獅子座の作品情報・感想・評価(ネタバレなし) - 4ページ目

『獅子座』に投稿された感想・評価

歩けば歩くほどにピエールの惨めさがパリの街並みに浮かぶ。ピエールが熊のようにおっきい体なのがまたいい。

エリック・ロメールという人はヌーヴェルヴァーグ族の中でもとりわけ遅れて評価された人で、この作品は彼の長編デビュー作なんだけど日本公開も90年代以降のことで、当時は興行収入も良くはなかったらしい。そん…

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響介

響介の感想・評価

3.3
序盤の方でうとうとしてしまって気づいたら主人公がホームレスになっててパリの街を放浪してて猥雑さ!とか言ってブチギレててけっこう面白かった
流星のごとく貧しさに吠え、豊かさに歓喜する、単純な男の、それぞれの輝き。

まだ殺していないクマの皮を売ってはいけない🧸🧸🧸
Il ne faut pas vendre la peau de l’ours avant de l’avoir tué.


なんてセリフは出てこ…

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西東京

西東京の感想・評価

5.0

貧困街ブラ物語。ピエールの音楽的な才能が本当にあるかどうかは置いておいて、音楽を志す人間は当然のように労働が選択肢にない。パリの街を歩けば歩くほど己と世の中の対比が浮き彫りになり、世間を恨んで「貧す…

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このような状況に追い込まれるとあてもなく歩き続けるものなんだろうか。とにかく、働けよ。
ピエールのダメさがリアルなので富豪の叔母さんが正しい目を持っていることが伝わったよ 多分また無一文になるでしょこれ
川島雄三の「人も歩けば」が1960年、ロメールのこっちが1959年。似たようなプロットである。が戦勝国であるはずのこっちの方が悲惨な描写
文無しとなってからの放浪シーンが最高。セリフがなく、男の行動のみで語る時間が長く、サイレントさながらです。なかなかのクズで好感度ゼロですが、見入ってしまうカメラの魅力はありました。

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