灰とダイヤモンドの作品情報・感想・評価

「灰とダイヤモンド」に投稿された感想・評価

予備知識なしでは意味がわかんないから、ポーランド情勢の予備知識ありで見ました。
…が、いまいちヒットせず。

パーンフォーカスでピントが合ってる技法とか、ヌーベルバーグのような印影とかもわかるんだが、個人的には…。
Tai

Taiの感想・評価

4.0
観てから経っちゃったけど午前十時の映画祭にて。

第二次世界大戦のポーランド史については完全に無知なので調べたくなる作品でした。

当時の不安や、その中でも抱かれる未来への希望や葛藤が印象的なカットで表現されてます。
今は亡き同志を思い出させるのに高濃度酒を注いだショットグラス達に火をつけるとか格好良すぎ‼︎
ラストの干してある沢山の白いシーツのシーンも美しい‼︎
台詞も詩的で印象深かったです。

色々と調べて背景を知ると名作として残る理由がよく分かります◎
そしてあの世界大戦がどれだけ多くの人の人生を変えてしまったのかと思うと、やりきれなくなりますね。
平和の価値と人の愚かさを考えさせられる作品でした。

この上映会も来年度の「午前十時の映画祭10」でファイナルとなると発表され、残念でなりません。
レンタル店にも並んでない古い名作を知る良い機会でもあったのですが…
その反面、ラストの1年を飾る作品はきっと更に厳選されたラインナップになるだろうと今から非常に楽しみにしています‼︎
有酸素

有酸素の感想・評価

3.8
午前十時の映画祭にて。
終戦の頃、暗殺に失敗する3人組。
光が美しい白黒映画はときどきシルバーのようにみえる。
上司に従順で惚れた女性を口説くにも臆さなかったマチェクがその狭間に立たされた時点から瞬ぐ姿に、どこにでもある青春を感じた。
彼は洒落者でたしかにポーランドのジェームズディーンだった。
小一郎

小一郎の感想・評価

5.0
何も知らずに観てナニコレ感、知ったら傑作、もう1回観たい。

「午前十時の映画祭」は比較的気楽に観れる名作が多いけれど、本作は背景を知らないからか意味のありそうなシーンにハテナの連続で、時間が長く感じてしまった。

感想文を書くためにネットをググると町山智浩氏の解説動画が上がっていて、迷わずクリック。 知って納得。この映画、凄い。
(https://www.youtube.com/playlist?list=PLzq4h5Is2JgGTIit2TUiB8da2QE_BPNeT)

町山氏がまず「いきなり観てもサッパリわからないだろう」と話していて、ちょっと安心。動画は上映前に映画の背景となる当時のポーランド情勢の説明と、上映後の本編の解説に分かれているので、上映前の方をまとめて書いてみる。

歴史的にドイツとソ連の侵略を受けてきたポーランドは1939年、ドイツに侵攻された(第二次世界大戦が始まる)。戦車に騎兵隊で立ち向かったポーランドはボコボコにされた。

その後、ポーランドの抵抗勢力は3手に分かれる。①ロンドンに亡命し、同盟国とともに戦ったポーランド第二軍団(ポーランド亡命政府)、②イギリス、アメリカと組んだ国内軍、③ソ連と組んだ左派の共産党。

1944年ポーランドの独立作戦、ワルシャワ蜂起が勃発。亡命政府が主導して国内軍が蜂起し、それにあわせてソ連軍がワルシャワに入りドイツ軍を追い出そうというものだったが、ソ連は進撃せずポーランド国内軍を見捨てた。

ソ連が何故見捨てたのかといえば、資本主義側の人間をドイツ軍に殺させ、ドイツ軍が敗れた後のポーランドを支配しやすくするため。

そんな思惑を知らない純粋な国内軍は皆殺しに近い状態となり、追い詰められると下水道に籠り、何日間も糞尿の中、首まで浸かって逃げ回った。この時の模様を本作のアンジェイ・ワイダ監督による『地下水道』が描いていて、今、凄く観たくなっている。

で、このワルシャワ蜂起における国内軍のわずかな生き残りが、主人公のマチェック。共産党に怒り心頭の彼らはドイツが降伏した1945年5月8日、戦時中モスクワにいて戻ってきたポーランド共産党の幹部、シュツーカを暗殺しようとする。

この後のネタバレ解説は町山氏の動画を見て欲しいのだけれど、シーン、キャラクター、小道具、すべて(多分)に意味がある。戦争によって国民が分断され、戦後はソ連の支配下となるポーランドの状況が映像でキッチリ描かれ、『勝手にしやがれ』とか『マトリックス』などにつながっていく要素も。解説は「なるほど~」と思うことばかりだった。

私の感想をひとつだけ。タイトルのもととなっている本編にでてくる詩の一節。

《……君は知らぬ、燃え尽きた灰の底に、ダイヤモンドがひそむことを……》
(https://eiga.com/movie/47826/)

灰もダイヤモンドも同じ炭素でできている。ダイヤモンドは地中深いマントルで長い時間高温・高圧の状態にあった炭素が火山の噴火で地表近くまで一気に運ばれてくることできる。

共産党は暴力によって資本主義側の人間を灰にしたが、暴力は地中深くでエネルギーをためるマグマのような力を、暴力を受けた側に与えているのかもしれない。その力が爆発するとき、灰となった若者たちはダイヤの輝きを放つ。映画を灰にするはずの検閲が、本作をダイヤとしたように。

もう1回観て冷静に考えたいけれど、とりあえず今の気持ちは満点。
Jeffrey

Jeffreyの感想・評価

4.5
‪「灰とダイヤモンド」‬
‪冒頭、詩を暗唱…教会前に一台の車。寝そべる2組の若者。口笛で合図…そこへ来た地区委員長を銃で暗殺。後に誤って別人の殺害が発覚。‪瓦礫に倒れる青年。慟哭を誘うラスト…本作は故A.ワイダの“抵抗三部作‬の最後を飾る作品で僅か24時間の出来事を悲劇的に描いた重要な作品。待ち焦がれたA.ワイダの抵抗三部作のBD BOXが届く。来月にも彼の傑作三作をBOX化したのが発売される。ワイダの地下水道を観ていわゆるポーランド派とされる映画にどっぷりハマった…この三部作の中だと灰とダイヤモンドが一番評価されてる様だが僕は地下水道はこの国の傑作映画の一つだと思う。ヌーベルバーグ以前から傑出を生み出してきたポ派の傑作‬でまじでおススメ。てゆうかポーランド派って言う作品はどれも傑作だから見て損するものは何一つない!サラゴサの写本にしろ不運にしろ。アンジェイ・ムンク監督作品も非常に素晴らしくお勧めできる!アンジェイワイダは自分の誕生日の10月9日に亡くなっている分、多分死ぬまで忘れられない監督だと思う。そもそも俺がこういった歴史や近代史に興味を持たせてくれたのが彼の地下水道と岡本喜八の日本のいちばん長い日だから個人的には特別な作品なんだよね。余談で因みに言うと黒人に対しての人種差別問題に興味を持たせてくれた作品はアランパーカーのミシシッピーバーニングとリチャードフライシャーのマンディンゴって言う作品。
猫

猫の感想・評価

4.0
生まれる前の映画。

当時のポーランドの歴史を全く知らないので
理解出来ていないとは思うが、
古さを感じなかった。
所謂、平和ボケしている日本しか知らない私にとって
「生」を見せつけられた感あり。
目が覚まされた。
ダイヤ(比喩)を得るためには
沢山の犠牲(灰)が必要という意味なのか?

 2018.10.24 名古屋シネマテークにて鑑賞
さかい

さかいの感想・評価

4.0
白黒が美しい
たった1日2日のできごとながら、受難の国に生きる有名無名の人々の人生が描かれた濃い話
なのでサブキャラが多くて立ち位置や思惑も様々、軽く予習したけどやっぱり難しかった
監督の作品は本作が初観賞、この話が三部作の三番目というから更にやるせない
作者も、硬く不変の光を灰の底に探していたんだろうか
午前十時の映画祭にて。

まだ第二次大戦の爪痕が残るポーランドの街と目を奪われるようなカメラアングルだったり白黒のコントラストがやけにかっこよく見える映像の作りに劇場で観て良かったとは思った。
物語の背景など正直ちょっと分かりにくいところもあって、当たり前だけどポーランドの為の映画だよなあと思った。

第二次大戦が終わりに向かう中でナチスドイツからやっと解放されたと思ったら、スターリンのソ連に政治介入されて結局同じような独裁政権下に置かれてしまったポーランド。
反政府ゲリラの若者が主人公の映画なんて普通は共産党政権下の政府の検閲に通らないと思いきや、主人公が体制側に虚しく破れていく様が素晴らしいということで通ったらしい。
どう考えても、気に入らない体制側と過激な反体制側との争いに最初はノリノリだったけど実は己の大事な青春を奪われてしまっていたことにもう引き返せないとこへ来て気付いてしまった主人公の苦悶の叫びに観客は感情移入するに決まっていると思うんだけど体制側だとそうは思わないんだろうかね、それとも検閲する人が無理矢理なんとか理由付けて通してあげてたりしてね。
なんにせよそれで良かったってことで。
KnI

KnIの感想・評価

-
午前十時に観るには濃ゆい。
うたた寝連発してしまいました。
モノクロ映画の美しさを遺憾無く発揮。
もう一度挑みたい。


事務局オフタイム【第229回】「灰とダイヤモンド<デジタルリマスター版>」
https://m.youtube.com/watch?v=JXI2WCAgRbw
sonozy

sonozyの感想・評価

4.5
1958年、ポーランドのアンジェイ・ワイダ監督の「抵抗三部作」(世代/地下水道/灰とダイヤモンド)の3作目。
イェジ・アンジェイェフスキが1948年に発表した同名小説の映画化。
ヴェネツィア国際映画祭:国際映画批評家連盟賞。

タイトルは作中でも出てくるポーランドの詩人 ツィプリアン・カミル・ノルヴィットの詩から。
"永遠の勝利のあかつきに、灰の底に 燦然たるダイヤモンドが残るのか"

第二次大戦でドイツ軍が降伏した1945年5月8日〜9日のポーランドが舞台。
ポーランドのジェームス・ディーンと呼ばれたズビグニェフ・ツィブルスキが主演。(三部作の「世代」では端役で出てました)

ポーランド労働者党の新書記長シュチューカの暗殺を狙う、国内軍ゲリラのマチェク(ズビグニェフ・ツィブルスキ)と彼の指示役のアンジェイ。
シュチューカと同じホテルに泊まるマチェクに残された時間は翌朝アンジェイとの出発の待ち合わせ時間4:30まで。

そんな中、ホテルのバーで働く美しいクリスティナに惹かれ、部屋に誘うマチェク。
肌を重ねた後、ベッドで語るシーンの陰影の美しさ。

二人は夜の散歩に出かけ、廃墟となった教会跡地(逆さまにぶら下がったキリスト像が印象的)で、壁に書かれた詩を見つける。
クリスティナが読み上げると、マチェクが暗唱する。

彼女と出会った事で、愛することを知り、生き方を変えたいとアンジェイに伝えるマチェクだが、その時間は迫っていた・・・

このジャケットの印象的なラストシーンを始め、花火、バーに差し込む朝の光、ベッドシーンなど、「抵抗三部作」の中では一番演出が加えられた印象でした。

ドイツが降伏した後も、国内での闘争・戦いが続いたポーランドの悲惨な歴史。
「抵抗三部作」の最後にふさわしいタイトル(せつなくも美しい詩)とストーリーでした。
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