独裁政治、コミュニズム、アナーキズムの葛藤。
神話と現実の狭間で、権力の姿はいつもぼんやりとした影になる。
アンゲロプロスは本作でも、時間を断ち切らないワンショット、霧に包まれた空間、言葉少なく進行…
『旅芸人の記録』が鳴り響く銃声によって“変えられて”いった側からの歴史的な叙事詩だったとするなら、『アレキサンダー大王』は掲げられ、担われる銃によって“変えて”いこうとした側からの政治劇的な寓話では…
>>続きを読む大学生以来。
アンゲロプロスでも中期(特に、蜂の旅人、こうのとり、ユリシーズ)の記憶がないので時間ある時に見たいと思っていた
アンゲロプロスとしては分かりやすいし、恣意的。
どちらかというと動…
ギリシャの伝統的な義賊と、コミューンの邂逅、そして起きた事件の顛末。
何世代にも及ぶ抵抗の果て、共産主義の流れに飲み込まれ、暴力装置としてのみ機能する義賊達。
抵抗の歴史であり、国民的ロマンの…
超絶。相当な長さだが、体感は一瞬。この世に存在する歴史物映画の中で、この作品が一番テクニカルな事を行っていると思う。イフで歴史を作り変えるのではなく、時代も大きく異なった史実を合体させるという荒業は…
>>続きを読む一度挫折したが、今回最後まで漸く観ることができたアンゲロプロス作品。
「「旅芸人の記録」を観る」と言う大型アップデートを経て、少しだけアンゲロプロスへの苦手意識を払拭できたかもしれない。
残念なが…
このレビューはネタバレを含みます
紀元前の英雄アレクサンダー大王を近代のギリシャに登場させて、真に平等で公平な社会の樹立という夢と、その夢の終焉が描かれている。
タイトルは「アレクサンダー大王」でも、描かれているのはアレクサンダー…
救世主として現れた「アレクサンダー大王」がやがて独裁者へ変貌していく...みたいな紹介がされていたけど実際映画を鑑賞してみるとそれも結局、炭鉱採掘権という資源を狙う英国政府の手の内の中...そんなふ…
>>続きを読む朝陽がたなびく海面を背景にポセイドン神殿の丘に逆光と重なりながら姿を現すアレクサンダー大王と称される男が原初的なコード化されたコミューンの村に帰還し、ただ一人馬に跨がることによって、その場所を超コ…
>>続きを読む