天国はまだ遠いの作品情報・感想・評価

天国はまだ遠い2015年製作の映画)

上映日:2016年12月10日

製作国:

上映時間:38分

3.9

あらすじ

「天国はまだ遠い」に投稿された感想・評価

うめ

うめの感想・評価

4.3
コンパクトで良質で楽しい作品である。
なんだか落語のよう。
でも、深いところにしっかり届いている。
ゲスな男と見せかけて、
最後にちょっとあったかな気持ちにさせる。
うまいなあ。
肉体と対話。
これは未来の作品への布石。
見れてよかった。
d

dの感想・評価

4.2
不気味なものの肌に触れる と同時鑑賞
たとえ映画であってもたとえニセモノのように見えることであっても、ふとした瞬間に魔法がかかることはあるんだ その魔法をスクリーンを隔てた僕らにすっと伝える濱口竜介はとてつもない監督だなと思った
o

oの感想・評価

3.3
三十過ぎの男と同居する女子高生、そして男を取材する映画製作者の女の話。

男は見える資質があって見えなくする仕事をしていて、女は見えない資質で見ることを仕事をしている。
相容れない2人の転機になった一つの事件。
かすかにユーモラスでおもしろかった。

このレビューはネタバレを含みます

AVにモザイクをいれるという内容的に人にはおおっぴらには言えない仕事をしているゆうぞうが、インタビュー内で職業は、と聞かれて、なにか人にマウントをとるような職業に就いていると嘘をつくでもなく、派遣でコールセンターで働いていると言うのがよかった。それより前の喫茶店のシーンで、五月が28歳で大学の卒業制作をしていることにたいして、「遅くないですか?留年とかですか?」と人をばかにするような言い方をして、そこから五月がロンドンへ留学シテて英語がペラペラとわかったときから微妙に態度を変える感じ。でもおんなじように、“できる人間”をばかにしている感じ。
とにかく自分に自信がなくて、いまの自分に劣等感をもってそうなゆうぞうが、だんだんほんとうにいかにもそういうやつに見えてくる。目つきとか。いやなやつだなあと思う。
でも、憑依のシーンになると、伏目のゆうぞうが、すこし高い声をだしてしっとりと話して、なんだか肌つやもよく見えるし、別人みたいに見える。すごいな。
映画の設定としてほんとうに憑依していたか、それともゆうぞうが憑依されたふりをしていたかは別として。そもそもゆうぞうは役者が演じているキャラクターのわけで、あの場でほんとうには憑依していない(三月は現実にはいないし、憑依していたとしても憑依された演技にふぎない)のだから。
五月は、霊的なものなど信じがたいという気持ちだったのが、にわかにゆうぞうの言っていることを信じかけて、三月との再会に感動して、その後嘘だと判断して怒り、でもそのときの感覚は心地よかった、と、今度は自ら嘘だとわかっていながら騙されに行く。そして嘘だとわなりながら、そこに三月を見て、三月と再開する。

ふしぎな映画。
インタビューを撮るのに使っていたカメラの画面には、幽霊である三月は映ってる(濱口監督は映す)のかなとちょっと気になった。
taka

takaの感想・評価

3.8
濱口竜介作品2本立て

「天国はまだ遠い」

こちらも想像する楽しさを味わう作品
少しずつわかってくるが、興味は増すばかり

ファンタジーでありシュールなコント

見どころは、3人?のカメラを挟んでの攻防
側から見たらコントにしか見えないが、物悲しいシーン

個々のバックボーンや性格など徐々に判明する見せ方も抜群に上手かった
不要なところはとことん削ぎ落とされ、爆発的な笑いがあるわけでもないが、ニヤけながらホロっと出来る稀有な作品

ちょっとチープな音楽にも味がある
抱きしめたらピンマイクが振動の鼓動を拾った。シャツとマイクが擦れる音と混ざって、決して大きくない鼓動の音だったが、きちんと聞こえた。
短いから結構何度も見ちゃう
泣いちゃう

演技をするってこととか
それが人に癒しを与えることとか

ドキュメンタリーシリーズの後の作品ということで、彼が獲得したものがよくわかる

濱口竜介の隠しきれていない隠さないギリギリの暴力性に好感と共感を覚える。
生と死の境も超えたコミュニケーション。所謂、憑依なのだが、どうしてこうも短い尺でも深くて面白いのだろう。止まったままの生前の思い出まで、この世からも、あの世からも等しい距離にいるようなわだかまり。送る側も送られる側も比べようがないように、どちらも辛かったのだと慰め合うような抱擁。雨は落ちて雨音になった。その雨を降らす雲の上の上のもっと上に天国があると思うしかない、死んだって大変だ。
N

Nの感想・評価

4.4
これは凄い。画面の中に違和感があるなと感じていたらそれをそのまま使ってしまう。幽霊なのかなと思っていたら本当に幽霊だった。

幽霊なのに、いわゆる霊的な演出は一切なくそのままの肉体と演技だけで幽霊であることを納得させてしまう力強さが素晴らしかった。

ラストの憑依は本物だったのか、それとも裕三による演技だったのかは明かされることはなく物語は終わるが、そもそも妹が映画を撮る目的が、姉のいなくなった世界で彼女を感じさせられるモノを集めることで姉の輪郭を作り出すというテーマなので最後の瞬間になってはじめて現実にフィクションが混じって映画となったんだと思う。
 これは傑作。序盤の台詞・音楽演出に、大丈夫かしらと一瞬不安になるも、喫茶店のシーンで急速に面白くなる。そしてインタビューのシーン……岡部尚の演技もたまらんじゃないですか。あと、このマイクの使い方は斬新すぎる。
 何より主演の小川あんという女優が最強に可愛く撮られていて最高。そういうのを濱口作品に全く期待していなかっただけに、これはびっくりしましたね。
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