ジュビリー/聖なる年の作品情報・感想・評価

「ジュビリー/聖なる年」に投稿された感想・評価

カラン

カランの感想・評価

4.5
冒頭、ジェームズ・アイボリーばりの英国庭園の高い垣根の影と日陽の織りなすグリーンの中を、不気味な小間使いがうろついている。横移動しながらロングショット。女王がでてきて、司祭に天使を呼ぶように頼む。わりとあっさり召喚されたその黒い目の悪魔天使の美少年が、女王に未来のロンドン?を見せる。すると、顔がジギースターダストの女の子たちとセックス・ピストルズみたいな男の子たちが、『時計仕掛けのオレンジ』みたいに暴れまわっている。

キューブリックといえば『2001年宇宙の旅』で、類人猿から宇宙船へと数万年の時空を超えるジャンプカットをかましていたが、デレク・ジャーマンの『ジュビリー』の女王&司祭&天使によるお祈り → ロックスター&パンクスたちの馬鹿騒ぎへの跳躍も、なかなか爽快である。

このパンクスたちの乱痴気騒ぎは70年代のロンドンのカリカチャーなのだろうが、そうするとデレク・ジャーマンのこの映画(1978年)は、女王の眼差しの中の自分、ということになる。ユニオン・ジャックがこれみよがしに映り、無意味な会話を続けるジギースターダストガールたちの部屋では、セックス・ピストルズボーイズが裸でうらうらしている。

つまり、デレク・ジャーマンはロイヤルクイーンに自分を露出して愉しんでいるのだ。まさに性倒錯のオレンジ、なんつーしょうもない映画だ。

まあ、ジャーマンが愉しいならよしとしようか。
中世✖️近未来パンクSF。
エリザベス一世女王と魔術師ジョン・ディー、更には妖精アリエルが時空を超えて近未来パリへ。
言わばデレク・ジャーマン版『ファウスト』ですね。
それと古典と現代詩のリミックスみたいなのはちょっと町田康作品みたいだなとも思いました。
床ずれ

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4.0
Sex Pistolsの映画『The great rock’n’roll swindle』っぽいなあと思っていたら、なんとこっちの方が1年先だった。70年代英国パンクスの暴力性とデレク・ジャーマンのキッチュさは相性抜群。
otom

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4.5
唐突に観たくなったので再鑑賞。うーむ、ノー•フューチャー。墓のないところには復活がないって事で人類の通る道なのでありましょうか。ニーチェ前と後の世界(ヴィトゲンシュタインか)感。所謂中二病的な赴きはあるものの、デカダンスでとても好きだったりする一本。
これがやりたかったんだよってのが強く伝わる作品。
詰まってるは詰まってるがこれからが・・
momo

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低予算SFカルトパンク映画

頭いかれてる奴しかでてこない
なんとなくホドロフスキーを彷彿とさせるけれどもガッツリパンク要素入りすぎてて年代をかなり感じさせられる

字幕なしイギリス英語は厳しかった
林檎

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とにかくアナーキー。
パンクロック、乱暴で暴力的、そして革命的。
私が好きな分野ではないし、バンドもわからないから何とも言えない。笑
ただ時代背景を考えさせられる。

"社会主義と自由の共存不能は悲劇"
っていうのを映像全体で語ってる感じ。
napalmlove

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4.8
英国パンクスの反社会的な見方の映画なんだけれど、理解するのが困難なほどたくさんのメタファーが登場するので、文学的に感じました。
退廃的な近未来の世界感は映像美というより、独特で、70年代80年代のパンクカルチャーの雰囲気がとても濃いです。