その庭自体をもっと映してほしかった。そうすれば立ち去った中村の心情が庭に投影されたと思うから。
アリス

アリスの感想・評価

2.9
ちょっと厳し目で。
戦争もの。
慰安っていうのは当時確かにあったんだろうね。この辺りはセンシティブなのでこの辺で。
結局は厳しい時代からの時と国を越えた恋愛物ってことね。
Nasu

Nasuの感想・評価

3.5
マレーシアの映画ということで、阿部寛は何人役なのかと思えばちゃんと日本人でした。

刺青が地図になっているというプリズンブレイクよろしくな展開には少し笑ってしまったが……映像美の素晴らしさや日本人が目を背けてはいけない歴史など見るべき理由はある。
この映画観るまで日本人は知ることはまずない歴史なので見れて良かったとさえ思う

この映画では日本人は悪者ですけど、阿部寛は悪者では無かったので後味は良い
saskia

saskiaの感想・評価

3.5
なんで庭師がタトゥーアーティストになったの?

日本軍が行った人権無視の恐ろしい行為は日本人なら知っておくべきだし、忘れてはいけないことだと思う。
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2022/𝒩𝑜.502◡̈*✧🌛☽・:*
おうち映画𝒩𝑜.502
劇場映画𝒩𝑜.𓂃‪𓃱𓈒𓏸❁⃘*.゚
Honeycomb

Honeycombの感想・評価

3.8
前情報一切無しで鑑賞したので、戦争映画だったことにびっくり。しっとりした大人のラブストーリーだと勝手に思ってた。


第二次世界大戦中1940年代からイギリス統治下のマレーシアを舞台に日本人庭師と日本軍に人生を狂わされた女性の物語。


マレーシア製作とのことで、また少し視点が違う。
日本軍の描写に心が痛くなる。。
でも目を背けてはいけない。
ピロ

ピロの感想・評価

4.0
2022.8.28
WOWOWシネマ録画。
舞台はマレーシア。80年代から始まり、戦時中、戦後の51年へと。
戦時中、日本軍の収容所に強制連行され強制労働、従軍慰安婦をさせられた姉妹。

80年代、阿部寛演じる日本人庭師中村有朋が戦時中のスパイだったと疑われ女性裁判官となっていた姉が彼の無実を証明するためかつての有朋の住みかを訪ね。
終戦時、妹は収容所で死に、ただ一人生き残った姉。
51年、妹の日本庭園を造るという夢のため有朋のもとを訪れ、依頼は断られるも一緒に働くことに。
彫り師でもあった有朋に背中に入れ墨を施された姉。二人は恋仲になるも、有朋は姿を消し。
戦後、妹の遺骨のある収容所を探し続ける姉。
そして80年代へ。
戦時中の日本軍の蛮行に、苦しんだ現地の人々。
終戦後は英国に支配され。
物語はナカナカ重いです。
正直なところ、国は違うけど現在でも従軍慰安婦問題等反日感情むき出しに喚く韓国にずっと嫌悪感を持ってたのだけど、
この作品で描かれた内容を観ると、当事者や遺族が感情的になるのも仕方ないのかと。
戦時中の日本軍、占領された現地民、日本人の美学、色々と考えさせられる作品でした。
2022#68
WOWOW.

イギリス統治下のマレーシアを舞台に日本人庭師と日本軍に恨みを持つ女性との切ないラブストーリー。日本人庭師役の阿部寛、雰囲気に合っていて良かった。ただ日本人の設定がおかしすぎて笑ってしまった。庭師と彫り師が合体してたり、日本軍が相手の小指をつめたり、フィリピンの都市伝説、山下財宝がマレーシアだったり、外国人が描く間違った変な日本が邪魔をしていて日本人としては世界観に入り込めなかった。
Jane

Janeの感想・評価

3.6
日本人であることが恥ずかしくなった。
嫌になる。
戦争って…。
自分の国の歴史はもっとちゃんと学ばないといけないな、と思った。

違う国の監督が日本を描いたらこんな風になるんだなぁ。
監督の世界観はなんか良かった。

もっと阿部寛を宣伝しても良かったのに…
yoshis

yoshisの感想・評価

1.5
阿部寛が全編英語で頑張ってたけど、謎解きはよく分からなかった。
BoltsFreak

BoltsFreakの感想・評価

3.2
かなりシリアスな作品だった。
認識はしていたけど、第二次大戦中のマレーシア🇲🇾での日本軍による戦犯行為には言葉を失う。
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