林芙美子原作の「めし」「稲妻」「妻」「晩菊」「浮雲」と、傑作を連発した成瀬巳喜男監督の締めに当たる本作は、東宝創立三十周年記念映画として宝塚映画で製作されたせいか、成瀬らしい鮮やかなカット割りは影を…
>>続きを読む【林芙美子という巨大ななにか】
「僕は林芙美子の作品『放浪記』の中で、世にも卑劣な、世にも女々しい男として肴にされた福地貢です。その『放浪記』に対して僕はなんと言えばいいのか。褒めるかけなすか、…
林芙美子の自伝的小説「放浪記」を高峰秀子主演で作られたものだが、やはり成瀬巳喜男らしく高峰が惚れる相手の男がクズばかりだけど、そんなクズ男に惚れ貧しく苦労する高峰も、外見の良し悪しだけで惚れるただの…
>>続きを読む同じ日にオリヴェイラ版ボヴァリー夫人『アブラハム渓谷(完全版)』と一緒に見ました。
期せずして、女性の一代記揃い踏みといった感じで堪能。
こちらは会社の三十周年記念作ということでものの見事にスター…
ふみ子にへばりつく影が重い、のしかかる闇が重い。恋多きふみ子は男に事欠かず引く手あまた。お相手は顔はいいが甲斐性のない物書きばかり。近視のはず、顔は見えないはず…なのになぜか慕い助けてくれる安岡(加…
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