冬の始まりを知らせる天使の調べを肺いっぱいに吸い込み、吐いた黄金の溜息は優しく川の水面を撫でる。
この寓話の中で、私は何役を買って出ようか。儚げな少女となって菩提樹の花弁の押し花で切手を作り、棺桶職…
世界の終わりでつむがれるおとぎ話。
日々衰弱していく妻と暮らしながら息子からの連絡を待つ棺桶職人マリオ。戦争から帰らない夫を待つ栗売りのマルタ。厳しい生活から逃れるように村からは人々が離れていき、…
生と死が交わる夢想の現実
幻想的な旅路、辿り着くのは死という終着点
流れ行く時の中での死とはその瞬間の事だけでなく誰かの記憶に残り続ける
埋葬する栗
川に流れる栗を追いかけて2人が出会う、それは必…
愛は遠く、痛ましく、何年と研ぎ澄まされて、その身を明日にも滅ぼすだろう。それでも愛おしむ姿は、ここに残された森のざわめきに、身を寄せ合う枯れ葉の波音に、手繰り寄せるほどにはっきりとわからなくなるあな…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
今まで観た映画の中で最も芸術的に美しい作品かもしれない。凄かった。
自然美はもちろん、ボケ方やピントの合い方まで美しい。
大量の栗が流れるシーン、三角ボケってなかなか見ない気がする。綺麗すぎ。
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■短い映画だったけど、
美しさ・寂しさ・孤独・死…全てがあった。現実と幻想の境界線みたいな。
室内のカットはヴィルヘルム・ハンマースホイの絵画みたいだし、光が射せばそれはフェルメールみたいに見えた…
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