戦争のはらわたの作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

「戦争のはらわた」に投稿された感想・評価

誰が敵で、誰が味方で、何のために戦っているのか…もはや、生き残ることすら目的ではないように思われる。
最後、ジェームズ・コバーン演じるシュタイナーの高笑いを聞きながら、涙が流れた。戦争は不毛だ。
ずし

ずしの感想・評価

4.5
メッセージ制の強い 反戦娯楽映画。
最後の コバーンの 高らかな笑いに
鳥肌が立ちました。
観て良かった。
「これはバイオレンスではない人間ドラマだ!」

私は赤ちゃんだけど秋刀魚のハラワタを食べれます
苦いけどガマンして食べれます!
それが大人への第一歩だと信じているからです🐟

こんな事ばかり書いていたら
ハラワタ煮えくり返った熱狂的ストーカーファンが
私の前に現れピンポンダッシュしてきそうなので…
その防止として「戦争のはらわた」
これをレビューしなければイケません🐟

見始めて30分くらいは微妙かな?と思いましたけど
徐々に印象が変わってきました……
同じ戦争映画「炎628」も傑作でしたが、
これは真逆なスタイルの戦争映画の傑作でした。

男女間や国家間でも相手の意見を尊重するならば、
争い事は起きないと思います。
でもヤハリ人間だから起きてしまう……

プロ野球で例えるならば、
私はアベレージヒッターが好みなのに
俺はホームランバッターが好みだから
好みを変えろ!と言うようなモノで、
映画の感想も同じような事だと思います。

人の映画の感想に意見ではなく反論すると言う事は
「自分の意思の土俵に上がれ!」…というか、
「従え!」と言うことですから、
そっから戦争が始まるんですよね。
「この良さを分かって欲しい」と言うのも分かるが
人それぞれ性格や趣向の違いもある、
私は私の土俵に他人を引きずり込みたくない。

私は赤ちゃんだけど、そこら辺も踏まえて
映画で成長してイキたいなと思いました。
これは、そういう戦争映画でした( ^ω^ )
デジタルリマスターすごい!映像キレイ

おわり方すごい好き。明日に向かって撃て!みたいな
説明少ないから理解するの難しいところもあるけど、強烈なインパクトを残す映像やったなあ
終わったあといやあ、すごかったねえって友達と言ってました。映画館でみれてよかった
コバーン演じるシュタイナーの格好良さ、原題のcross of ironが意味する業の深さとか語ることのできることは多いが、一周して邦題「戦争のはらわた」がすべての印象を包み込んでいる。轍に転がっている死体、遺体の尊厳など無視して踏みつけ、走り去るトラック、ホモの部下を強請り虚偽の報告で鉄十字を貰おうとするプロイセン将校、朽ち果てたトラックに隠れて小便をする将校、ドイツ兵のペニスを噛みちぎるロシア娘、金切り声を上げるMG42、それを跳ね除け咆哮するT-35の85mm、戦場を覆う消炎、砂埃、etcetc......。言語に絶する汚さ、まさに戦争のはらわたとも言うべき映画だ。
シュタイナーとその部下たちがカッコよすぎるだろ、上司全員嫌いでなんならナチス、ヒトラーも嫌い。ただそこしか自分の居場所がないから行く。それで結果を残し、どんな人でも大切にする。
人間が起こした偶然で味方が敵かに分かれてるだけで同じ人間、だと言ってロシア青年と別れた後すぐ死ぬのは、マジかってなった。
戦争の中の個人はそれぞれ違う考え方をしてることが分かった。敵の女性にレイプする輩、危なくなったら逃げる上官。

シュタイナーみたいなカッコいい男になりたい。

称号という社会的に認められるものをけなした後に、鉄十字章の戦い方を見せる、って言ったのはクソカッケェ。
うめ

うめの感想・評価

4.0
サム・ペキンパー。
彼が描き出す狂気に打ちのめされる。

ジェームズ・コバーン演じるシュタイナー軍曹。
部下思いであり一流の軍人である彼だが、上官であっても遠慮がないという一面も持つ。
それが、南フランスから赴任してきたプロイセン貴族シュトランスキーとの間に軋轢を生む…
名誉に目もくれないシュタイナーと名誉にとらわれたシュトランスキー。
プライドと欲にまみれたシュトランスキーに対し、生粋の軍人として我が道を生きるシュタイナーの生き様は格好いいように見える。
だが、そんな彼に殺される人もいるのだ。
彼の言動で失われる命もあるのだ。
いろいろなものを奪っているという意味では二人とも変わらない。
戦争は、奪うだけなんだ。

もう戦場以外では生きれないシュタイナー達。
殺し殺される世界だけ…
一度狂ってしまった歯車は、もう戻る事はない。
それを紛らわせるように、歌う軍人達。
流れる「ちょうちょ〜ちょうちょ〜」
無垢だった幼い頃を感じさせる。
滲む虚しさ、愚かしさ、悲しさ。

タイトルも最初は?と思ったけど…
ペキンパーだし、大仰な言葉よりも「はらわた」って響きが合っていると気がする。
ラストのペキンパーらしいインパクトが凄まじかった。
いとそ

いとその感想・評価

4.0
戦闘中に連発されるスローモーションの効果が凄い。ドイツ兵なのにヒトラー大嫌いで仲間思いの男、血統しか取り柄がない名誉欲まみれの男、破壊の限りを尽くす戦車。すなわち魅力的な主人公にとにかく嫌なヤツである敵役、凄惨な戦場。要素はどれも完璧。弾の装填方法が分からないシュトランスキーを一瞥しての高笑い、見事ですね
最終盤という文句にひかれてクリックしたブルーレイ。その、みごとに蘇ったオープニングシーンに「幼いハンス」が聞こえたきたとき、あの場内のタバコの臭いがよみがえってきた。たぶん中学生のころだ。倉敷の場末の映画館で、初めてこの作品を見たとき、なにかが確実に終わったと感じた。そして、周りの誰も気づいていないことが不思議だったのだ。

「幼いハンス」(Hänschen klein)は19世紀のビーダーマイヤー時代に生まれた童謡だ。この小市民的な雰囲気をゆりかごとして、ドイツでも、日本やイタリアと同様に、あの国民国家幻想が生まれてくる。それはまるで、幼いハンスのように、すっかり大きく見違える存在になってゆく。そして、ただ母親だけが、その瞳のなかに、あのハンスの面影を認めるように、ぼくらはこの映画のなかで、シュタイナー(ジェームズ・コバーン)とシュトランスキー(マクシミリアン・シェル)を通して、あの「バスタード」の成れの果てを見ることになる。

「バスタード」とは、この映画の最後に掲げられているのはブレヒトの引用にある言葉だが、そこにはこうある。

"Don't rejoice in his defeat, you men. For though the world stood up and stopped the bastard, The bitch that bore him is in heat again."
(あの男の敗北を喜んでいる場合ではないぞ、諸君。たしかに、世界は立ち上がって奴を阻止したが、あのバスタードを生んだビッチがまた発情しているのだ)

ブレヒト『アルトゥロ・ウイの興隆 - それは抑えることもできる - 』(1941)からの引用だが、この戯曲は「ヒトラーとナチスがあらゆる手段を使い独裁者としての地位を確立していく過程を、シカゴのギャングの世界に置き換えて描いたもの」。だとすれば、あの「バスタード」とはアルトゥロ・ウイであり、それはほかならぬアドルフ・ヒトラーのこと。

つまりぼくは中学生のころ、ヒトラーの瞳を覗き込んでいたのだ。しかし、何もわからず魅せられたシーンの数々は、もしあのとき見ていなければ、今の自分はいなかったかもしれないと思わせるものばかりなのだ。

それはきっと、こういうことだ。たとえ妖女に産み落とされた悪魔たちであれ、悪魔なりの生き様がある。だからこそプロシア貴族の末裔・シュトランスキー大尉はその滑稽さのなかに、文明に回帰した野蛮が生んだ神話・シュタイナー軍曹はその諦念のなかに、ふたりとも抗いがたい魅力がある。その魅力に惹かれるように、中学生のぼくはきっと、ひとつの歴史の終焉を見ていたのだと思う。

もちろんビッチはいまだに、またあのバスタードを身籠もらんと、いまも、なお、どこかで発情しているわけなのだけど...

追記:
『戦争のはらわた』の最後のブレヒトの引用はこんな英語:
"Don't rejoice in his defeat, you men.
For though the world stood up and stopped the bastard,
The bitch that bore him is in heat again."
「世界は立ち上がり、あのバスタード (the bastard) を食い止めたが... 」とあるのだけど、その部分ドイツ語ではこう:
"Die Völker wurden seiner Herr, jedoch
Daß keiner uns zu froh da triumphiert -.
Der Schoß ist fruchtbar noch, aus dem das kroch.
乏しいドイツ語の知識で眺めているのだけれど、バスタードのあたる単語はみあたらない。ということは、たぶん英語が意訳だってことなんだけど、そうでなければ、タランティーノの『イングロリアス・バスターズ』(Inglourious Basterds) は生まれていなかったかもしれないね。
ドイツ軍対ロシア軍で主人公はなんと珍しくドイツ兵側。ジェームズコバーン演じる主体シュタイナーはナチスを嫌う英雄。
上司にこびないからえらい目にあう。ファッキンナチスといったところの気持ちよさ!
地獄の黙示録もすごかったがこれまた戦争描写がほんまにすごい。戦争映画がプライベートライアンの以前、以降で分けられると聞いたがこの映画があるではないか!爆弾、戦車、銃撃。全てにおいて凄まさじい!
ほんまの戦争をやってる。CGでない時代やからこその迫力。せやから初期段階でお金が尽き、その無心に日本にもきたそうで日本からもお金がだされたそうです。なんか誇らしい!
終わり方がむっちゃ好き。笑顔でおわる映画名作説!その笑顔が何を意図してるのか、恐ろしくもあった。
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