灰とダイヤモンドの作品情報・感想・評価

「灰とダイヤモンド」に投稿された感想・評価

終盤の白いシーツの並びのシーンからぐっと惹きつけられた。主人公と並走して力尽きるバタバタを捉えたショットにはすごいはっとした。
それに至るまで、物語はもうすこし彼らに焦点当てていてほしかった。
荒廃したポーランドの風景が印象的。灰とダイヤモンドって恋仲を表しているようでいいタイトル。宴席の老人が癖強くて好き
こないだ見たばかりの勝手にしやがれとラスト丸かぶり。テンションは違うけど、こちらの方が美しい。沢田研二は同タイトルの曲があったっけ、男はいつでも悲しいサムライって感じやな(これは沢田研二"サムライ"の引用だけどね)
宮台真司『絶望・断念・福音・映画』関連作品群/3◼︎ ‪ジャケ写が壮大なネタバレ。「とあるレジスタンスの一日」を本当にそのまま活写してしまっている為、小説で読んだ方がいい感。『甘い生活』(60)もそうだが、この露悪性とグダリ感が当時は効果的に逆張りになったのだろう。‬
akira

akiraの感想・評価

4.1
主人公のサングラス、ヘラヘラした感じ、ニヒリズム、意地悪。60年代以降のヌーベルヴァーグ、アメリカンニューシネマ、大島渚などの映画ではお馴染みジェームズディーンなキャラクターが、古臭い50年代までの「グランドホテル」的な舞台の上で動き回る様が新鮮。その違和感に強烈な魅惑を覚える。

高畑勲や押井守は、アニメーションの醍醐味として、抽象的な思想を映像化できることを実践し続けてきた。この「灰とダイヤモンド」は、アニメーションのごとく映像に映る全てを作り込み、第二次世界大戦のポーランドにおける国民の、理不尽な世界に閉ざされた様々な立ち位置を抽象化して、それぞれのキャラクターに落とし込んでいる。光と影の演出によって、彼らがどこから来てどこへ行くのかが暗示され、劇中の詩と、ゴミ捨て場の死によって、映画の題名が意味するメッセージを端的に伝える。
こんな映画を50年代に作られたら、そりゃ皆真似するわ、、。かっこいい古典。
当時の時代背景を考えると上映したことが奇跡だと思う。主人公の人間臭いところが好きです。
耕平

耕平の感想・評価

5.0
ポーランド映画祭で観た。全シーン、全台詞、全ショット、とにかく何から何までが完璧、最高。100点満点中の100億万点のとんでもない映画。こういうのを歴史的傑作というんですね。参りました、凄すぎます。

僕はワイダは『悪霊』と遺作となった『残像』しか観てなくて、『灰とダイヤモンド』はずっと自分自身に課していた視聴課題だったので、今回劇場で観れて、しかも最高の解説をしてもらい、本当に良い体験だった。ポーランド映画祭、ありがとう。
一つ一つのシーンが素晴らしい
かつ戦後直後のポーランドの内戦も描かれていて勉強にもなる。
一日だけの群像劇というのも潔くよくかっこいい。マチェクに感情移入しない男はいるのか?
切なすぎる。
ラストシーンは観たことあるぞと思ったけど、この映画が走りなのかな?
ポーランド映画祭にて。全く古びれることのない映像美。主人公マチェクが暗殺の対象を外へ追いかけていく直前に階段下で待機するシーンの、階段の模様が強い白黒のコントラストで浮かび上がるのがとても印象的。印象的なシーンしかない。構図が全て格好良い。鏡や水たまりに人物を映す演出が多いがきっと何か意味があるのかもしれない。

マチェクがバーの女性をナンパするときのやりとりが面白い。
「君は恋愛しないの?」
「あなたと?」
「いや、誰とでもだ」
「恋は面倒よ」
「人生は面倒なものさ」
「ならどうして新しい面倒を始めるの!」
マチェク、しばし苦笑して沈黙した後にスミレの花の匂いを嗅ぎながら、
「……スミレの花がさらに芳しくなってきた」

いい会話です。
ポーランド映画は
水の中のナイフ
しか見ていない。しかしこの第二次大戦下の終焉する時代劇は、ポーランドを色濃く映している。連合国が勝利し、反体制に回る主役。狙撃の司令が出る中で、美女との恋で変化が生じる。
ラスト近くそれが成功したときの、背景は素晴らしい。
そしてラストはどう収まっていくのか・
・・
秀作である!

このレビューはネタバレを含みます

こんなに見易い映画だったとは。消火器ぶっかける彼が好きだ!w 戦争に翻弄される青年の話。タイトルが良い。
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