ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人への作品情報・感想・評価

上映館(4館)

ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ2020年製作の映画)

上映日:2020年10月02日

製作国:

上映時間:98分

あらすじ

ナレーション

「ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ」に投稿された感想・評価

MALPASO

MALPASOの感想・評価

3.2
『世界で一番貧しい大統領 愛と闘争の男 ホセ・ムヒカ』

原題は「El Pepe, Una Vida Suprema」
エルペペ、最高の人生

ウルグアイで絶大な支持を得た大統領のドキュメンタリー。
貧しいという言い方は正しくないと思う。価値観の違いだと思うけど、こんな大統領も世界にはいたんだってことだよね。

自身の利権絡みで錆だらけのどこぞの国家代表とは違うわけだよね。コロナ禍の世界、黒人問題・・・ムヒカ氏の話も聞いてみたい。

世界一貧しいという表現はどうかと思う。質素な生活が貧しいわけではない。

国のボス選びの参考に。
こちらはエミール・クストリッツァ監督ではなく、日本のフジテレビのディレクターである田部井一真氏が、「世界で最も貧しい大統領」とも言われた第40代ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカを追ったドキュメンタリー。テレビ番組の取材で出会ったムヒカに心酔し、自らの生まれてくる子供にも彼に因んだ名前をつけるほどの対象人物への執着を見せる。ムヒカへの取材を重ねるうちに、ついには彼を日本に呼ぶことにも成功し、その旅までもカメラに収める。ムヒカが広島の原爆ドームに出かけるシーンは心に残る。

クリトリッツァ監督のドキュメンタリーにも言えるのだが、取材の対象にフォーカスしていくうちに、自分のも物語にも言及していくのが、世界的映画監督のアプローチと一緒だ。それほどムヒカ元大統領は魅力的で、自分に引き付けて考えてしまう存在なのだ。番組取材を重ねるなかで、このようなドキュメンタリーに結実させた田部井監督の熱意がこもった作品だ。
恥ずかしながら、このムヒカ元ウルグアイ大統領について、私の知識はほぼない状態で、この作品を観た。

作品は、田部井監督が生まれたばかりの我が子と対面するシーンから始まるドキュメンタリー映画だ。
日本の病院で日本人の子供が生まれたことと、ウルグアイの大統領。
一体どんな関連があるのか全くわからない状態でしたが、我が子に「ホセ」とホセ・ムヒカから名前を取った監督。
それだけで、彼がどれだけムヒカのことを思っているか解った。

その次のシーンはムヒカ元大統領の国連会議でのスピーチ。
現代の消費社会を痛烈に批判し、人類にとっての幸せとは何かを問う内容だった。
そのスピーチはとても素晴らしく人々の心を打つ内容。
私自身もスピーチを聞いて心打たれたが、自分自身の欲の深さはわかっている。
欲しいものはたくさんあるし、便利な生活はやめられない。
もっともっとと思ってしまうのです。

ムヒカの言っていることはただの理想論なのか?
実際に映し出されるムヒカは、本当に可愛い気のいいおじさん。
でも、インタビューしている中で時折鋭い眼光をのぞかせます。
「このおじさん、只者ではない……」

作中では彼の過去も描かれ、若い頃軍事政権下のウルグアイでゲリラ活動をしていた時に逮捕され、刑務所で生活していたことにも触れている。
ただの農家のおいじさんではないはずだ。

日本とのつながりも多く、そもそも子供の頃に近所に住んでいた移民の日本人から菊の栽培を教えてもらっていたとのこと。
来日した時の様子も描かれていたが、彼が今の日本を見て言う言葉は、的確で胸に響いた。

新型コロナウイルス感染のため公開が延期されているが、今こそみんなに観て欲しい。
早く、自由に映画館に行けるようになったらいいな。