灰とダイヤモンドの作品情報・感想・評価

「灰とダイヤモンド」に投稿された感想・評価

ぼく

ぼくの感想・評価

3.9
抵抗三部作。なのにこれしか見てない。あまり覚えてないのでまた観たい。
ネムル

ネムルの感想・評価

3.6
2回目、なつい。
ワイダ映画の申し子チブルスキーの魅力がいまいちわからないのだが、ローレン・バコール張りに美しいバーの女給がいい。そして、いまいち何考えてるかわからない、危ない佇まいを見せるポグミウ・コビェラがいい味をしてるね。
ケイゴ

ケイゴの感想・評価

4.5
抵抗三部作、三作目。舞台は終戦から共産体制下のポーランドへ。その中で愛と忠誠に悩むレジスタンスの青年マチェク。彼の変革への情熱と悲劇的な結末をアンジェイ・ワイダが隠喩に満ちた表現で描き、社会主義リアリズムへの反抗を精一杯示した紛うことなき名作。至大の輝きを放つラストシーンは絶対に忘れられない。
じゅんP

じゅんPの感想・評価

3.4
虚しく潰える火花と、(自由)を祝う花火。

貫かれる対比のその先に、遺志を世に刻むためのギリギリの戦いがあって、尊い。
Marrison

Marrisonの感想・評価

3.5
ズビグニェフ・ツィブルスキが演じる胡散臭いサングラスの兄ちゃんが、わりとすんなりバーの女性の心を盗む。イケ好かないキャラ立て。でも「カウンターのグラスをサーッサーッ」にだけは逆らえなかった私。
そして後半、どんどん彼の臭みは減ってった。それはワイダ監督の狙い通りだろう。ラストのキメに文句つける気はない。ストーリーが直球すぎたみたいだけど。
観おわった時に満足感はなかった。が、一時間ぐらい経って広場のベンチでみかんを剥いて食べてたら、急に涙が出てきた。……しばらくツィブルスキの顔が頭から消えなかった。
1945年5月のポーランドの痛みや乱れや悲喜に思いを馳せるのも大事。それに加えて私たち日本人は、同じ頃に地獄度マックスだった沖縄戦を絶対に忘れないようにしたい。

ところで、たまたま知ってる変な死語をあてがってみる。───ツィブルスキの第一&第二印象は「トッポイ」!(第三でようやく好青年へと転化開始。)
ていうのも、、、、
亡き父が、かつてテレビ画面内の男性タレントらに「こいつトッポイなぁ」「ちょっとトッポイけど、まあまあだ」といった品評を吐きつけることがあって、幼い私は耳慣れないその形容詞の意味を父にハテナした。「そうだな~。ジェームズ・ディーンをカッコ悪くした感じかな」などとマドロッコシイ答えしか返らなかった。
ほかの誰も口にしない「トッポイ」という語は、その後も長年、変になぜか私の耳奥に宿りつづけたんである。よくわかんないままに。ジェームズ・ディーンもほとんど知らないし。
で、今回、『灰とダイヤモンド』の前半のツィブルスキ兄ちゃんを見て、私は昭和の「トッポイ」の具体像ととうとう対面した気がしたんである。
数年前にDVDで初鑑賞して感銘を受けた作品。この度、念願の劇場鑑賞することができたので再投稿します。

一言でいうと、やはりすごい作品だった。
何がすごいかというと
①本作の舞台は1945年5月8日のワルシャワ。この日はドイツが降伏し第二次大戦が終焉を迎えた日。この5月8日から9日にかけての映画なのだけれど、このたった1日にポーランドの政治的背景が凝縮して描かれていること。
②そして新体制に対抗するゲリラ活動家の主人公マチェクの恋と、自分の生き方に対する心のゆらぎまでが繊細に描かれていること。
③数々の名シーン

濃密で美しい、完璧な作品だと思う。

圧巻のラストは別として特に好きなシーンをひとつ挙げるとすれば、主人公のマチェクが教会で詩を暗唱するシーン(タイトルはこの詩から)。暗殺者である彼が詩を暗唱する…なんと素敵ではないですか。

才能ある人たちの努力と、幸せな偶然が重なって生まれた名作なんだなぁと、↓下記の話を聞いて思い、余韻を噛み締めながら帰路につきました…


【ワイダ監督は当初彼(ツィブルスキ)の主役起用に、イメージが違うと難色を示していた。しかし助監督の説得により彼を主役に据え、興行的な大成功に繋がった。

作中のジャンパー・ジーンズ・サングラスというスタイルは彼の普段着で、当時としてはセンセーショナルだった。ソ連影響下の社会主義だったポーランドで、西側の風を感じるファッションということで人気を博した】
『ズビシェク』上映後トークイベントから
(映画評論家ザヴィシリンスキ氏による…2017.12.6)
ENDO

ENDOの感想・評価

4.2
散る宿命。
終戦の日に1945年5月8日。
ワルシャワがドイツから解放され、ソ連による共産主義政権の樹立が迫る。
ロンドン亡命政府は忘れないワルシャワの陥落を傍観し見捨てた憎き共産党を。
その過激な暴力は何の罪もない工員を殺すところから始まる。
ここですでに主人公の組織はテロリスト以外の何者でもなく正義はないことを知る。
シュチューカは共産党員の重役。新たな秩序をつくることに燃えている男だ。
彼の息子もまた共産党に抵抗するレジスタンスである。
マチェクとシュチューカは擬似的な親子関係となる。そして父殺し。オイディプスのように。ギリシャ悲劇。
彼の青春はレジスタンス活動に忙殺された。

主人公の所作が格好いい。特別派手な動きではないが、その落ち着きのなさとも取れる敏捷さ。ウィスキーにつける炎。追悼の意を込めて。
対比:恋の絶頂と誤殺した死体。解放の花火と暗殺。
逆しまのキリスト。白い布に滲む血。
神がかる演出が脳裏に焼き付く。

教会にある遺体はまるで、ベン・シャーンの『サッコとヴァンゼッティの受難』のよう。
最後の詩に救いを込めて。

松明のごとくわれの身より火花の飛び散るとき
われ知らずや、わが身を焦がしつつ自由の身となれるを
もてるものは失わるべきさだめにあるを
残るはただ灰と、嵐のごとく深淵におちゆく混迷のみなるを
  
永遠の勝利の暁に、灰の底深く
  
燦然たるダイヤモンドの残らんことを

チプリアン・カミユ・ノルヴィッド「舞台裏にて」
ちょっと「?」なところもあるけれど、カッコいいショット、俳優の素晴らしい身体性、そして主人公がだいたい同い年であるということにグッときてしまった。観る前にもっと歴史の勉強をしておくんだった。
1980年11月27日、高田馬場・ACTミニシアターで鑑賞。

当時も今も、ポーランド映画を観ることは少ないが、アンジェイ・ワイダ監督作品は日本での上映機会が多いので、必然的に接する機会が増える。

この映画、レジスタンスを描いた作品であるが、一人のテロリストの若者が末端で人殺しをしているのだが、ある女性に出会って希望に生きようとしたところ、のたうちまわって死んでいく様が強烈なインパクトであった。

この世の中に神は無い、というキリストの映像が鮮烈。
傑作である。
ShoseiH

ShoseiHの感想・評価

4.0
ソ連からの抑圧、統治の下での後押しを受けるポーランド労働者党政府に抗う若者(マチェク)の愛国心と私情の恋慕の間で揺れ動く葛藤を主軸に描いており、第二次大戦下のポーランドでの抗争下の人々や全体的な社会状況などの描写は控えめな印象。

バーでのシーンでロシア民謡「黒い瞳」がバックに流れていてポーランドがソ連化していた空気が伝わってきた。
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