つまらない分別のついた大人よりも、物理的現象と心的印象が豊かに交流している子供が観たほうが、この映画の素晴らしさとヤバさがよく分かるのではないか。
F・W・ムルナウ(Friedrich Wilhe…
ヤニングスは何処…と思いながら観ていたけど、メフィストだったとは。本当に素晴らしいですよ、ムルナウ。光と影の使い方に目が眩む。特に終盤、最後の死刑台までの演出は神がかり。言葉で落とすエンディングは翌…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
表現主義的で絢爛な装飾と多重露光や特撮を使った派手な演出が印象的な作品でした。
愛は勝つ!という今となってはクリシェ的なデウス・エクス・マキナも、天使と悪魔の拮抗という壮大なテーマの下に、適切な美的…
メフィストフェレスによって疫病が街中に広まり、多くの人が倒れていく。ファウスト博士は多くの人から救いを求められるものの、今まで読んでいた本も、信仰も、何も役にたたず、自らが行ってきたことに絶望をする…
>>続きを読むサイレント映画の旅『ファウスト』弁士澤登翠さんとピアノ柳下美恵さんの最強コンビの極上パフォーマンスで堪能。
これどうやって撮ったんだ?って驚くことが昔のサイレント映画では良くあるけど本作は予算も大き…
記録
猛々しく美しい画面にため息が出る、『霊魂の不滅』ぶりの素晴らしすぎるライティングに多重露光、奇跡の映画。
ムルナウ映画は顔面の映画であると同時に、それが態とらしく片眼を閉じるヤニングスの卑…
善があれば悪もあり、光があれば闇もあるような、天使と悪魔の勝ち/負けの物語、全てが二項対立であり、ドイツ表現主義の過剰な白黒画面はファウストの葛藤の振り幅を激しくさせる。そんなハッキリ分かれた2が1…
>>続きを読むニコ動以来の再見。黒死病、風、稲妻、炎などあらゆる自然災害が表象されている。晒し台に立たされたカルミラ・ホルンの銅像(それこそ聖母像)のようなアップはムルナウ作品中でも特に傑出したカット。
ペストや…