長崎の郵便配達の作品情報・感想・評価

「長崎の郵便配達」に投稿された感想・評価

ばやぁ

ばやぁの感想・評価

3.6
ピータータウンセンド氏と谷口スミテル氏のボイスメモによるオリジナル音源による足跡を元にイザベルタウンセンド氏が長崎の街を歩くドキュメンタリー。
座席一つ挟んで隣の年配の方が終始啜り泣いていた。当時の翻訳家の方とイザベル氏の対話がとても印象に残った。若い世代も戦争が戦争の事実をしっかりと学ぶべきだと改めて感じた。
小学生まで長崎に住んでいた私。記憶が間違ってなければ、夏休みの登校日は8月9日で必ず
平和授業があった。本当に久しぶりに長崎の原爆の話に触れ、心を揺さぶられた。
きっと長崎にも広島にも行ったことがない人もいて、資料館の存在も知らない人がいるだろうと。日本人が絶対忘れてはいけない出来事であると、私も訴える事が出来る人間にならないと。何かにつけて核を取引の材料に口にする卑怯な大人は勉強しろと言いたい。
さくRA

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3.8
『ローマの休日』のモチーフと言われるピーター·タウンゼント氏が気になって観たのだが、ただの反戦映画ではなく、娘イザベルが、長崎で被爆した郵便配達少年を取材した父を想い歩く、ボイスメモが効いている愛のある一本☆
波や風の音に癒されながら、あんなに沢山の、愛ある人達を一瞬で消した爆弾を、許すべきではないと思った。スミテル氏が生き続けて、後世に伝えてくれたことに感謝。そして二人の友情に胸熱くした。
ワンコ

ワンコの感想・評価

4.0
【長崎原爆忌】

8月9日の長崎原爆忌を迎えると必ず思い出すことがある。

映画でも少し触れられるが、B29が、当初投下予定だった小倉が厚い雲で視界不良だったため、第2の候補地だった長崎にプルトニウム型原子爆弾を落としたのだ。

この視界不良の雲は、事前に新型爆弾の投下を察知した八幡製鉄所で働く人達が、早朝から何本ものドラム缶に入れたタールを燃やして作った煙幕だった。

僕が思い出すのは、この煙幕作戦に携わった男性が、自分は長崎に足を踏み入れることなど出来ない酷いことをした人間なのだと、テレビのドキュメンタリーで声を詰まらせ涙ながらに語っていたことだ。

新型爆弾を落とさせまいとしたことが、長崎の悲劇になってしまった。

「3年半の入院生活のうち、1年9ヶ月は背中の火傷のためうつ伏せで、胸側には床ずれができ、肋骨も腐り、今でも、肋骨の間から心臓の動いているのが分かる」

谷口さんの言葉だ。

毎年夏になると、この他に、TBSのnews23で、広島出身の綾瀬はるかさんが被爆者のもとを訪ねインタビューする特集をがあるなとか、沖縄戦を含む戦争の映画やドラマ、インタビューがあるだろうなとか、そんな事を考える。

ただ、優しく”戦争は良くないです……”なんて語りかけるだけでは、期待が無力に感じるくらい世の中は荒み始めているように思う。

今年は、ロシアによるウクライナ侵攻があったため、あの維新の頭のクソ悪そうな代表が”核シェアリング”などと言い始めて、安倍晋三も同調の動きを示していた。

安倍晋三が死んで、安倍派の大量の議員が霊感商法宗教と結託していたことが明らかになり、更に、自民党の特に安倍派が主導した憲法改正草案が、霊感商法宗教の草案と酷似していたことが報じられ、この国は一体戦争や原爆の悲劇から何を学んだのかと考えてしまう。

この作品については、NHKのニュースウォッチ9が短く特集していたが、メディアは、どんどん戦争の悲劇について報じなくてはならないと思う。

核シェアリングなどと軽々しく口にする学業を疎かにしたバカ政治家を放置してはならない。

ピーター・タウンゼント氏が「小説家も含めて作家には(こうした悲劇があった事実を伝える)義務がある」というような事を録音テープの中で言っていたが、全くその通りだと思う。
たくさんの愛が
一瞬にして消えてしまった

【命】でなく【愛】と表現していたことが
印象に残った
8/15
おばあちゃんと弟と

戦争経験者がどんどん少なくなっている、耳を傾けて、絶対に忘れちゃいけないんだって思った
MALPASO

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3.3
映画『長崎の郵便配達』

なんだか懐かしい長崎の景色の中、過去の出来事を追っていく素敵な映画だった。

第二次大戦中、空軍のパイロットとして活躍したイギリス人ピーター・タウンゼント。マーガレット王女とのロマンスは『ローマの休日』のモチーフになった。
戦後、ピーターは戦争被害にあった子どもたちについて執筆。1978年、長崎で16歳で被曝した郵便配達員、谷口稜曄と出会う。その後、1982年に谷口を取材、『ナガサキの郵便配達』を出版した。谷口は生涯をかけて核廃絶を訴えてきた。

2017年、この映画の取材中に谷口は88歳で亡くなった。
2018年、ピーターの娘で女優イザベル・タウンゼントが2018年に長崎を訪れ、父と谷口の時間を紐解いていったドキュメンタリー。

8月、あの日何が起きたのかが証言から明らかになっていく。谷口さんのことは何かのドキュメンタリーで見た記憶があるが、この映画がなければ、詳しく知ることもなかったかもしれない。

著書や父のボイスメモなどを頼りに、遺族や関係者を訪ねながら取材。死者どうしを結びつけていく事で明らかになる真実が、過去を追体験させてくれる。

この映画を観た後、蝉の鳴き声が違って聴こえてきた。

この原作廃刊なんだけど、どこか出してくれないかな。

死者の出会いを結びつけるという事。目的は全く違う話なんだけど、一昨年、翻訳家だった叔母が亡くなった。危篤と知らされた際に、叔母が会いたい人を探していたら、彼女が友人だったある作家の事が浮かんだ。オーストラリア出身で、ブッカー賞を2度も受賞した作家ピーター・ケアリー。彼は以前夏休みに息子を連れて日本に来たこともあった。ネットを頼りに、彼のエージェントやら片っ端から調べてメールをしたら、本人から連絡が来た。彼と電話番号越しにでもお話しさせてあげようとしたが、間に合わず残念な結果になった。しかし、偉大な作家と繋がる事ができ、現在彼が住むニューヨークに来たら会いましょうという話になった。その時は、叔母の話もたくさん聞いてみたい。そんなことを思い出した。
wildcats

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3.7
イギリスの元軍人の作家で「長崎の郵便配達」を書いたピータータウンゼントの娘であるイザベルの長崎訪問記。”郵便配達”とは長崎原爆の被爆者である谷口スミテルさんのことで、ピーターとスミテルさんは多くの時間を共にし、時間をかけて執筆したとのこと。ピーター亡き後、絶版状態にあったこの本を復活させたいという谷口さんの強い思いから映像化に至ったようですが、そんな志半ばで谷口さんも他界…しかし、イザベルが協力することになり完成したようです。この作品の根底には原爆の悲惨さや核の排除・根絶を訴えかけるものであるのは確かだけど、あくまでも主役はイザベルで長崎の街を巡りながら父親との記憶を思い返すといった内容でした。谷口さんがご存命だったら、もっと違った内容になってたんだろうなと思うけど、長崎のノスタルジックな風景と共に綴られた素敵な作品だったなと、長崎と北九州のハーフの私はそう感じました😌

112/2022
misty

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3.5
作家の父と長崎被爆者の絆を追いかける夏の旅。
恥ずかしながら谷口稜曄(スミテル)さんのことをお顔しか知らず、彼女の道のりの中で一緒に学ばせてもらった。
この人は本当にお父さんが好きだったんだろうな。終戦の日のお供に良い佳作ドキュメンタリー。私もいつか長崎行ってみたい。
chadbono

chadbonoの感想・評価

4.4
被爆者谷口さんの生い立ちのみならず、英国の作家との交流、作家の娘からの目線で語る戦争や父への思いなどがきれいに織り交ぜられて見ごたえがあった。終戦の日に平和を強く祈る機会ができたこの映画に感謝。
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