善良な青年から社会に揉まれて擦れた中年までのソル・ギョングの演技の幅が凄い。
他の韓国映画からも分かるけど、韓国の人々の中で、光州事件というものが大きなトラウマになっているのが見て取れる。
PTSD…
「帰りたい!」
迫る電車。
死に直面したある男。
その人生のターニングポイントは
一体何処にあったのか?
『メメント』のように
過去を遡っていく構成だが、
話はそこまで複雑ではなく
ただその局面…
初見の時に貧乏くさいピクニックに場違いなスーツ男が絶叫しながら列車にドーン!で…
ヤバいB級映画観始めてしまったわ…と思ってたら、そこからの時代逆行で何故そうなったのかが描かれていく
最後にもう一度…
うまくいかなかった己の人生航路の果てで死にたくなって過去を振り返り、もしあの時に別の選択をしていたらと思ってしまう。そして「戻りたい、帰りたい」と思ってしまう。そんな心境は多くの人が共感できるものだ…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
場違いの服装で線路へ投身自殺を図ろうとする男は、何故そのような行動に出てしまったのか……
韓国映画の鬼才イ・チャンドンが、1人の男性が精神的に追い詰められていく過程で韓国における闇深い歴史を辿ってい…
20年ぶりに会った面々。でもこの男はリズムを無視して歌い、列車に轢かれて死のうとする。一体どうして彼はそうなったのか。壊れていく原因を少しずつ巻き戻りながら探す。
結局のところ、兵役の段階で遭遇して…
「結果から過程、そしてきっかけへ」
20年以上前の作品ですが、今なお国内外での評価が高いのも納得できる一本でした。時間軸が逆行していくアイデアが斬新ですが、観客はまず「結果」を知ってから「過程」を…