石の花の作品情報・感想・評価

「石の花」に投稿された感想・評価

林檎

林檎の感想・評価

3.8
旧ソ連、初のカラー映画。"純天然色"というくらいだからデジタルな色彩は一切なく、少し褪せたような素朴な色味に時代を感じられてよかった。洞窟の中の壁一面がキラキラしていて幻想的だったな〜*
石細工職人とか大好きなんだよね…繊細で力強い物作りができる人に惹かれる。
監督作品「妖婆 死棺の呪い」が好きなのでレンタル鑑賞
ファンタジーに描かれた民話のためストーリーは至ってシンプル。
自然の中で暮らすウサギや動物達
王冠をかぶった洒落たトカゲ
巡りめく季節の変化など
この時代に描かれた美術的世界は堪能するができた。


◇◇備忘録・あらすじ引用◇◇
ソ連初のカラー長篇として戦後まもない日本でも大ヒットを記録した
ウラル民話の映画化。
riekon

riekonの感想・評価

3.0
幻想的で可愛らしいおとぎ話の様な作品でした。
主人公のお嫁さんになるカーチャがマトリョーシカみたいで可愛くて見た目と違い意外と強気で女王様にも怯まずに向きあっていく姿が良かったですね。
女王様もちょっと年取ってる?けどキラキラ綺麗でラストはさすが女王様という振舞いで素敵でしたよ。
子供も一緒に観れる作品ですね。
ファンタジーもの。女の子があんなに男に対して健気に待ち続けてくれるとは思わないが、別に良いや。
女の子が湖畔の側に立って、そのまま季節が移り変わる感じが良かった。jポップの歌詞みたいで。
紫色部

紫色部の感想・評価

3.0
2017.8.8 アテネ・フランセ文化センター

湖面や鏡に映る心理描写は見事だし、ダニーラとカーチャの結婚シーンにおける構図や窓の使い方にはサークに近しい感覚を覚えた。
pika

pikaの感想・評価

3.0
ソ連初のカラー映画らしく興味津々で鑑賞。
寓話を元にしたファンタジー作品なので清々しくもベタな感じ。
1946年のカラー作品とは思えぬ美しさがあり黒に映える淡い色彩が目にも麗しく、ファンタジックさを醸す特撮が世界観に綺麗にマッチしていて面白い。
ツッコミどころは多々あれどツッコミ入れるだけ野暮って感じ。

年老いた石工が才能溢れる少年を弟子にし息子のように可愛がり、成長した青年は石工を遥かにしのぐ石細工の腕前になるが、「まだまだ石の魅力を引き出せぬ!」と幻の石の花を探しに鉱山へと足を踏み入れる。という真摯にひたむきに石細工に情熱を傾ける姿勢なんかは芸術家的で突き詰めればドロドロと面白くなりそうだけどまさかそんなことはなく、カラーで華やかに娯楽として映像を楽しむファンタジックなラブストーリーでした。

古いけどクオリティは高いしベタだけどシッカリ作られてるし古き良き映画の楽しさを堪能できるから埋もれるには勿体無い。8〜90年代くらいに地上波で放送してたら思い出の作品になりかねない子供心に残るような楽しさはある。
大介

大介の感想・評価

3.3
旧ソビエト初の長編カラー作品だそうです。

ウラル地方の民謡をベースにした物語ということですので、どうしても少し子供向けの寓話という感じもしますが、自分は十分楽しめました。

デジタル処理を施してあり、思っていたほど画質も悪くなく、たまに気になる箇所は見受けられましたが許容範囲です。

ストーリーはまぁ置いておいて、映像に工夫を凝らしていて、いま観てもなかなか驚かされます。某シーンの花が一斉に咲くところや、洞窟の入口が現れるシーンなんかは素晴らしいです。


個人的には主人公がちょっと自分勝手すぎると思ってしまいましたが、そこに至るまでの「どうしてもそうならざるを得ない」理由がもっと深く描かれていればよかったかなって感じました。
OASIS

OASISの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

幻の存在である石の花を求めて銅山に向かった若い石工師が、そこに住む女王に誘惑されるという話。

旧ソ連初のカラー映画。
お話の方は極めて単純で、映画の中でも人々に御伽話として語られているように童話的でディズニー映画に近いファンタジー要素が沢山。
淡く滲む色づかい、木漏れ日溢れる風景と民族衣装。
派手さや鮮明さは無いが、そんな刺激に慣れいつしか忘れてしまいかけた素朴な優しさや暖かみがある。

石職人であるプロコービッチは、遊びたい盛りで石工への興味は薄いダニーラに才能の片鱗を見出す。
そして、工場長に依頼され精巧な手箱を寝ずに作っていたプロコービッチは無理がたたり倒れてしまい、ダニーラを後継者として指名する。
ダニーラが成長してイケメンな容姿になっているのに、心は子供のままで鳥を追い掛けていたりするのが実写で見るとやや不気味ではある。
ディズニーアニメの実写化作品をある程度観て来たものとしてもそんな事を思ってしまうくらいだから、当時の人には相当な違和感があったのだろうと察する。

鳥の歌声が好きで、暁の空を眺めるのが好きで。
ダニーラの妻となるカーチャもまた、ファンタジー世界の住人らしく歌を歌いながら登場したり、しおらしく耐え忍んで夫の帰りを待っていたりとお姫様のようなキャラクターで健気。
一応約束をほっぽり出して鉢作りに熱中するダニーラに怒りつっかかったりするものの「お前の為に作ったんだよ」と言われると素直に喜んで満面の笑みで許しちゃうというチョロさがまた可愛らしかった。

肝心の銅山の女王は、目の前に現れる度にスパンコールが眩しかったりヒラヒラが鬱陶しかったりと、何着持ってるんだと思うほど衣装チェンジが激しい。
派手な見た目や登場の仕方などは完全に小林幸子で、その存在感はまさにラスボスに相応しかった。
実はそんなに根っからの悪党でもなく、主人公を必死に振り向かせようと四苦八苦する様はいじらしくもある。

心底憎むべき悪役が居ない所が甘ったるくも好印象な部分だが、寧ろ取り憑かれた様に「生命を越えるんだ」と究極の鉢を作り続けようとする主人公の方が恐ろしく見えたのは気のせいだろうか。
『ソビエトで最初に撮影されたカラー長編作品』

1946年に制作されたおとぎ話。
淡いカラーの世界に光る洗練された美術、ソ連の民族衣装や音楽。
ノスタルジックでファンタジーな世界観に引き込まれます。

今のように綺麗なCGは無い時代ですが手作り感があって、かえってそれが味わい深い世界を演出できてる要素かなと思いました。

シンプルでわかりやすい物語と絵本のような可愛さ、美術的なセンスがあるステキな作品でした。
この作品はソ連初のカラー映画であるだけではなく、どうやら日本人が初めて観たカラー映画でもあるらしい。
こんなにも昔(1946年)のソ連にファンタジー映画があったことに正直驚いた。
ソ連の映画らしい映像美に優れた作品。