痴呆が進んでいく母親と息子の物語。
樹木希林の進行する痴呆と、それが進むにつれ、息子への愛が彼女らしく表に露呈してくる様が、非常に美しい。女の最後は、こうも美しくなるものなのだと、胸がいっぱいになり…
最初は少しとっつきにくい話でセリフも聞き取りづらいものがあった。
だが、だんだん話の内容がわかってくると家族の絆や、どんなに記憶を失いかけても息子への愛情の気持ちだけは残っているという心温まるラスト…
憎しみ続けることは、愛し続けることの別の形かもしれない。
素直じゃないあの子も、威張ったおじさんも、かつては皆誰かの子どもで、お母さんがいる、あるいはいた。
親子の関係は簡単じゃない、そう思ってる…
2025-182本目
役所広司がただ話しているだけなのに、なぜこんなにも目が離せないのか。彼の語り口とまなざしに込められた奥行きが、静かな情熱となって胸に迫る。そして、樹木希林。彼女が部屋を歩き、…