いるよなあ、自分のコンプレックスをそのまま相手に投影して嗜虐性を発揮しては自己嫌悪に陥る男。自分がドン底の時だからどう見ても自分より下の人間に冷たくして自分を保つ。いよいよそれに気がつくともう堪らな…
>>続きを読むわたしが・棄てた・女
大好きな小説が随分難しい内容になっている。
純粋なモリタミツを主に観たかったけれど、ヨシオカが夢中になって結婚するマリコを演じるのが浅丘ルリ子な為にミツが脇役となっている。
そ…
1985年8月24日、並木座で鑑賞。(2本立て)
遠藤周作原作の映画だが、遠藤周作という作家は「面白いユーモアあふれる作品」と「シリアスな作品」が両極端であり、この映画は後者。
実際に映画観てみ…
“遠藤周作”の原作がとても好きで、感動して号泣したのは遥か昔。
純朴な田舎娘を自分の初体験のために利用して体を奪い、ぼろきれのように棄てた狡猾な男の話。
安酒場や行為シーンの描写のしみったれ加減が…
原作から信仰とハンセン病の要素をカットして、人間の弱さ、狡さにフォーカスしたことで、かなり現代人というかあらゆる身に覚えのある男に刺さる名作。クライマックスの不条理展開はちょっとなに言ってるか分から…
>>続きを読む原作とは違う展開。マリコの洒脱なお嬢様ぶり、ミツのおかっさん的な愛嬌、の対比が見事だった。白黒ですすみ、回想はグリーン、ピンクと使い分けて、なぜかカラーも最後に出てきた。実験的映画なのかなぁ、理解で…
>>続きを読む浅丘ルリ子じゃなくて小林トシ江の話だった。河原崎長一郎には機会はいくらでもあった筈なのにその度、棄ててきた同じ田舎者の小林トシ江(彼女は何度も殺される)の他にも、時流(学生運動)には背を向け、故郷の…
>>続きを読む私は遠藤周作による原作小説を読み終えた瞬間に、非常に不愉快だったため捨ててしまったものでした。そしてそれと同時に、人間の醜く恥ずかしい側面をこれほど鮮やかに描けるのかと感動したことも覚えています。し…
>>続きを読む安保闘争の挫折を抱えて苦悩する河原崎長一郎と専務の娘である浅丘ルリ子が結婚する話だけど、メインはなんと言っても純朴で貧しくて優しいミツ(小林トシ江)。ミツの人生で泣く。「ミツは俺だ」と言って自分が送…
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