このレビューはネタバレを含みます
道徳や既成概念、貞操観念をぶち破る作品を作り続けた鬼才ルイス・ブニュエル。
『ビリディアナ』に比べると露骨な神への冒涜と貞淑であることへの挑発は抑えられ、また同じカトリーヌ・ドヌーヴ主演の『昼顔』に…
ブニュエル晩年の作品ながら、前衛主義の感覚は衰えることなく、生首と鐘の夢などにうかがえる。そして、フェルナンド・レイとドヌーヴの怨念、嫌悪、執着がラストの窓開けに至る。
この窓開けは、ルキノ・ヴィス…
【没落貴族ロペの末路】
ルイス・ブニュエル監督の1970年の作品。
〈あらすじ〉
20年代末のスペイン、16歳のトリスターナは両親に死なれ、母の知人の初老の没落貴族ドン・ロぺに引きとられる。彼女…
このカトリーヌ・ドヌーヴには本当にやられてしまった。下着を放り素肌にガウンを羽織って窓を開け、庭に降りた聾唖の少年サトゥルノ君を見下ろしながらはだけるシーンでドヌーヴがみせた不気味な表情に圧倒されす…
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