サタンタンゴよりは割り切って(サタンタンゴでは社会を、本作では世界を描くという違いもある)、ニーチェの馬よりは開放的に絶望を描く。混沌を記号化して理解しようとする人間の根源的な欲動に対するアンチテー…
>>続きを読むハンガリーの鬼才タル・ベーラが大作「サタンタンゴ」に続いて撮りあげた長編作品。「サタンタンゴ」にも通ずる現代人に対しての警告であり、黙示録とも取れる。コントラストの強いモノクロの映像は美しい。H・シ…
>>続きを読むタル・ベーラの長回しは新鮮な驚きと発見に満ちている。
徐に運動するキャメラが的確な構図をとり、圧倒的な閃きで空間を完璧に映しとってみせるとき、それに捉えられた万物はたちまち美の鮮やかな息遣いを帯び、…
画面はモノクロだし、展開を含めて異様に遅く長く感じる。
だがこれは2000年に制作されたらしく、もはや絵画を眺めるような芸術作品である。
冒頭のバーからして、カットが全く途切れない。
150分近く…
「恥ずべきことにこの数世紀の音楽作品の音程はすべて偽りであり、音楽もその調声もエコーも、その尽きせぬ魅力も、誤った音声に基づいている。大多数の者にとって純粋な音程は存在しないのである。」
「ここで想…