なみのこえ 新地町の作品情報・感想・評価

なみのこえ 新地町2013年製作の映画)

上映日:2013年11月09日

製作国:

上映時間:103分

3.9

「なみのこえ 新地町」に投稿された感想・評価

わに

わにの感想・評価

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自分にとって濱口監督が特別な監督だと感じているのは、人は分かり合えないという前提に立った上でどう歩みよっていくかを撮っている映画監督だからなんだと改めて感じた。

こっちの方も最後の雲が徐々に引けていく奇跡のようなカットで終わる。
最初に思ったこと「小津やん」

1対1で向き合うからそうなるのかもしれないけど、にしても小津要素が強すぎた

東北の方言で聞き取れないところもちらほら。漁師の人たちは喧嘩し始めるし、びっくりしたよ。

東日本大震災から10年も経ってしまったのね、関西の人間にとっては正直伝わらない部分があって、どこか遠くの方で起きた出来事としてしか処理できなかった。波が襲ってくる映像も、地震で揺れまくる映像も、フィクションのようだった。家に帰ってきて、テレビをつけたら一生そればっかりで最初は衝撃だったけど、だんだん退屈になっていった。きっと小学生だったはず。

海は憧れとして描かれることが多いけど、ここの人たちはきっと海に対しては恐怖の感情しか浮かばないんじゃないかな。「それでも海が好きって言える?」
自分の目の前で、容赦なく襲いかかってくる自然の力を受け入れることができるだろうか。神戸は山もあり海もあり、常に南を向けば海があって、すごく気に入っている。その手軽さ・身近さゆえに、海を知っていると驕ってた部分があるのかも。海が少し恐ろしくなった。
ラストカット
『寝ても覚めても』
 思い出してしまった..
mingo

mingoの感想・評価

4.0
震災3部作の第2部。福島県新地町が舞台となり、前作とは違い異なった関係性で結ばれた人々の対話が展開する。そこにハッピーアワーで確立した(女性同士)濱口竜介のもはや定型化した演出術の原点がみえる。また濱口が聞き手として参加したときにもカメラは相手の語りを聞く濱口の表情を映し続けており、ドライブマイカーで家福が語る「音は別の男とも寝ていた」発言時のフィクション(家服)とドキュメンタリー(高槻)の境界を曖昧化させていく手法が体現されている。
富井

富井の感想・評価

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自然体の(ように見える)人たちによる語りはより日常的な演技に感じられ、スッと心に入ってくる

同じ被災者の中でも様々な状況があり、世代間でも考え方は違うし、故郷への思いの強さやあり方も個人差がある
当たり前のことなんだけど理解を越えた実感があった

当事者としての内省

「話すこと」の良さは、人とのつながりを持てること、という話が良かった
nicoden

nicodenの感想・評価

3.9
ドキュメンタリーとしての対話の熱量を保ちながら、バストショットで切り替えられる画面が不思議。
震災映像とは違う会話を通しての人の感情や考え、体験談を聞けるのは貴重。
Nasagi

Nasagiの感想・評価

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東北記録映画三部作 ②(新地町編)
震災から1年と少し、対話のみによって構成

三部作のほかの作品もそうだが、語り手を真正面からカメラで捉えたショット、あれはどうやって撮っているのだろう…

「写真そのものが手元になくても、その写真の光景でその場所を覚えている」というある方の話。

震災によって過去の記憶が塗りつぶされてしまったわけではなく、ふとした時に昔の記憶がビジュアルイメージとしてよみがえって来ることもある。そしてそのとき、昔いだいていた「海」の印象までもが瞬間的に戻ってきたりする。
そうした記憶の作用みたいなものがお話の中から伝わってきた。
梅田

梅田の感想・評価

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それぞれの対話がそれぞれに面白くてなんなんだこれ、という気持ちになる。『うたうひと』も含めて、この一連のシリーズはすべて面白い。東北人としては訛りのきつい漁師の親子の対話のグルーヴがかなり良い。
素人の被写体にどうやって喋らせるかにはいろんな演出論があると思うけど、この震災三部作の取った手法は、普段から顔見知ったふたり(たまに3人)に真正面から対話をさせる、というシンプルだけどあまり他に見ないものだった。顔見知りのふたりの会話が、しかし日常会話の延長ではなく感じられるのは、やはりそこにカメラがあることによるものだろう。ハッとするようなことを語っている人は誰もいない、みんなが自分の言葉で喋るだけの映像。丁寧に編集されテロップがつけられたインタビューでは聞こえない、生きた声が切り取られている。

ラストショット、『寝ても覚めても』そのまんまじゃん!
東北ドキュメンタリー三部作のうちのひとつ。

『なみのおと』のラストシーンにあった枯れた松の木とおなじ場所の、しかしおなじではない風景からはじまる。

ふたりの価値観も年齢も違う漁師のやり取りは、被災地のナマの声の縮図のようであり印象にのこる。
堊

堊の感想・評価

3.0
漁師の親子がキレながら会話するのだが息子の方の迫力がすごい。テレビに出てこない顔。ラストの図書館が『回路』っぽくて興奮する。『寝ても覚めても』の雲のやつの元ネタのショットで幕を閉じる。
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