三島由紀夫25歳のときの作品。小説を読んだ時にラストシーンでぽかんとなってしまったのは覚えてるので、それを映画でも味わえた。
主人公・悦子は亡き夫の実家に身を寄せ、舅の愛人になりながらも園丁・三郎…
夫が亡くなり未亡人となった悦子はそのまま家に住み、義父と関係を持っていた。
彼との関係に愛はなく惰性の生活。
庭師の三郎に惹かれつつもその好意はなかなか伝わらない。
一つ屋根の下、複雑に絡む愛憎劇
…
愛の満たされぬ渇きは生ける地獄なのだろう。
空虚な心から血を流し、地獄の業火に文字通り手を焼けど、惚れた男に爪痕1つすら残すことができなかった女。その醜く美しい魂を浅丘ルリ子が怪演する。
彼女のぽ…
「利己主義」と書いた鏡越しに自分と相手を見る冷静さを持ちながら、無為に生き抜くために思い込みの世界に埋没していく女(救済を求めず幸福を追求する、ということらしい)。比喩的にも物理的にも相手に自分の爪…
>>続きを読む三島由紀夫の原作、まだ読んでいないのだがどんな感じなんだろう。
若々しくまっすぐな青年に対し、勝手に嫉妬に悩める利己主義な悦子というのは、三島由紀夫らしいと思えた。浅丘ルリ子の美しさがこのサイコスリ…