映画とは時間を表現できる芸術である。語り手の詩は唐突で言葉による説明を極限まで省き、交錯する時間軸や場面転換、環境音楽のような美しい音によって映像を包み込んでいる。さらに、映像という無機質で機械的な…
>>続きを読む無意識を浮遊し、
印象と記憶、或は自我の断片が
幾多の鏡に乱反射する。
タルコフスキーの映画は、今の自分の言語表現では言葉にすればするほど、大事なことが抜け落ちてゆく様で、もどかしいけれど、
いつ…
言葉と映像の抒情詩。森羅万象が美しい。あやふやになって溶けて混じり合う記憶を忠実に表した作品。
鑑賞者は目の前の映像のその瞬間を網膜に映す、鏡のように。
鏡も映像も虚像だが、鏡は見たいものを主観的に…
タルコフスキーの詩的映像を堪能するための自伝的な作品
ストーリーらしいストーリーはないが歴史ドキュメンタリーの映像を挿入しながらカラーとモノクロの場面を混ぜた構成になっている
「星や海を見るよう…
1000本目。
アンドレイ・タルコフスキーの作る映像は本当にずば抜けているが、今作はそんなタルコフスキー作品の中でもトップ。美しい映像の映画はいくらでもあるが、今作はただ美しいだけじゃなくて、圧倒さ…
【VISIONS🪞】
はっきり言ってタルコフスキーの映画は『ノスタルジア』とか『サクリファイス』とかを観ても大して感動しなかったのだが、これはある意味監督自身のマザコンぶりと少年期の記憶と断片とイ…
【親子間の不完全な愛。故に時間や空間をも越えた、絆と想い。】
3回目の視聴。まあタルコフスキーではベストだし、人生ベスト級。詩は魂の糧。そうこの映画自体が詩になっている。言葉では説明できないものを…
ソラリスと一緒に見た初タルコフスキー!
同一の空間に記憶がシームレスに混ざる構造と鏡に繰り返し反射するみたいな抑制的な演出、鏡と記憶の乱反射する複雑な家を吹き抜ける風。
ソラリスもそうだったけど全体…
馬場広信による、タルコフスキーの評論本の副題に「永遠への郷愁」と言う言葉があるが、この言葉は彼の映画の真髄を端的に表している。加えて言えば、芸術の真髄もここに還元できる。
高村光太郎が言う様に、…