♯25 誰も救われない。
実話ベース
登場人物も実名
メキシコのスラム街が舞台
主人公は、子沢山シングルマザーの
息子ペドロ
ある日街の不良少年のリーダー
ハイボが、感化院(児童福祉養護施設)を…
貧しさゆえ、悪に手を染める子供たち。
冒頭のキャプションの中に、「未来は現在に縛られ、子どもたちの権利が回復するのは先の話だ」とある。過去を悔やむ余裕もなく、未来に抱く希望もなく、今ここにあるのは…
それぞれが剥き出しで、子供も大人も自分より弱いものにばかり刃や欲望を向ける。
ここから抜け出すことの難しさは、ラストが象徴しているように思えた。
どこまでもごろごろと落ち続けていく。
そんななかな…
評価:A
監督:ルイス・ブニュエル 1950年
アンダルシアの犬
凄まじい映画を見た。
全編を通して、シーンとシーンを衝突させ、対立し、そこから滲み出る強烈なイメージから来る内面世界の表現は、…
現実的な問題である貧困という不条理さを描いた作品。ハイボが感化院から抜け出してきたのをきっかけに歯車が悪い方に回っていって、犯罪の被害者を違う犯罪の加害者へと変え、無垢に見える存在すらも悪行へと走ら…
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