浅草育ちの下町っ子溝口健二がおおくりする全編大阪弁による、憧れと人情風情が詰まった戦後トーキーの重要作。また本作から組んだ依田義賢が脚本。個人的な感情を発露とした悲劇に耐え強く生きていく女性を描く溝…
>>続きを読む溝口健二のまた観る
電話交換手アヤ子は横領罪に
問われてる父と口論になり家を
出るが男に囲われて父を救う為
の金作る
脚本 依田義賢
家族の為に体を張って金を作るが詐欺ま
がいで逮捕され家族に…
グロい話やな……後年の作品よりも若い(雄呂血とかに近い)感じがした。
もうこの頃には溝口健二の作風が確立してんねんな。お芝居とのシンクロ、アテレコ、横移動を伴う構図、男はダメンズしか出て来おへん。戦…
男たち相手にうまく立ち回って、いろいろ良い感じに収めていくかと思いきや…というのは祇園の姉妹と同じだけど、自分的にはこっちの方がより主人公がしんどく映る。
取調室の短横移動画面切り替えが好きだった…
本作を観て改めて感じるのは溝口の女性の描き方についてだ。しばしば溝口は社会の荒波に翻弄される女性を描くと言われる。確かにそうだが、それ以上に溝口は主人公の女性の心の中に広がるダークサイドを描くのが上…
>>続きを読む戦前日本における男尊女卑と家父長制。その中で、女であること自体がすでに社会的制約であり、ましてや一人で自立して生きることの困難は想像に難くない。不良少女としての強がった言葉とは裏腹に、あや子の顔に滲…
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