18世紀アルメニアに実在した吟遊詩人サヤト・ノヴァの生涯を8章で綴った、抒情詩のような宗教画のような、動く絵画さながらの至極の映像美。
鮮やかな色彩に溢れ、なかでもひときわ目を引くエキゾチックな赤…
不滅。髪の毛一本まで滅びない。
詩才に限らず。これは伝記じゃないらしい。
世界史における人間存在の素晴らしき勝利。
紛れもない勝利である。
本がなければ、今頃、人は無知の闇の中。
詩の映画化。映…
18世紀のアルメニアの詩人サヤト=ノヴァの人生をなぞるものの、それを伝統的な伝記映画のように描くことは一切なく、彼の詩と世界観を視覚化した静謐かつ象徴的な連続映像によって表現されている。
生と死、…
1カット1カットが「映画」であり「絵」ともなり得るように配置が意識され、余計なセリフや汲み取れそうな筋書きさえも排除されているからこそ光景に集中、没頭できる芸術(アート)映画としての正解に見えた。カ…
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