不況だ不況だというけれど、戦後の不況がいかに苦しいものだったか。ネオ・リアリスモの映画は厳しい社会と向かい合う人々を映像に収め続けた。この「自転車泥棒」も、主役親子は素人を起用し、オールロケーション…
>>続きを読むタイトルは聞いたことあったので何気なく観始めたら、どんどん引き込まれてしまった。
職安で仕事を手に入れたリッチ…。しかし仕事のために妻がシーツを売ったなけなしの金で買った自転車を目の前で盗まれて……
時代の抱える苦しみが直球で描かれている。
ただの日常風景のようなんだけど、飽きさせない魅力があって画面から目が離せない。
というかこんなのが日常であることが本当に恐ろしい。
自分の足で歩いて努力…
貧しさは心まで貧しくする。
アントニオは最初はプライドがあって、ちゃんと仕事を探したり奥さんが占いに行くのを止めるほどだったけど、段々本当に追い詰められて占いに行ったり息子に手をあげたり、最後は自…
思ってた以上に自転車泥棒の話だった。いや、これすごいね。言ってしまえば画面に子供1人いるだけで「映画」になっている。ただの自転車泥棒の話なのに。ローマの街並みを大人の男だけがウロウロしていても映画に…
>>続きを読む素晴らしすぎる傑作。
貧困をここまでうまく描いた作品は知らないし、親子の絆というものもまたここまでうまく描いた作品を知らない。
貧しくなればなるほど心の余裕がなくなる大人と、それを子供には見せない見…
なんとなくアントニオに感情移入できないところもポイントで、後半に出てくるあのコミュニティの絆などを主軸に置いて物語を組み立てれば、簡単にアントニオの方を悪役に配置できてしまいそう。
質屋の圧倒的な…
おもしろ! 病弱な青年を糾弾するシーンに息を飲む。ぞろぞろと群がってくる隣人たち、窓の奥で窓を閉ざす母子、息子が群衆の磁場から引き剥がされるときの父子の距離のゴムみたいな弾性。ブルーノが終始良い味出…
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