台風クラブの作品情報・感想・評価 - 5ページ目

「台風クラブ」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

ここまで青春の汚さを出してる映画は初めて見た。
もっとやれ!もっとやれ!って思いながら見てて、最後飛び降りたときはスカッとした。
色味と音楽が狂気を増してみせてる。
高校生までには見たかった映画。
703

703の感想・評価

-
【過去鑑賞作品】


確か見たよな。


もう一度見ようかと思うけどイマイチ気持ちがのらない。明るい内容でもないからね。
I

Iの感想・評価

5.0
踊ったり歌ったりで楽しい場面がたくさんあるけど内容は陰鬱で暴力的だった
言葉は通じるけど会話が通じないみたいな、恐怖を感じる
情報化社会でないが故に、自分の知識や世界が閉じたもので終わっている。それが当たり前と信じているように見えた。
理恵は、飛び出したが故に、世界って広いんだ。みたいに思えたんだと思う。(海外怖いけど行ってみるか、と思って行ったら案外行けた。みたいな)
三上の行動は、閉じた世界を打ち破ろうとしたことだとわかるが、かなり方向性を誤っていると思う…
結局、閉じた世界は何も変わらずにあのままみんな生活をすると思う。
相米慎二監督やっぱなんとなく好きやなあ。めっちゃいいとかめっちゃおもろいとか感動とかあんまなかったけど。好きやなあ
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

4.5
「台風クラブ」

〜最初に一言、思春期の狂気と自然現象の猛威を同時にダブらせた相米慎二のエネルギッシュな青春映画の秀作だ〜

冒頭、毎年夏から秋にかけてやってくる台風。真夜中の校内プールで一人泳ぐ生徒。溺れ、人工呼吸。野球部、クラスの生徒たち、家出、演劇部、暴力、煙草、レズ、寝泊り。今、思春期の子供たちによる危さと乱痴気騒ぎが映される…本作は相米慎二による第一回東京国際映画祭ヤングシネマ八十五部門"大賞"受賞、モントリオール国際映画祭招待作品にしてベルナルド・ベルトルッチ監督が大絶賛した作品かつ日本アート・シアター・ギルド(ATG)八十年代の秀作である。この度、廃盤の高額DVDを購入して再鑑賞したがやはり素晴らしいの一言である。

まず、この作品は台風の中で子供たちに様々なものを体験させる。それは考えること、恋をすること、友達になること、夢を見ること、人生を巻き込むことである。こういった感受性を育んできているはずの子供たちに、台風と言う自然の中でどのような日常を探すかを選ばせているような気がする。この作品画期的なところに物語としては四日間を映しているのだが、それがどこかしらドキュメンタリータッチの様な雰囲気があるのである。接近する自然現象と精神的にも肉体的にも移り変わる中学三年生の子供たちの狂気に変わる様子を台風と言う凶暴性とダブらせながら描いている。なのでもちろん一人の野球少年が同じ生徒の女の子に乱暴する場面もきっちりと出ている。

この作品は若手監督集団ディレクターズカンパニーのシナリオを募集コンクールで準入選を果たした加藤祐司のオリジナルである。それにしても劇中歌にBARBEE BOYSの暗闇でDANCEと翔んでみせろが使われているのは個人的に激アツである。「逆噴射家族」に続き「台風クラブ」でも若き日のアイドルである工藤夕貴が見れただけでも最高な一本だ。

さて、物語は東京からそう遠くない田舎の中学校の三年生の一つのクラスの物語を数日間捉えた半ばドキュメンタリーのような学園ものである。大型台風が接近する信州の田舎町を舞台に受験勉強を控えている理恵と野球部の恭一と健、クラスのお調子者、明とその他の生徒たちで学校内に居残り、徐々に彼らの精神が異常性を見せ、自然現象の台風と共に現れ始める。なんとなく生活している彼ら彼女ら、退屈な日々がクレイジーになっていく様子を毒を盛って描いた内容である。


本作の冒頭は真夜中の校内のプールの中を泳ぐ少年のファースト・ショットで始まる。そして静かにタイトルロゴが出現する。音楽を流して女の子たちが水着姿で踊り始める。木曜日の夜。プール泳いでいた山田明が溺れてしまい、女の子たちにプールから救出される(この女の子たちがお遊びで彼のことを溺れさせようとしていた)。そこに野球部だろうか、制服を着た男子生徒が走って屋上のプールにやってくる(意識を戻さない彼に狼狽した女の子たちが急いで野球部を探しに夜の街を走って見つけてくる)。最近授業でやっと習った方法でマウストゥーマウスを彼にやる野球部の男友達。次のカットでは彼が目覚めており、教師の梅宮がやってきて生徒たちを軽く叱る。

金曜日の朝。アパートから学生服を着て行行通おはようと出てきた高見理恵。彼女は高校受験を控えている。近所の男の子、三上恭一と一緒に学校まで歩いて行く。続いて、学校のクラス内の授業風景に変わる。昨日プールで溺れかけた明が悪ふざけをして教師に怒られる。(この時、長閑な風景が挟まれる)。授業中のクラスに一人の着物姿の女性がやってくる。どうやら込み入った事情で男性教師と揉めている。その女は順子と言う女性の母親らしく、娘に貢がせていたとのことで怒っているようだ。

続いて、校内のバルコニーで女の子たち三人が先程の口論に対しての意見を言っている。カットは変わり、先程の順子の母親と教師と娘の三人で話し合いをするショットが一瞬挟まれる。カメラはまたクラスに戻り、台風来ないかなぁと空を見ながら言う理恵の姿。 恭一と二人っきりなったクラスで会話をする。カットは変わり、野球のユニフォームを着た生徒がただいま、おかえりを繰り返して扉を開け閉めしている意味不明な描写に変わる。

そして取込み中だったクラスの教員である梅宮と順子が畳の上で喧嘩混じりのイチャイチャをする場面へと変わる。そして三上が兄貴と鶏についての話をし、野球のユニフォームに着替えて友達の清水健の自宅に行く。彼らはタバコを吸い、明が夜な夜な見つけてしまった女の子同士のレズビアンチックな回想についての話をする。更に健が女の子にしてしまった酷い事件も回想される。三上( 恭一)と明、健の三人は達しょんべんをする。

続いて、土曜日の朝。 三上恭一が高見理恵のアパートのチャイムを鳴らす。だが出遅れてしまって、彼は去っていく。それに気づいた彼女はショックを受ける。理恵は化粧台に座り、髪を結ぶが途中でやめてしまい、用意されていた布団の中に入り横になる。カメラはクラスを映し出し、数学だからサボろうと女の子たちが会話をする。そして梅宮が登場する。クラスの一人の女子生徒が昨日の先生のトラブルに対して納得がいかないらしく、説明してくださいと言う。このことによりクラス内が荒れ始める。生徒同士で喧嘩をし始める。

続いて、台風の前触れだろうか、雨が降り始める。雨の中、空き地のようなところを制服姿で走る一人の女子生徒が写し出される(この時音楽が流れる)。そして演劇舞台の部屋のようなところに彼女は到着して、どうやら危篤状態のおばあちゃんのことを思っているゆみちゃんが暗い顔をしているのを励まそうとする。そこにもう一人の女の子がいて、その子とゆみちゃんはレズビアンチックな関係になり体を絡ませ接吻する。

続いて、梅宮が実上を探しているシーンに変わる。雨はだんだん強まる。学校中を探す梅宮教師、生徒に三上は体育館にいると教えてもらいそこへ向かう。 高見理恵が学校に来ていないことを心配して、よく朝一緒に来ている三上に何か事情を知らないかと体育館で聞いている。だが結局わからないままである。そして、クラスで一人で待っていた梅宮のトラブルに対して責任要求する女子生徒が先生のことを待っている。そこに健がやってきて、今度一緒にマックに行こうよと言うが彼女は近寄らないでと怖がる。

続いて、生徒を待たせている梅宮がそのクラスに行くが既に姿は無い。健は下駄箱でその女の子を追う。学校の先生たちは学校の扉に鍵を閉め始め帰宅しようとする。取り残された彼女と健。ついに追い詰められた彼女は助けてと言うが健に捕まる。どうやらその女の子は昔に健に火傷をさせられてしまい彼の事を毛嫌いしている美智子で、健の回想にでてきた子である(ここでは様々な二人に対しての事柄が写し出されるがネタバレにならないよう言及はしない)。

続いて、三上がその修羅場のシーンを見かける。カットは変わり、三上と美智子と健の三人が教室で話をする。そこに三人の女の子たちがやってくる(先程のレズビアンチックな行動していた演劇部の女子生徒たち)。六人は一つのクラスに集まり机と椅子を片付けている。外は嵐で大荒れである。三上はおもむろにタバコを吸い始める。午後六時三十分、土砂降りの中タクシーから降りてきた男女。そこには行方不明である 高見理恵の姿がある。男の名前は小林で大学生のようだ。彼の家にやってきたらしい。

理恵は考えを改めて、ー泊するつもりだったがみんなが心配するといい、小林の家を一人で出て行く。カットは学校と梅宮たちが宴会をしている小さな部屋を捉える。生徒の一人が梅宮の自宅に電話をする。その電話を変わった梅宮は酔っ払いながら話を聞くが頭に入っていないようだ。続いて、学校の体育館に集まった生徒たち。さぁ、ここから思春期の少年少女によるクレイジーパーティーが始まる…と簡単に説明するとこんな感じで、相米慎二監督作品の中でも傑作である。


この作品案外サントラがめちゃくちゃ良くて、音楽センスがピカイチである。監督の趣味なのか制作側の誰かの趣味なのかわからないが、めちゃくちゃかっこいい。あのオカリナを吹く意味わかんないシーンとかは一体何なんだろうとか思ってしまう。三上がクラスの中で椅子と机を使って変なことをしている最中に、いきなり音がシャットダウンする演出は結構好き。それと犬神家とツッコミたくなるシーンもある。

クライマックスほど近い明と理恵が長閑な田舎町を二人で歩くシーンは最高に好きである。なんともノスタルジック、かかっている音楽のせいもあるが、素晴らしい。そしてエンドクレジットで流れる百メートル走の(運動会なのか)の声がすごく余韻を残す。まるでエドワード・ヤン監督の「クーリンチェ少年殺人事件」のエンドクレジットのようだ。やはりこのラストの場面で子供たちの狂気に振る舞った姿は一時的なものなのだろうか、それとも違うのか…と言うのが観客にわかるようになっている。

今思えばディレクターズカンパニー設立に携わった監督作品の中には素晴らしい作品もある。特に「逆噴射家族」や「人魚伝説」はアートシアターギルドからも出ているし、相米慎二の場合は「ラブホテル」「光る女」「東京上空いらっしゃいませ」もディレカンから出ている。やはり監督自身が映画を取りたいと思うようなものを自分自身で全て担当できるような職場が1番いいと思うのだが、配給会社側と色々と話し合っても良い作品など撮れないと思う。確か黒沢清の「ドレミファ娘の血は騒ぐ」「スウィートホーム」「地獄の警備員」もディレクターズカンパニーから出ていたなぁ。あのDVD廃盤でめっちゃ高いんだよなぁ…。スウィートホームはVHSしかないけど。

さて、物語の感想に戻ると、この非論理的な事柄のオンパレードが私個人、非常に楽しめた。そりゃ、そうだろう…東大出の兄とくっだらない話をする恭一や扉を只管蹴り飛ばして、女の子を追い詰める健やただいま、おかえりを繰り返す意味不明な言動と行動、急に布団の中に入り衣服を脱ぎ始め、どこかしら魘されてる様な表情を見せる理恵や梅宮と順子の奇妙な関係性、死ぬ事は生きる事の前提なんだ。俺たちには厳粛に生きる為の厳粛な死が与えられていない…と言って〇〇する恭一の滑稽な末路、かと思えば原宿まで一人で行った理恵が学校に行く際に明と共に台風明けの泥沼に入っていく狂気の持続、恭一があんな事になった事も直ぐに忘れる勢いの活力、これら一種の毒薬の様な振舞いが非日常的なのである。ところが、そんな非が実は現実に起きているだろうと思えてならい自分がいるのである。これが面白い点である。

特に健は登場人物の中では断トツにぶっ飛んでいる。怖いが魅力がある映画なのかも知れない。面白いがこんな日常が自分に降りかかってきたら最悪と感じる、そんな映画なのである。そうそう、本作を観た方に是非聞きたい事があって、ネタバレになるから〇〇で通すが、物語の終盤に何故に恭一はあんな事をしてしまったんだろうか…。〇〇する事はわからないが、〇〇した意味って知りたくないか?これが如何しても今でも分からないんだ。恭一が寝ている皆を見てふと考えて、あの行動をした理由は映画からは読み解けなかったオレは…。



やっぱり相米慎二は誰も撮ろうとしない様な映画を撮るよなと思った。と言うかこんなテーマじゃ誰も見てくれない様な題材を探して映画化しるのが凄いのである。「魚影の群れ」なんてのがいい例えだろう。ところでこれは他の人には関係ないことなのだが、俺の山口百恵を奪った三浦友和が梅宮先生役をやってるのが許せん、三浦友和め許せんぞ己〜!笑。他にも三浦には言いたいことがあるがやめておこう。

俺ね、この作品最も気に入ったところにあるのが、思春期の特有の性的な事柄に対して非行問題を解決する事柄を一切提供していないところである。何が言いたいかと言うと、思春期の子供たちが悪さをする事は彼らにとってもコントロールができないことであり、むしろそれが親であり教員であっても止めることができないと言うことを教訓的に観客に伝えているんじゃないかと言う節があって非常に気にいっているのだ。これが相米慎二の鋭い視点から描き出されていて、子供たちの心理を理解する事は果てしなく複雑で難しいと言う事を映しているような気もする。それが映画のクライマックス近くでの人気恭一の〇〇だったり、健の扉をひたすら蹴って女子生徒を追いかけ回すストーカーじみた行為とかを表しているし、冒頭の明が女の子たちに溺死させられそうなお遊びの虐めをさせられているのもー種そうだろう。

とにもかくにも相米慎二の長回しは非常に理由あっての事が見てる側から分かるので非常に好きである。基本的に緊張感を与えるために長回しをする監督と言うのは多くいるが、相米慎二の場合はそういった感じがほとんどしない。中には生活感を見せるために長回しをしてそうな場面もあるようには見えるが、基本的には長回しがただ単にこのシークエンスでは必要だからやっていると言う感覚が見てとれる。ほんとに相米慎二が五十三歳の若さでこの世を去ったのが悲しくて仕方がない。彼がまだ今も生きていたら何本のティーンエイジャー向けの作品を追加で撮っていてくれただろうか、彼が亡くなったのは二〇〇一年、来年で没二十年になる、早いものだ。





最後に余談だが一九八五年の第一回東京国際映画祭で最も注目されていたのがヤングシネマ部門と言うところで、この作品が出品されたところである。この部門では入賞した作品の監督には次の作品の資金として一五〇万ドルを提供することになっていたらしく、全世界から一九四五年以後の生まれの監督による五一九本の作品の応募があったそうだ。そのうち予選を通過した十本の作品が映画祭で上映され、世界各国から招かれた七人の審査員によって審査されたそうだ。その結果、一五〇万ドルは三つに分割された。七十五万ドルを手にしたのは相米慎二の「台風クラブ」で五十万ドルがハンガリーの「止まった時間」のペーテル・ゴダール監督、そして二十五万ドルが小津安二郎記念賞と名付けられてトルコの「At」のアリ・オズゲントルクに与えられたそうだ。ちなみに上記の他国の二作品は見たことがないため気になる。

それと映画の撮影期間中に台風は一切来ず、雨すらも降ってくれなかったそうだ。毎年台風が来るのにこの年は不作だったそうだ。もしこの作品をまだ見てない人はぜひともお勧めする。
takagimash

takagimashの感想・評価

4.3
久々に相米慎二作品。

全然ネット動画サービスに置いて無いのでTSUTAYA探し回りました。

ハリウッド大作のそれとは異なる、引いた視点からジワジワとキャストの心情を炙り出していくような長回しはやっぱり独特の魅力があって、とても日本的。

個人的に優れてる映画監督は位置関係を立体的に見せるのがうまいイメージがあるけど、相米作品の長回しはその立体の奥行きが素晴らしいので、何でもないシーンもすごく美しいなと思う。

鬱屈した子供たちが雨の中解放されたように踊るシーンもそうだけど、健が美智子を追いかけ回すシーンは、トラウマになりそうなレベルの狂気を感じた。ジョーカー見たときくらいの寒気がする笑

台風が来た時の謎の高揚感(大っぴらにすると不謹慎と言われそうだけど)、なんとなく心の中にある、そういうノスタルジックな部分とリンクして不思議な感覚になる映画でした。

うーん、相米慎二ボックスとか欲しい。
mikoyan358

mikoyan358の感想・評価

3.0
相米慎二の代表作は、台風接近中のあの何とも言えない高揚感を下敷きに子供とも大人ともつかない中学生の生々しい感情や欲求をそれこそ嵐のように強烈に描いて去っていった、面白さ云々とは別にして残した爪痕が極めて鋭く深い一本。正直正視に耐えがたいような欲望の発散があったり、一方で思わず二度見してしまうような雨の中のシーンがあったり、出てくる男女がどれも現実感が薄すぎて学園ものに多少なりとも抱く親近感がほとんど湧かないのだが、それでもなお今の自分にはない危うさやこじらせたものの見方などを懐かしく振り返る事だけはできてしまう。いろいろ刺激が強すぎてテレビとかではもう流せなさそうな作品だがなあ...
Azusa25

Azusa25の感想・評価

3.0
思春期って感じたままの感情でうごくから、自分でも理解できない意味わからない行動したりするんだけど、そんな感じの映画。
みやお

みやおの感想・評価

3.5
台風の日のソワソワ感。好きな女の子を追いかけるシーンが怖すぎた…