Summer of 85の作品情報・感想・評価 - 234ページ目

「Summer of 85」に投稿された感想・評価

いりー

いりーの感想・評価

3.6
オンライン試写会にて
よくないことがあったんだ、変なものに惹かれるとか、墓で踊る謎の使命感、気味悪さを冒頭から終盤まで引っ張り続けるのがフランソワ・オゾンらしさ。
夏休みの同性愛ものってことで『君の名前で僕を呼んで』を引き合いに出されることが多いようだけど、女性がよき理解者となるのはグザヴィエ・ドラン感もする。わかりやすいセックスシーンは特になく肌の触れ合いとかキスシーンがやたら官能的。キュアーもやっぱいいね
オンライン試写にて。

海で出会ったふたりの青年が惹かれ合い、運命の糸に手繰り寄せられるまま突然にして引き裂かれ、取り残された方が「どちらかが先に死んだら墓の上で踊る」という約束を守る。

簡潔に説明しようと思えばいくらでもできるストーリーだが、綿密に重ね合わされたストーリー上の思考や感情が深く余韻を残す。印象的な台詞も多々登場し、――ダヴィドがバイクを走らせている時に話す"スピードの彼方" の話など――それが後々になって観客の胸に迫り、効いてくる。

彼がバイクで疾走した先はどこだったのか。アレックスに向かって放った言葉は本意だったのか。彼は誰の胸にも抱かれない自由の身であったが、アレックスに出会ってそれは変わったのか。鑑賞後、一晩経って考えたのはダヴィドのことだった。彼は上手く映画の中で本心を隠し、今までそうやって生きてきたように自由であったけれど、はたして本当は――、と考えてしまった。

アレックスの心の中にある「死」の概念、ダヴィドに対して抱いていた気持ちの本当の姿など、総じて本作は夏のノスタルジーに内包された深い思慮の形をなしていると思った。

観たあとしばらくはふたりのことを、彼らが過ごした6週間とその終わりと始まりを考えざるをえない、そんな映画だった。
furaha

furahaの感想・評価

2.9
オゾン監督が長年撮りたかった青春映画。夏の恋を16mmフィルムによる撮影で、どこか淡く優しい色鮮やかなノスタルジック漂う世界観に。本当に美しい映像の数々!胸が張り裂けそうな男の子同士の恋、オゾン監督ならではの切なく独創的な作品です。
rm

rmの感想・評価

3.8
(オンライン試写会にて鑑賞)

ひとの心は自分の幻想かもしれない。結局のところ他人は他人で、すべてを理解することはできないし、縛ることもできない。

死に興味を抱いていたアレックスだけど、死は時間を止めてしまう。過去を辿ることしかできない。それでも、前に進んでいく。

80年代フランスの情景と、10代の2人の日々が美しくて、でも終始切なさに溢れている、そんな映画でした。
ジェットコースターのシーンが可愛かった。

そしてエンディングで泣けた。
最後の曲は、そういうことなのかな…?
Tomoboop

Tomoboopの感想・評価

3.7
オンライン試写会にて。
不思議な透明感と悲しみに包まれた作品。
美しいノルマンディーの海辺&美青年で夏気分いっぱいになれるかと思いきや、何とも言えない喪失感がいっぱい。恋の相手が男性でも女性でも、愛する人を失うのは悲しくてやり切れないですよね。。
とし

としの感想・評価

3.5
2021年7月22日
映画 #Summerof85 (2020年仏)鑑賞
#感想
オンライン試写会

フランスを舞台に10代の少年?青年?ふたりのひと夏の激しい恋と悲劇的な別れを描いた作品

#フランソワ・オゾン 監督作品なので恋の描き方は上手だなと思いました

85年当時は今よりもLGBTQへの風当たりは厳しかったろうな!
どらみ

どらみの感想・評価

4.5
オゾンが17歳で出逢い映画製作の原点となった”俺の墓で踊れ”
死に惹かれるアレックスと束縛を嫌い自由で博愛主義なダヴィドのひと夏の美しく儚く残酷な恋
アレックスの恋は彼だけの唯一無二の狂おしい初恋
最高の幸せと絶望の果てに
彼は彼自身と出逢い
過去を乗り越え新しい物語を紡ぎ出す
誰もが経験する青春の終焉と喪失の痛みを道連れに…

アレクシがアレックスに変わった
362万8800秒のひと夏
最高に美しい夜を越え
外見でも体だけでもなく
永遠と誠実を願い
初恋に溺れた相手は
鳥の様に自由に羽ばたき消えた
弔いの狂おしいダンスを踊り
アレックスは少年時代の終わりを知る
煌めきと痛みを知っても
人生はまだ序章に過ぎない

2ケツ🚲、俺たちまだ始まってもいない
キッズリターンって俺の墓で踊れのオマージュだったのか?

蛇足気味に
主役16歳のアレックスのフェリックス・ルフェーブルはリヴァー・フェニックスを想わせるツンと上向きの鼻がチャーミングな美少年だけど、
ダヴィドのバンジャマン・ヴォワザンはビョルン登場時を思い出す長い顔が日本人の思う美少年の好みとは少し違うかな…とは…
まぁ彼は18歳で年上の青年という位置づけだからいいのかも…
腐女子歴も小学生でトーマの心臓やポーや風木と出逢ってから今まで永いので…<(_ _)>
896

896の感想・評価

3.6
試写より

 本作のテーマは、恋愛における「理想化」。
 心でつながっていると思っていても、所詮人と人は折り合いのつけ難い「個」なのだ。恋愛におけるその意識の欠如がもたらす躓きこそが、「理想化」。つまり、恋する相手を「自分にとって理想の人間だ」と思い込んでしまうこと。当然理想像と実像が100%合致することはなく、そのギャップが幻滅を引き起こし、関係性の崩壊を招く。誰にとっても普遍的な、恋の落とし穴と言えるだろう。
 重要なのは、その虚像を葬り、自身の未来に立ち込める靄を払うこと。その方法は、誰に共感される必要も、誰に理解される必要もなかろう。
 自分だけのやり方で、虚像を葬り去るがいい。
 一つ一つの恋は、長い物語の中の一幕でしかない。本作でアレックスが経験する1985年の夏のように。
the cureの名曲In Between Daysが挿入歌ってだけでclip!
kaorui

kaoruiの感想・評価

4.0
オゾンらしい美意識で飾られた作品。
夏の陽の光が緑と青を淡く溶かしたような色彩設計。
白亜の崖の麓、空と海がひと続きに青く霞んだ海辺での少年たちのひと夏の物語が描かれる。
これまでオゾン作品はどうも苦手だったんだけれど、今作の夢見心地の美しさは大好き。

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