最後の酋長の作品情報・感想・評価

「最後の酋長」に投稿された感想・評価

lemmon

lemmonの感想・評価

3.5
面白かった。

和平を願ったものが殺され、殺戮を繰り返すものが生き残る矛盾。

テーマほど重さもなく、別の視点で民族の衣装なども楽しめた。ジャングルを闊歩する兵隊達の間抜けっぷりも皮肉も込めて笑える。ここは意図的にも感じた。

ロックハドソンは少しカッコ悪い役どころでもあるが、それがかえって好感度が高い。

クインは革命とまで言わないが、信念を持った民族を余裕で演じる。あの独特な顔立ちは武器。


B級感漂うが、主題はよく伝えられていると思う。
奪った側が、仲間を殺された復讐だと言う。復讐されるべき存在と化しているのはおのれだと気づけ!

このレビューはネタバレを含みます

1835年。
フロリダ準州フォート・キング米国陸軍本部。
ランス・コールドウェル少尉は、テイラー大佐による軍法会議にかけられていた。
容疑は、命令違反、不服従、殺人罪。
ランスは無罪を主張するが、有罪判決が出れば死刑となってしまう。

証言の機会が与えられ、語りはじめるランスの回想が描かれていく。

4年間にわたる仕官学校の教育を終えて、故郷のフォート・キングに着任してきたランス。
マルドゥーン交易所のレビアを訪ね喜びを分かち合う。ただ幼馴染みのジョンは失踪したとレビアから聞かされる。

現地の指揮官デガン少佐は、先住民の移住計画を実行していたが、セミノール族の酋長オセオーラだけが従わない状況に苛立っていた。

セミノール族は友好的に和平を求めていたのに。デガン少佐のやり方が酷すぎる。
奇襲作戦を計画したデガン少佐に対して、地元出身のランスが「湿地帯に入らない方が良い」って助言したのにも関わらず、自ら先頭に立ってセミノール族の住む湿地帯に入って行っちゃう。

案の定、デガン少佐も隊員も湿地帯に足を取られて大変な思いをするし、大砲が流砂に沈んでいっちゃうし、奇襲に行ったら誰もおらんし、逆にガンガンに攻撃されて怪我して命辛々逃げ帰るという大失態。

この時、ランスも矢傷を受けるがオセオーラによって助けられる。
それもそのはず!セミノール族の酋長オセオーラは、ランスの幼馴染みのジョンだった|д゚)!!互いに和平を望んでいることを確認し合う二人。

業を煮やしたデガン少佐は、レビアを使ってオセオーラを呼び出し「無条件降伏の書類にサインしろ」と迫り、断ったオセオーラを拷問し地下牢に閉じ込めるという鬼畜ぶりを発揮。

...という事実を語り終えるランスだが...有罪となり銃殺隊による死刑執行が言い渡される。

撃て!の直前!レビアから話を聞いた新たな酋長ケジャックが現れ「オセオーラを殺したのは自分だ」と伝えに来てくれたから間一髪!で助かったランス。

セミノール族の戦いのメイクがド派手。
顔のペイントも衣装も。体の右側が赤で左側が黄色とか、真っ赤なモヒカンとか色鮮やかで楽しい。
アンソニー・クィーンがなんかインドの族長に見える。ロック・ハドソンがハンサムだけで華がない。西部劇がだんだん低調になってきて変わり種を出さざる得なかったんだろうと推測。今から観るとインディアンも白人が演じて英語喋ってるし違和感を感じる。アメリカの感謝祭の起源を知るとやっぱり白人って悪いなと本作を観ながら思い出しましたね。
西部劇かと思ったらモンド映画だった。ジャングルを川下りしていく途中、野生動物の生態観察の映像を半ば強引に挟む本作と『人喰族』の突然にRed River Valleyを歌い始める場面の混じり合う事の無いであろうふたつの点が(私のなかで)線となった。マカロニウエスタンと言い嘗てのイタリア映画界はやる事が極端。
 いやーこれは傑作。ダメ上司のアホ作戦×湿地帯というこの世の地獄が見られる。ちなみに撮影がダグラス・サーク作品でおなじみのラッセル・メティ。

 やはり湿地帯のシーンが白眉ということになると思うのだが、その後の何がどうなるのかわからない展開にもひきこまれる。「雨だ……」と嘆くロック・ハドソン。良い。