人生万歳!の作品情報・感想・評価

「人生万歳!」に投稿された感想・評価

渦中のウディ・アレンですが、手掛けた作品に関しては引き続きコンプリート目指して観ていこうと思います。

かつてノーベル物理学賞の候補に挙がるほど優秀な大学教授だったボリスは、今やニューヨークに暮らす頑固で偏屈な老人になっていた。ある日、ミシシッピの家から逃げてきた若い娘メロディに声を掛けられ、思いがけず彼女はボリスの家に身を寄せることになってしまう。最初は彼女を厄介払いをしようとしていたボリスだったが、いつしかメロディに「運命の人!」と好かれてしまい…。

人気シットコム『となりのサインフェルド』にも出演しているラリー・デヴィッド主演。ウディ作品だと『ラジオ・デイズ』などにも出てますね!
メロディ役にはエヴァン・レイチェル・ウッド。
ニューヨーク1の偏屈じいさんに恋をしたのは20代の若い女性…という、ちょっぴり風変わりなラブストーリー。まさにウディ節さく裂、といた感じ。意地悪じいさんながらも、どこか憎めない愛嬌だったり優しさも持ち合わせるボリス役をとっても楽しそうに演じているラリーが良い!”超”がつくほどの天然娘っぷりを発揮するメロディとの掛け合いもまるで漫才のようで終始ほほえましかったです。映画史上まれに見る年齢差の凸凹カップル(笑)。
しかし、一見うまく行っていた2人の間に大きなギャップが生じ始めます。田舎からやってきて、ボリスこそが自分の世界の全てだと思っていたメロディにも、大都会ニューヨークでの暮らしを通して心境の変化が。「広い世界を見てきた男」と「広い世界を知り始めた女」というリアルな部分がしっかり描かれていて、人間ドラマの名手ウディここにあり、という感じでした。

いくつになっても人生は色々な刺激や発見に満ちていて、失敗や若気の至りも自分の人生の糧になっていく…。遊び心とポジティブ・シンキングを忘れないって大事だなと教えてくれる秀作でした。
どんな厭世的な人間を描こうと、ウディアレンの映画はこの作品のタイトルのとおり、皮肉たっぷりでも肯定してくれる。

関係性が絡まりあってめちゃくちゃな展開で、なにも解決なんてしないのだけど、みんな愛や幸福を求めていて、ボリスの言うようになんて愚かなんだろう。

それを魅力的に可笑しく、少し切なくとても黒く映し出すのが相も変わらないウディアレンのセンスです。

独特の作り込み方や茶目っ気、ウディアレン節がふんだんな作品で大好きでした。
終わり方は嫌味のないハッピーさ、なんだか明日も笑える気になるよ。
[あらすじ]
初老の元天才物理学者・ボリスは、妻との生活について観念的な理屈をこねているうちにマンションの窓から飛び降りてしまい、その後妻とは離婚、大学教授の地位を失う。

その後も周囲の人間を相手に議論を吹っかける、絵に描いた偏屈な生活を送る。そんな彼の元に、若く美しい家出娘メロディが転がり込んできて、お金を貯めたら出ていくはずのメロディはボリスに惹かれ、勢いで結婚してしまう。

そこへ、メロディの母親、その母親と離婚した父親がやってきて、メロディの母親はメロディを若くてハンサムな男とくっつけようと画策するなど、ボリスの周囲に波乱が巻き起こる。



ウディ・アレン監督作品を好んで上映してきた恵比寿ガーデンシネマが休館、ということで、今後はウディ・アレン作品に希少とみて、観賞してきた。

話自体はテンポよく進んでいき、典型的なドタバタコメディであった。

ハリウッドのコメディは、大統領やミリオネアになったと思いきやその後転落、というような展開だったり、何かとスケールが大きく、非現実的過ぎる話が多いが、この作品の場合、スケールが小さく収めているおかげで、あり得ない話なのに、現実の延長に話が見えてくる。

しかし、『ウディ・アレンの夢と犯罪』の時と同じように、平凡と紙一重の優等生的作品なのだが、そのドタバタ感もさすがにやりすぎて、時代錯誤感を覚えなくもない。せめて、ボリスとメロディの関係を同居人、ルームメイトにとどめておくべきだったのではないか。

偏屈なオヤジのところに無邪気な娘が現れ、オヤジの偏屈ぶりがほぐれていくという筋書きに、メロディとの結婚まで必要だったのか、ということは疑問だ。

ボリスと結婚してしまったせいで、メロディは無邪気な娘というイメージからただの変な娘になってしまった。でも、最終的な登場人物は変人だらけだからいいのか。

(2011年1月19日)
楽曲や衣装のいなたさも含めて過剰で、展開も劇中台詞同様に光のスピードの如く至極早急なウディらしさが心地よい!

芸術面での不一致から描き始める愛の倫理観の赦し合い、感情変化を数値化し、それを'運'の一言で片付ける天才。
この時代にもぴったりな"HBD"を歌いながら手を洗おう!
90分の短さがイイ!
ウディアレンが出てないけどウディアレンぽいおじさんがイイ感じ。
笑えるしハートウォーミング!
ウディアレンのお得意ジャンルの現代ブラッシュアップかと!
ウシ

ウシの感想・評価

4.0
毎回ウディアレンの映画見たら思うんやけど、なんであのセクハラ問題とかになったおじいさんこんな素敵な映画作れるんや。
夜にゆっくり見るとほんとに幸せになります。
最初はなんだこりゃって感じだったけど、好きになってしまいました✨
みんな幸せ✨良い✨
頭は切れるけどプライドが高く嫌われ者の老人が、ホームレスの女の子との出会いを機に心を洗われていくお話。理論家で舌鋒鋭い老人と、お馬鹿だけど純粋無垢なホームレス女子との微妙に噛み合ってない会話が絶妙に面白い。

「他人を傷つけなければ人生何でもあり」がテーマの作品。 みたい2000年代以降のウディ映画にしては、キャストがいささか質素な気がしますが、その分脚本の良さが光ってる。なんだか隠れた良作を見つけた気分になりました。たぶん、そんなに隠れてないけど。

人の良心をまるっきり信じない老人と、人の良心しか信じない少女。老人の切れ味鋭い悪口も、少女のお馬鹿で寛大な心がスポンジみたいに吸収してしまう。いわば性悪説と性善説が真っ向から対立してる感じの構図なので、通常であれば水と油かもですが、ウディアレンのユーモアにより一級品のコメディに仕上がってる。言うなれば車と油。あるいは水と魚?意味わかんないですね。なんだかいつもレビューでウディ映画をベタ褒めしてる気がするけど、ほんとうに好きなので、、。

冒頭の10分間は主人公の聞くに耐えないご高説を延々と聞かされる。自分がノーベル賞級の知性を持つと信じて疑わない老人のご高説。なかなかに醜いものです笑。でもそこでドロップアウトしなければあとはどんどん面白くなる。ウディアレンのユーマアセンスは、登場人物がイノセントな悪口を言い合うシーンで特に発揮されてる気がする。これ以前の映画でここまであからさまな嫌われ者役を描けなかった分、この映画で溜まりに溜まった鬱憤、つまり悪口をいう才能を発散させてる感がある。だからこそ面白い。イノセントな悪口こそウディアレンの才能(だと私は思う)。

登場人物がカメラに向かって話しかける二人称的視点が印象的でしたが、なんだか「アニーホール」が思い出されて懐かしく感じた。最近何回目かの再視聴をしたばかりですがそれでも懐かしく感じた。たぶん最近のウディ映画じゃあなかなか見ないからかな。コンラッドの「闇の億」(地獄の黙示録の原作ですね)で将軍が「ホラー!ホラー!」と叫ぶシーン、あれがそのまま老人の口癖になってるのがほっこりしちゃいました。知性のある奇人ってなんだかんだ魅力的に映ってしまう。ウザくても嫌いになれない笑。

それにしてもこの時期のウディアレンは前に多作かつ豊作ですね。本作の前年に「恋するバルセロナ」を、後に「恋のロンドン狂想曲」や「ミッドナイトインパリ」を撮ってる。他作すぎませんか笑。しかもどれも甲乙つけがたく良作。ほんとうにすごい人。才能が青天井なんだろうなと思う。

いやあ、面白かった。登場人物が皆1人残らず浮気するところはいつもの筋書きですが、まさかの最後は皆が幸せになるというハッピーエンド。これも悪くない。そしてウディアレンの映画があらためて好きだと気付かせてくれた作品。まだまだ書きたいことは無数にあるけど、そろそろ手が疲れてきたのでこの辺で失礼。
ウディ·アレン風と思ったが本物ウディ·アレン監督作品だった。主人公もよく感じがウディ·アレンに似ている。色々な人間模様(セックス模様)のオンパレードを観客に問いかけながらの斬新な?発想演出。皮肉とこじつけと変な論理でのセリフは流石ウディ·アレン。 終盤のまとめてチョンの終わり方は平凡で面白くない。
これもウディアレンらしくて、やっぱり登場人物がウディアレンにみえてくる。一度出した歯磨き粉はチューブに戻せない。
観客に話しかけてくる言葉が全部良かった。
>|