ヴェルクマイスター・ハーモニーに投稿された感想・評価(★4.1 - 5.0)

『ヴェルクマイスター・ハーモニー』に投稿された感想・評価

5.0

サタンタンゴよりは割り切って(サタンタンゴでは社会を、本作では世界を描くという違いもある)、ニーチェの馬よりは開放的に絶望を描く。混沌を記号化して理解しようとする人間の根源的な欲動に対するアンチテー…

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タル・ベーラの長回しは新鮮な驚きと発見に満ちている。
徐に運動するキャメラが的確な構図をとり、圧倒的な閃きで空間を完璧に映しとってみせるとき、それに捉えられた万物はたちまち美の鮮やかな息遣いを帯び、…

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威力の高い映像と長回し。テーマが俺が好きそうな感じだったのにちゃんと追えなかった。暴動へ向かう長回しは本当に怖くて衝撃、何も言わないし変わり映えもない。冒頭のシーンもかなり好き。なかなか骨太の監督を…

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ファンストシーンと、サーカスについての噂話、老音楽家が録音するシーンが特に詩的。素晴らしい映画だった。
pherim
4.4

動乱の予兆漂う町の広場で、息を潜める鯨の巨軀。

寡黙に歩む群衆の弩迫力。立ち尽くす男らの相貌を舐め続けるカメラの異様。低空から男を睥睨するヘリコプターの不気味、耳を圧する羽音の轟き。タル・ベーラが…

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BWV
5.0
静と動。
ちょくちょく、衝撃のシーンあり。
何も信じらなれないけど、何かを信じたいあなたにどうぞ。
あと、夫人がファムファタールで好き。

始めのうちは話がさっぱり分からず眠かった。しかし映像は終始緊張感を漂わせ(この緊張感はどこから来るのだろう。モンタージュなど存在しないのに)、話も分からなさを含みながらもわかってきて、緊張感はどんど…

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inusei
5.0
ヴェルクマイスター音律への批判、突如現れたサーカス団、広場に投じられるクジラ、不在のゲストスター"プリンス"、病院への暴動
めい
5.0

長尺で、クジラを乗せたトラックのライトが住宅を照らすして進むだけ、銀のトタン屋根のトラックが通過するだけ、暴徒が固まって歩くだけなのにずっと見ていられる。他のことを考え始めたりなんか出来て楽しかった…

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146分でわずが37カット。タル・ベーラが7時間半の大作「サタンタンゴ」に引き続きクロスナホルカイ・ラースローの小説「抵抗の憂鬱」を映画化した。
トップカットはストーブの火、本作は広場の焚き火、暴動…

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