田舎から母親と一緒に上京してきた少年。
都会といった環境からだけではない少年の孤独が、少年の視点から物悲しくかつ残酷に描かれている。
少年は期待と失望を繰り返すのだが、それは渡ること、乗ることといっ…
順子ちゃんとの関係が初恋にも、兄弟愛にもみえる可能性がある。2人とも何か根源的なものが欠落しているので、そういう2人が一緒にいるといろいろなことが想像させられるけど、カブトムシの語感がなんか切なくて…
>>続きを読むお父さんを亡くした田舎の少年が慣れない東京に引っ越し親戚の家に住むことになる。
少年が涙を流したのは東京に来た夜だけ。
見たかった海が青くなくても
お母さんがいなくなっても、
カブトムシを取りに行く…
1951年作の『めし』で、成瀬は、自らの監督としての特長の「方程式」、すなわち、女性を主人公にした現代劇を、原作は女性作家のものとし、その脚本を女性脚本家に書かせて撮るというやり方を確立した。その…
>>続きを読む子供もので観客が期待するセンチメンタルや子供の頃への郷愁を悉く叩き壊して、大人の不可思議な社会で物事を把握できないまま生きていくしかない少年の少し息苦しい生活を容赦なく描く成瀬監督の冷徹な演出が圧巻…
>>続きを読む成瀬強化月間3作品目
汚い大人の事情に振り回される子供たちの話。
海を見たいと子供だけで遠出し、たどり着いたのは、綺麗な浜辺ではなく輸送船や工場に囲まれた海。それでも彼らなりにその海を楽しむ。その…
あらゆるものを失っていく少年。でも涙を流したのは東京に着いた晩のみ。せっかく見に行った海は「青くないずら」。好きになれなかったデパート屋上に行き、大切な意味を失ったカブトムシを離すかと思いきや大事に…
>>続きを読む子供同士の別れ、はある日突然来るし、それは人生最後の別れだ。
回りの大人たちはいい人なのか、悪い人なのか?
成瀬自身の体験と言われているが、当時の銀座周辺を縦横無尽に
描く。とうとう登校前に一つのド…