アメリカン・ハニーの作品情報・感想・評価

「アメリカン・ハニー」に投稿された感想・評価

Masato

Masatoの感想・評価

4.7
完璧な映像美

現状に不満を抱く18歳の若者が、偶然であった雑誌売りの集団に出会い、雑誌売りの旅に出る…

これはかなり自分好みな作品。WAVES,mid90sなどのA24作品やショーン・ベイカー監督の作品が好きな人は絶対に見てほしい現代アメリカのネオレアリズモ的映画。強いて言うならノマドランドが好きな人も見てほしい。

フロリダ・プロジェクトを見たときと同じような感覚。貧困層のあまりにも汚らしい生活が描かれるが、不思議とその世界が美しいものに感じられる。

アメリカの様々な土地を放浪しているため、とにかく風景が美しくて堪らない。4:3のオールドスクールなアスペクト比にドライで乾いた質感の映像。そこに片田舎の原風景は相性が合いすぎている。どうやったらこんな撮り方のセンスが生まれるのだろうか。あまりにも美しすぎる。

そして、カントリーチックな音楽がまたその映像に合っている。大体はラップを聞いているが、時たま流れるカントリー音楽と映像はもう恍惚でしかない。

アリに食われている食べカス、冷蔵庫の写真…様々な物がクロースアップして撮られる。それ自体が主人公スターが生きている世界の現状を映像で表現している。この表現方法が好きすぎて堪らない。そして、主人公の横顔がこれでもかと映される。絶対に彼女から離れないカメラ、視線が素晴らしかった。

そして、主人公たちの生き方。チンコ出して喜んで走り回っているような、ハッキリ言えばBUM(バカ)みたいな連中だが、中には主人公と同じく何かしら家庭に問題があってこの生活をせざるを得なくなったのだろうと思えるような人もいる。

そんな人たちが色んな人を騙って金持ち連中から金を巻き上げようとする。金持ちの生活と貧困の生活が対比として描かれるが、ショーン・ベイカー作品と同じく、物を持っていれば持っているほどつまらなく感じてくるような感覚になる。逆に何も持っていない主人公たちのほうが人生をイキイキと過ごしていて、楽しそうだ。

主人公なんかは、違う境遇の様々な人々に触れあうことが楽しそうだった。本作が淡々としているのに、ここまで魅力的な映画になったのは主人公のキャラクターにあると思う。まるで少女のような純粋無垢さ。嘘を付く商売に対して、嘘は付きたくないと言い放ち、金持ちに対して媚びへつらうことはせずに本音で向き合おうとする。そこに惹かれていく金持ちの人もいた。でも見下すような連中にはちゃんと言う。そんな彼女を好きにならないはずがない。虫を見殺しにせずに逃してあげようとする姿の時点で好きになる。

もし、生まれたところが違っていたら…と考えると遣る瀬無いが、こうした物語の根底にある、貧困の生活を劣ったものと描かずに、むしろ貧困だからこその文化や慣習、人生の生き方があるという文化論。それが良い。

ノマドランドと同じく、社会性を持ったものとして描くことはあまりせず、あくまでも主人公スターの生きる道をドキュメンタリーチックに淡々と描き出しただけの映画だ。そこに何を見出すのかはそれぞれ見た人に任せられている。その潔さというか、ただ直球に描いたからこそ映像や生活をより深く感じさせてくれているような気がして、それが自分に合っていた。

サシャレーンは今や引っ張りだこの新人俳優だが、この時点でとにかく魅力も演技力も気合いも出しまくりで、これは売れるだろうなと確信するような佇まい。


リアーナの曲の歌詞を字幕にしていたが、カスラックに怒られないか?それで毎回GOTGとか苦労してたのに、普通にやってるのなんか笑う。
Rufice

Ruficeの感想・評価

3.0
young and recklessをリアルに描いた映画。
RauryのGod’s Whisperって曲がとても雰囲気に合ってた
"環境"映画。主人公が、主人公の半径数メートルが、主人公の視線の先が、主人公の関心の対象が執拗に映り続ける。軽薄で騒々しいベラベラ喋りやガンガン鳴る音楽…から風の音、虫の声等画面の外の豊かな環境音。蜂、亀、"環境"からの脱出願望。徹底した傑作。

2018/03/31 (過去感想サルベージ)
けい

けいの感想・評価

4.0
無責任な姉さんの子供を世話する毎日が嫌になって家を飛び出し、自由さに惹かれて旅をしながら雑誌の訪問販売をするグループへと加わる。
本当は虫や亀を自由にしてやるほどの優しさを持ち、人を助けずにはおれない性分のくせに、姉の子供を見捨てた自分の間違いに気づき、虚脱感から入水自殺・・・・かと思ったよ。
自由とは自分の本性に沿って生きること。みたいなのがテーマなのかな?
映画ではそれからどうしたのかは描かれていないけど、たぶん姉の子供の元に戻ったのだろうと思いたい。
TB12

TB12の感想・評価

3.7
サシャ・レーンってこれが映画デビューなのか。
Apple TVのドラマで見て気になってた女優だけど新人とは思えないほど自然な演技だった。

内容はドキュメンタリー調で約3時間とめっちゃ長いし特に何も起こらないけどこれが意外と飽きずに見れた。

出演者達が本当にこんな生活してそうなリアリティが凄まじい。

まあ正直サシャ・レーンとシャイアとライリー・キーオが出てなかったら見てないけど。
トラックでアメリカ各地を周って雑誌の訪問販売を行う集団に入った女性の話。

とにかくテンポが良いのであっという間に終わる。
車で国中を移動すれば何かが変わる気がするけど、結局は何も変わらない。でも、目に見える景色は刻々と移り変わっていく。明日には消えているとしても、今だけは。
tae

taeの感想・評価

4.2
道端で声かけられて映画に出たとは思えないサシャレーンの演技、、、すごすぎる、

南部連合国旗柄の水着のシーンが衝撃的すぎて忘れられない
まなみ

まなみの感想・評価

3.7
親からの虐待生活から抜け出して訪問販売で稼ぎながら旅する若い集団に入って金持ち騙す話し
何が起きるというわけでもないのに不思議と飽きずに見れちゃう。
ohmysour

ohmysourの感想・評価

4.5
これアンドレアアーノルドだったのか!!フィッシュタンクで終わってなかったのね、これからはアメリカで撮るのか?この人の映画で個人的にこれが断トツ。これからも楽しみ
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