タイム・オブ・ザ・ウルフの作品情報・感想・評価・動画配信

『タイム・オブ・ザ・ウルフ』に投稿された感想・評価

ハネケの近未来もの。
無駄な説明のない荒廃した世界が舞台。秩序が破壊されつつある世界で、人間の不条理とあるかわからない希望が淡々と描かれる。
ハマりきらなかったけど、安定のハネケではあった。
いささか地味ではあるものの、多くを語らない脚本と長回しの効果的な活用によって、世界の基盤と共に道徳までもが崩壊した後に剥き出しになる人間の暴力的な本性を見つめざるを得なくて、結構しんどい。
このレビューはネタバレを含みます

一方的な対話の断絶は暴力的なテロリズム。これまでの作品の断片が垣間見えたこの時点での集大成のような作品だった。人が狼になる時間、飢えた狼達と一匹狼。サクリファイスは燃える。火は散らばった家族をつなぎ…

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機器
4.4

ハネケ先生が描くディストピア。
文明崩壊により、理性より生存本能、利己心、暴力が優位になり、西洋での消費社会の生活を送ってきた人々が飢えた狼のように水、食料を求めて彷徨う。地球の本来の風景であり、極…

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st
-

めちゃくちゃ”ディストピア・ポストアポカリプス・ドラマ”だ… 2003年、映画もデジタルの時代に全く現代的な要素のない荒廃した社会のリアリズムを描く。駅舎で起こることも絶妙にあり得そうで人間心理のツ…

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ois
3.8
ディストピアの世界も人が集まれば一旦は民主的になっていくのかな
真っ暗な納屋のシーン怖い
ベンの焚き火を見つめる姿に胸が痛んだ

時として人は狼となるー。


人は個であると群れたがり、群れの中では個になりたがる。
絶望という状況下で浮き彫りになるのは人間の愚かな本性であり、
生に対して、ひたむきでがむしゃらな姿である。

こ…

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よ
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このレビューはネタバレを含みます
火の中に飛び込もうと、その覚悟を持っただけでもう十分なんだと言ってくれるおじさんが俺の傍にも居てくれれば。

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