若者の内面と社会の崩壊を重ね合わせた終末論的叙情の極北。
シャルルという青年が、政治や宗教への幻滅と、環境破壊への無力感のなかで深く沈んでいく。彼が思考するほどに社会との断絶感が増し、最後にはあっけ…
水面の波紋から発砲に繋ぎ、ラストも被弾を見せずに終わる、アクションの起点/決定的瞬間を切除する編集の鋭さが増していると思う。
モンタージュによる断絶感はリアクションと分断された『スリ』『バルタザール…
凄くハイコンテクストな映画。もう1回観たい。色々な心理描写を細かい動作に示しててオシャレだった。シャルルは目が離せなくなるような魅力があって、友人とか恋人も、そんなシャルルだからずっと気にかけていた…
>>続きを読む重心の傾き
ドキュメンタリー映像を差し込み、赤ちゃんアザラシへの加害や水俣病患者、大規模農業による有害な農薬の散布などの環境問題を語らしめ、1968年以降の左翼運動や現代のキリスト教へシニカルな視…
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