死神の谷/死滅の谷の作品情報・感想・評価

「死神の谷/死滅の谷」に投稿された感想・評価

本日2018年7月21日、シネマヴェーラ渋谷『フリッツ・ラング監督特集上映』にて鑑賞。

フリッツ・ラング監督のミステリアスなサイレント映画であり、あの『メトロポリス』よりも前の作品だが、既に特殊撮影シーンが観られたのは興味深い。

馬車に乗っていた恋人同士が、道中、死神と出会って男の方が、死神に消されてしまう。
女は婚約者を取り戻そうとして、死神が「命の炎が消えそうなロウソク3本だが、これら3人を救ったら婚約者を返す」と言うので、アラブ&イタリア&中国で3人を救おうとする女性だが……
という感じで物語展開する。

それぞれの舞台にマッチしたエキゾチックな描写、そして幻想的な特殊撮影シーンが見事!
この映画、なんと1921年の作品であり、この時代にこんな素晴らしい特撮映像を作っていたというのは驚異的である。

なお、この作品よりも40年以上あとに生まれたTVドラマ『ウルトラマン』でバルタン星人の分身シーンで幼少時は驚いていたが、この映画を観ると本当に驚いてしまう。

フリッツ・ラング監督の佳作。
‬オムニバス形式。特に中国の(あらゆる意味において)過剰な特殊撮影が楽しい。サボテンがかわいくて笑った。ニョキニョキ伸びている蝋燭のセットも美しい。‬
蹂躙

蹂躙の感想・評価

4.8

このレビューはネタバレを含みます

とにかく美しい。
「わたしも彼のところに行くわ」のシーンと、ラストの死後出会うシーン。

WHDのdvdでみたが、オリジナルのBGMが久石譲っぽくてところどころ気になった。
nagashing

nagashingの感想・評価

3.0
ゴシックホラーかと思ったらまさかの異世界転生ファンタジー。冒頭の自然体に不気味なシークエンスがよい。「黄金の一角獣」という宿屋の名前もかなりイカす。大仰な装飾の燭台のカットをひとつ入れこむ不吉さが、ちゃんと伏線になっているのも丁寧。100年後に生きる日本人からすると、こういうありのままのドイツの村の景色のほうが、当時の稚拙で貧弱な特殊効果や考証的にあやしい異国描写よりもはるかにスペクタクルでエキゾチック。時の洗礼による皮肉な逆転が起きている。死神の表情やたたずまいは『第七の封印』あたりの参照元か。事の発端が、ぼっちのインキャが相席したリア充カップルにいらついていやがらせしたようにしか見えない。
t

tの感想・評価

4.0
怪奇趣味に貫かれた暗い映画と思いきやパラレルワールドあり、異国情緒あり、魔女っ子展開ありの一大スペクタクルで、貫かれているのは男女の愛というテーマ。そびえ立つ高い壁に死神が独り佇んでいるショットや背の高いロウソクだらけの部屋などたまらない。東洋人エピソードに顕著だが(空飛ぶ絨毯あり)ここぞとばかりに特殊効果を詰め込んでいる。
愛は死と同じくらい強い、かもしれないけど、理不尽且つ大いなる力の前には愛は死と同じくらいしんどいという宿命。バラエティに富んだセットに負けないくいに造作と佇まいだけで完成形の死神の、磨り減りながらも淡々と遂行していく仕事っぷりと、繰り返されるエピソードで次第に狡くなっていったと思ったらラストチャンスでエゴを剥き出しにする娘。最高。
K2

K2の感想・評価

4.1
ラブラブ満点で1つの杯から酒を飲むカップルを劇画バリの顔つきで見つめる死神に笑った。

初めて会うけどどこか親しみのある”死”の存在は『第七の封印』を彷彿させる。
さとう

さとうの感想・評価

4.4
「愛は壁=障害を乗り越えることができるが、死=宿命からは逃れられない」という暗黒街の弾痕にも流れるテーマを繰り返す。マジで壁を乗り越えるショットを撮るあたりが紛れもなくラング、ガツガツ進行するあたりも。
おそらく、スピルバーグとゼメキスは本作を観ている。前者インディ2の揺れる群衆、後者はロジャーラビットのドゥーム判事=宿命判事のいでたちとマントが常に風を受けて揺れるところから。
いずみ

いずみの感想・評価

3.1
期待しすぎた。全体としてはよかったけれど3つの灯火のエピソードがいらなかった気が。少しだれる。
でもこういうラングの惑わされる存在っていうテーマは後の扉の陰の秘密や飾り窓の女とかに繋がってるんだろうな。
加賀田

加賀田の感想・評価

3.5
死神の登場シーン、蠟燭だらけの部屋、山の稜線にオーバーラップする人々、炎とか
「一呼吸たりともやらん」って赤ちゃんも言ったらウケます
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