獅子座の作品情報・感想・評価

「獅子座」に投稿された感想・評価

ベンチに置いてあるチョコ?を食おうとしてこっそり近づく一文無しのおっさんと、それに気がついて吠える犬。バカおもろい。
イロモノみたいな目で見られる一文無しのおっさんの悲壮感が異常で、船がスーッと後ろを通った時とても悲しくなった。‪金がなければ街を見る印象も変わるし他人が鬱陶しくなる。金欠の俺には辛い映画でもあったがおもろかった。‬
堊

堊の感想・評価

3.9
・他人の映画にゴダールがゴダールのまま出て勝手にゴダール映画をおっぱじめてる。


・鳩を蹴り飛ばして歩く姿に感動。パリの地理は全くわからないのだけれどあのピンボールのところってユスターシュの作品でよく出てくるところ?


・併録の「リュミエールを語る」ドキュメンタリーが超面白かった。「ほら、もうこのインタビューをはじめてから違う世界になったろう…」突然エモフレーズをぶちこみまくる雪だるまみたいな腹のジャンルノワール。座りながらせわしなく喋る多動っぽいラングロワ。
『大人は判ってくれない』『勝手にしやがれ』と同時期に作られ、見応えのある名作なのに今まで見る事がなかった。

ストーリーは有名なので省きますが、獅子座(8/2日)に生まれた主人公のピエール、彼は瞬く間に運から見放されとても惨めで、かと言って働かないし、今までの不甲斐なさをかえりみる事もない。

そこで私が驚いたのは、彼の友人やパリの人々が何とも親切で優しい事でした。

「これからは生活を改めて働け」と言いお金を貸したり、仕事を紹介してコーヒーをご馳走してくれたり、都会にしてはわりかし他人を気にかけているのだった。

特に市場でピエールが空腹のあまり盗みをし、店主と揉み合いになるシーン!
周りの客たちが口々に「許してやれ」とか「そのぐらいあげろ」とか言うんですよね😂なんて心の広い人達なんだとニッコリしてしまいました💭
ラストシーンで感じたのは皆と同じ意見「こりゃ反省してないナ」でしたが😅

ロメール監督は星占いに詳しいのだろうか?誕生日の前後は物事が上手く行かない。まさにこのジンクスに沿った話だなと思い、面白く拝見しました。
324

324の感想・評価

4.6
タイトルに反して地上の映画。良いタイトル。ひたすら路頭に迷い、歩く。起伏や結果ではなく、過程が大事。好きなやつ。
まつこ

まつこの感想・評価

3.0
のらりくらり暮らしていた男が遺産が入ると知り浮かれまくって野垂死にかける話。

右側に横たわる人と左側で愛を語らう人。彼はその真ん中のちょっとだけ右寄りをヨロヨロとひたすら歩く。

働かざる者食うべからず的な格言めいた話ならもうちょっと好きになれたのかもしれないな。「いやいや、働きなさいよ(´ε`;)」とか「やっちゃうよ。あーやっぱりやっちゃったよ( ˊ̱˂˃ˋ̱ )」とソワソワしながら観ていた。絶対あの後も成長しないとみたぞ!

パリの老舗カフェが出てきてカッコイイおじぃちゃんギャルソンとあのテラスでキャッキャお喋りしたなぁとなんだか懐かしくなった。日本人だとあんまりいい扱いをされないとか言う話も聞くけどきちんと挨拶をして入れば大抵気持ちよく過ごすことができると思う。
いずみ

いずみの感想・評価

3.9
簡潔に言えば終始パリ散歩…。おばさんが死んだため遺産相続は自分だと思った男だがいとこが相続することになり、一文無しに。徐々に浮浪者へとなっていき心も体もボロボロになっていく男の様子。華やかなパリではヴァカンス中であり、友人に連絡をとってもみんな「ヴァカンス中だから」と相手にしてくれない。ヴァカンスヴァカンスヴァカンス…。そんなパリと都会から見離された男との対比がわかりやすくヌーヴェンヴァーグの訴えでもあり激しい主張でもある。終始画面は退屈だが、荒み方がえぐいジェスハ-ンがとてもいい。ひたすら朽ちていく男の様子は見ていて悲しくなる。
とにかく歩いて、歩いて、歩きまくる。靴と地面が触れ合う音が異常に印象的なのだけど、それも聞いてるうちに段々と苦痛になってくる...。
最初白々しくも思える綺麗なパリが映るけど(最近のフランス映画で見飽きた)、彼が歩くに連れて、汚いピエールに、汚いパリに変わっていくのも面白い。
彼をひたすら歩かせる力は一体なんだろうね。
mmmcy

mmmcyの感想・評価

5.0

ジェス・ハーンは英語なまり?と思ったら、アメリカ人で第二次大戦後フランスに帰化した人なの? アメリカから見たら「国を捨てた人」なのかな。
菩薩

菩薩の感想・評価

4.5
牡牛座?獅子座?いいえ、私は蠍座の男、毒はない、金もない、夢も希望もない。

今まで観てきたロメール作品とはまったく似通っておらず(バカンスシーズンの悲哀という点では『緑の光線』が近いのかもしれないが)、こんなガチンコリアリズム観せられたら逆の意味で生きるの辛くなってリスカしたくもなるけど、今の自分にはぴったりすぎる作品で、顔で笑い心の中で号泣した。星占いを信じるほど乙女チックでも無いが、やっぱり人生は運に支配されてるとこがあると思うし、美しさの裏には汚らわしさがあるし、光の陰には闇があるし、幸せの根元には誰かの不幸がある、これはそんな「つらたん」の部分に光を当てるような作品で、からこそ最後の御都合主義的棚ボタ着地も受け入れる事は容易である。普通から金持ち、金持ちから貧乏、そしてルンペン、そんな彼に手を差し伸べるのはやはり同じ境遇の人間で、彼はもうある意味「達してる」感のある存在であるが、人生に固執するとなるとやはり必然的に金銭と言うのが追いかけてくる。良くも悪くも金だし、金が悪い存在だとは思わないし、金が無ければ心も体も余裕が生まれないし、金があれば人より掴めるはずのチャンスも増えていく、そう金なんだ、金なんだよ…。金星に見放され、金銭運にも見放され、やることも無くトボトボ歩くしかないピエール、その靴先には穴が空き、それを繋ぎ止める紐も切れ、心に穴が空き、生きる希望も切れ、そんな彼が見つめる水面が光を放つ…。辛いよ!厳しいよ!悲惨だよ!でもこれが面白いんだからしょうがない。突然の空撮からのグーグルアースの先駆けみたいなシーンには驚いたし、やっぱり水面に浮かぶパン(?)みたいのに石当ててやっと手にしたら中に水入っててボロボロのシーンではもう辛すぎて7万本脱毛した。再び希望を手にしたピエールとあの最強ルンペンの行く末が気になるところだけど、多分こいつまたやらかしそうな気がする。
ロメールの長編第1作がこんな映画とは思わなかった。華やかなパーティのシーンとの対比から、後半ただただあてもなく歩くピエールの悲しさ。オチ付近のシーンで歌われるラインの娘の異常な迫力に腹抱えて笑いそうになった。