ミスター・ノーボディの作品情報・感想・評価

「ミスター・ノーボディ」に投稿された感想・評価

原案セルジオ・レオーネ、監督は彼の弟子だというトニーノ・バレリー。
三人のガンマンが町の床屋でヘンリー・フォンダを待ちかまえる場面の大仰さ。だだっ広い静まりかえった西部の向こうから突如として地鳴りのような音を轟かせてワイルドバンチがあらわれる飛躍。あるいは、決闘シーンのすみずみに細工をする偏執的な凝りよう。そのどれをとっても、レオーネよりもレオーネ的だ。
みているあいだは、いいか!絶対に俺のほうがレオーネだ!俺が西部劇なんだよ(哲学)!という作り手から挑戦状を投げつけられるような感情に揺さぶられる。
しかし、始めから最後まで脇目もふらずに下品な銃の撃ち合いの世界にのめり込むマカロニの活力は、ここにはない。
これは、おもしろい映画を作ろうとする意欲に支えられた作品ではなく、おもしろい映画とはなにかということを考える自己言及的な作品であり、つまりは「映画の映画」なのだ。
西部劇というジャンルそのものを相対化しようとしているのだが、どうやら本作は「正統」であることにこだわりすぎているフシがある。
西部には名だたる一流のガンマンがいる。ヘンリー・フォンダは、早撃ちで神格化された「伝説」のタフガイだ。そして、この伝説に追い付き追い越そうとする「無名(ノーボディ)」のチンピラのテレンス・ヒル。これは、メイドインハリウッドの正統派西部劇と、海のものとも山のものともわからない亜流西部劇のマカロニウェスタンの関係である。
だからこそ、いつもにやにやと横柄な態度をする若者が、前時代の豪傑をしつこく追い回し、ついには世代交代をかけた決闘に勝利してしまうのが気に食わなかった。
誰が歴史に名を残すか何てことは、どうでもいいだろう。正直なところをいうと、こんな情けない話はみたくなかった。正統派を倒せるだけの力がある無名なやつは、黙っているからかっこいいんだ。
とまあ、それっぽい悪口を書いたが、映画としてはそんなに悪くはない。私が物事の好き嫌いを判定するのは直感的なフィーリングであって、その感情にながったらしく理由付けをするのは、単に主張にもっともらしい妥当性を付け加えるためのギミックだ。ハリボテの後ろ楯を得ているにすぎない。要するに、ペキンパーを殺した映画だから気にくわないのである。
Mashirahe

Mashiraheの感想・評価

3.2
イタリアっぽい娯楽映画
散々めちゃくちゃやっといて終盤には妙に哀愁漂うのがいいです
kaz

kazの感想・評価

3.0
マカロニウエスタン。

この手の作品を久しぶりに鑑賞。

なんか軽くて痛快そうかな、という事だけで観てみる。

結果、まぁ、軽いがお話はたいして面白くない。

早撃ちが格好良いと言えば、格好良いが、あんまりわくわくしない。のび太が早撃ちが得意であることを潜在意識の中でバカにしているのかも知れない。

早撃ちって、なんか納得いかないんだよなー。動体視力と反射神経のいい奴が偉いみたいな。なんか、子供染みてませんかね?

映画は、といえば、ノーボディは最後まで何がしたいのかよく分からないし、何故、伝説のガンマンがノーボディに振り回されるのかも釈然としない。

星は3つかな。3.3くらいか。


あと、ウィスキーのボトル一本分を一気飲みは死ぬよ。それは、あかんやつ。
池田

池田の感想・評価

3.4
英雄は伝説に、誰でもない男は英雄に.
あれで本当にボーレガード殺してたらただのサイコパスだよな.

"最後のマカロニウエスタン"らしい.
なすび

なすびの感想・評価

5.0
わっ!!!!!!!最高!!!!!!!!ほっこりコメディマカロニウエスタン!めちゃくちゃ楽しかった!!笑った!!!だいすき!!!

トニーノヴァレリってセルジオレオーネの愛弟子なのか、師匠引退を弟子が引き立てて師匠が次の世代に繋ぐっていう映画の中の構図と現実がリンクしてるような気がした

ヘンリーフォンダがかっこいい(当たり前)最後メガネかけるのめちゃくちゃいいな、「あ、おじいちゃ〜ん」ってなるけどなんかセクシーだ。
1対150一体どうやって勝つんだよ!ってハラハラしてたけど最高だった!笑笑

スローモーションと早送りの使い方うまい!めちゃ楽しいな〜〜!

何気に黒人奴隷がサラッと描かれているのも高ポイント

人にオススメしたくなる一本!
otom

otomの感想・評価

5.0
全てが最高。演出が上手いだけでなく、吉田兼好ばりの数多くの名言もほいほい飛び出す。墓石の下に眠るサム・ペキンパーかと思いきや、戦う相手はワイルドバンチ。で、数々の西部劇パロディ。ヘンリー・フォンダのハードルをグイグイも上げまくる犬シリーズの田宮を連想させるテレンス・ヒルのどこまでも策士で超人的なニクさ。と太陽の様な笑顔。何故か映画見る前に聴き込んでいた、地獄の黙示録の先を行く、一度聴いたら忘れられないモリコーネの天才的スコアと良いとこを上げたらキリがない。と云うか駄目なところが見当たらん。シビれる。なんと云うノーボディ。大傑作。
憧れの男を伝説にする為になんやかんやする男のお話。

正直日本語のパッケージだけで観てぇなぁって思っちゃってたし、実際に観る前から面白いもんだって決め込んでたから敷居は下がってるという自覚があります笑
なんやねんノーボディって笑

でも、すげぇイイす。
紆余曲折あっての決闘!ワイルドバンチ!シーンは音楽含め素直に盛り上がったし、それ以外のほのぼのおふざけパートも僕のツボに合ってて楽しめました。

ラストシーンもステキで、愛されつつも去るノーボディになんだかホロリ😢
グレイトです!

このレビューはネタバレを含みます

脱力系の早撃ちガンマンと硬派な早撃ちガンマン♡
新旧のバトンリレー♬

軽妙なタッチで描かれる面白くて可愛い西部劇✧

ラストのヘンリー・フォンダの手紙が良いんです♬
そうだなー本当そうだよなーってね・・・

テレンス・ヒルのブルーの瞳と無邪気な笑顔は
愛さずにはいられない✧
天狗jet

天狗jetの感想・評価

4.0
「男には心の支えとなる人が必要だ」

数々の修羅場を潜り抜けた名の知れた凄腕ガンマン。
引退を考える彼の前に現れる謎の「誰でもない男」。
彼曰く「俺には見える。アンタが150人の悪党達と対峙するのが・・・」

緊張感のあるオープニングから、まさかの軽快な西部劇。
観ているうちに、この映画を作った人達は
心底西部劇に惚れ込んでいるのが伝わる。
そして西部劇の終焉も・・・

タイトルにもなっている「誰でもない男」
この登場人物が面白い。
人を食ったような、飄々とした謎の男。でも凄腕。
彼が酒場で西部劇ならではの賭けに興じるシーンは
思わずコチラも笑ってしまった。
【余力を残しての引退】


早撃ちの名手、
『ジャック・ボーレガード』


彼の"技術"は、
『老いてなお健在』である。


しかし、
『敵が来ては迎え撃つ日々』に
『疲弊したボーレガード』は、
『やがて引退を決意』する。


【ミスター・ノーボディ】


モチベーションを失い、
隠遁生活を夢見る
"老い"ボーレガード。


そんな老いボーレガードの元に、
『飄々として掴み所がない若者』が現れる。


"名もなき"若者は、
老いボーレガードにある"提案"を持ちかける。


【ノーボディを知る】


『こんな奴には今まで出会ったことがない』
『面白いやつだ』


『そんな人間に出会える』ことが、
生きるうえでどれほど"幸せ"か、
本作は教えてくれます。


『時として得体の知れぬ人物』が、
『人生をお膳立てしてくれる』
ことだってあるかもしれません。


どうせ騙されるなら、
『面白いやつに騙されたい』です。
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