復讐者たちの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

「復讐者たち」に投稿された感想・評価

みサ

みサの感想・評価

3.4
当事者でもない安全地帯にいる外野が「復讐はよくないよ」なんて口が裂けても言えないし言うべきではないと私は思ってる。
“600万人には、600万人を”
600万人だよ?
言葉にするとさらっと言えてしまうけど、数として受け止めて考えると想像もできない数字だよ。

映画としてというより、こんなことがあったのかと勉強するつもりで見てた。

【152】
だま

だまの感想・評価

-
ホロコーストを生き延びたユダヤ人たち。終戦後にも終わらない迫害。想像を絶する痛みや苦しみを味わった彼らに復讐なんて無意味だと言えるだろうか。自分が彼らの立場だったらどうだろうか。それでも復讐が生み出すのはさらなる悲劇だけ。それを想像する力が人間にはあると信じたい。

アウグスト・ディールが本当に素晴らしくて。ふたつの選択に引き裂かれ。ぎりぎりまで葛藤するマックスの混乱が生々しく伝わってくる。目や表情の動きに感情が溢れていて深く引き込まれた。『名もなき生涯』の静かな佇まいも印象的だったけど。今作の激しい慟哭も目に焼き付いている。
kei188

kei188の感想・評価

1.7
目には目を、600万人には600万人を。

600万人とはナチスの犠牲人なったユダヤ人の数です。
第二次世界大戦、ドイツ帝国降伏後のお話。ユダヤ人、マックスは連合国の空爆でめためたになったドイツで、ユダヤ人旅団に出会います。ユダヤ人旅団はイギリス軍の支配下にあり、生き残ったSS(ナチス親衛隊)の幹部を探しだしては、その場で処刑するという任務についていました。この旅団に合流し、連れてこられたのはユダヤ人の難民キャンプ。家族をキャンプで探すも、ホロコーストで犠牲になったことを知ります。
やり場のない怒りと悲しみのさなかに、森の中で「ナカム」というパルチザン(レジスタンス)に遭遇し、ナカムの一員となります。

ナカムの目的は、600万人には600万人を。ドイツの5つの都市で、復旧途上の上水道に毒を入れて、ドイツ市民を殺すというもの。

リーダーが毒を入手するために、エルサレムに帰国し、戻ってくるまでの顛末です。

マックスは当初はユダヤ人旅団のスパイ的な位置づけで、ナカムの行動を旅団のリーダーに伝え、上水道毒殺の計画を伝えていましたが、ナカムの連中と行動するにつれて、アーリア人への復讐心がメラメラと湧き上がり、PLAN Aと呼ばれた作戦は成功し、復讐は成功するのか?

史実に基づいたお話です。実際にこのテロ計画はあったのですが、歴史上では語られることはありません、成功しなかったから。顛末はお粗末なものでした。この映画は、無実の人を貶めることはおろかなことである。なにもしていない幼い子供の命を奪うのはおろかなことである、ということです。

そのテーマをマックスとナカムの一員の女性のアンナとのつながりで見せます。ここは事実なのでしょうか?大事にしていた子供と家族をホロコーストで失ったマックスとアンナ。テロ作戦中に、大人の関係になってしまいます。そして、アンナは街にいる子供たちを見て、母親としての母性を取り戻し、作戦から離脱します。

ここも本当の話なんでしょうか?作戦は失敗に終わります。失敗に終わることと、子供たちの未来、の関連性は特に語られず。

この映画はイスラエルとドイツの共同制作です。ナチスのユダヤ人の迫害を史実としてイスラエルを主軸に語った映画やドラマは少なかったと聞きます(さほど詳しくない)。映画としても、イスラエルでは自国民の過去の凄惨としての事実を題材にしたものも少ないと聞きます。

その点では画期的だったのかもしれません。しかし、映画としては、どうなんでしょう。事実に完璧に沿っているというのなら、致し方無いですが、そうでなければ、マックスとアンナがあんな風に男女の仲になり、テロが失敗したのは違和感でした。

2021年劇場ー71本目
Never again.

エンドロールの後にも流れたこの言葉が唯一にして最大のメッセージ。
憎しみや悲しみの連鎖は何も生まないし誰も救われない事を再認識させる。
でもだからこそ自分の大切な人達が何の罪もなく命を奪われたらどうするか?という問いは意味がある。自分も正直間違っていると分かっていながら主人公のような選択をしてしまうかもしれないと思いながら見ていた。
こういう作品は語り部の役割を担い残り、受け継がれていくべき。
よ

よの感想・評価

-
重いテーマの割にはテンポ良いが、立ち止まれんかったんやろうなと思うと…
すっごく重々しい映画でした。
戦争題材の映画は突き刺さります。

劇場128本目
Hiratek

Hiratekの感想・評価

3.2
迫害されたもの達の復讐とは
肯定も否定も出来ない
戦争を起こす側も受ける側もどこにも悪い人はいない、その時の正義に従ってるだけだから

いつ気づくのか
他者と会話し理解することだけが残される道ってみんな知ってるのに
【字幕版】
●′21 9/26~10/1単館公開
配給: アルバトロス・フィルム
提供: ニュー・セレクト
後援: イスラエル大使館
ワイド(シネスコ)
DOLBY DIGITAL
′21 10/1 11:00~ メトロ劇場にて観賞
DCP上映
LPCM
パンフ未購入
※劇場では字幕版のみ。
ドイツ・イスラエル合作だが本篇英語音声。
メインタイトル、オープニングクレジット及びエンドクレジットは英語表記。
サラウンド・スピーカーよりノイズ。


【吹替版】
りょう

りょうの感想・評価

3.0
ユダヤ人によるドイツ人への報復の話
こんな事実があったんですね
戦争が終わった直後
自分の妻子を探し彷徨う主人公
ナチス残党を処刑しているユダヤ人組織と行動を共にし、その先にユダヤ人の犠牲者が600万人ならドイツ人も600万人の犠牲者を出すべく計画しているユダヤ人組織と出合い行動を共にする

目には目をって事でハラハラする展開もあったが、どこか薄い気がする
冒頭の何の罪もない身内が殺されたらどうしますか?なんて問い掛けが字幕で出て来て、どこか拍子抜け
死刑制度でも論じられるような言葉
戦争だからしょうがないとは言いたくないが
人一人、理不尽に殺されれば全てに問いたくなる

主役がテレンス・マリックの名もなき生涯と同じ人
役者は良かったんだけどな
mity

mityの感想・評価

3.5
「目には目を 600万人には600万人を」
生き残ったユダヤ人たちによるドイツ人の無差別大量殺害計画が、もしも本当に実行されていたとしたら・・・多くのドイツ国民の命が失われていただけではないような恐ろしさを感じた。

密告者のせいで妻子を殺されたマックスが、憎しみに支配されるのは想像に難くないだけに、密かにナチスの残党を処刑しているユダヤ人旅団と行動を共にしていくのは、自然な流れだと思えた。復讐が生きる目的となったマックスがより過激なナカムに傾倒していくのも。それを“自然”だとみてしまうのが悔しいけれど。

計画の現実味が濃くなるにつれ、マックスの中には葛藤がうまれていったのだと思う。復讐心と良心の呵責・・・。アンナも同じように苦しんでいただけに、互いに縋りつくように慰みあうように求め合う姿は悲しかった。

真の復讐とは何か。実際に計画され、でも遂行されなかったこの実話を通して、憎悪とどう向き合うべきか、考えた映画だった。


#85_2021
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