「座頭市」シリーズ第二十四弾。
二十四作目にして初めて勝新が監督を務めた作品。
やはり勝新だけあってアンニュイな絵や構図が盛り沢山だから、好きな人にはたまらない一作。
個人的にも本作は「座頭市…
座頭市シリーズは全て観た。
どの作品もふんどし一枚の衣装の汚れにすら手を抜くことなく、小道具や大道具やロケ場所まで当時の質感や匂い立つような生活臭にまでこだわり抜いた力作ばかりだった。
この作品は…
冒頭の凄まじいサイケ映像とか、全体的なテイストがほとんど怪奇映画、そして超現実的な存在と化した座頭市。全カット気合い入りすぎてもはやしんどい。かつての日本を一切のロマンを排して描いているのがいいな。…
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『座頭市』が、釣り橋で、知り合った老婆、『ノブ』が、誤って、釣り橋から、転落してしまった(『座頭市』のせいではない)。その罪悪感から、『座頭市』は、『ノブ』の、三味線を、娘の所に、届けようとする。そ…
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市にきられたサンシタが無痛で要領をえずおどろいたまま一瞬でしぬのがよい。これだけ芸達者なキャスティングなのにことごとく人形浄瑠璃のような無機的演技をほどこす監督カツシンはすごい。屋内シーンもあるのだ…
>>続きを読む強調される目が見えない故の不自由。脳裏にこびりつく穴だらけの橋から落ちた老婆。血が出るまで頭を殴られる男の子。知らぬ間に野垂れ死ぬ人々。荒れ狂う黒い海の前で焼き尽くされる漁村の船たち。反射して浮かび…
>>続きを読む勝新自身の監督作。
フツーの監督であればやらないような画づくりをやりまくってて挑戦的だし超フレッシュ。
冒頭から吊り橋を真下に捉えた構図にはじまり、同一画面内の手前奥に人やモノを計算高く配置した…