セールスマンの作品情報・感想・評価 - 66ページ目

「セールスマン」に投稿された感想・評価

尚之介

尚之介の感想・評価

2.0
あらすじで「物語は思わぬ展開に」とあったが、どこが?といった感じ。中盤から観ているのが退屈で仕方がなかった。
小林

小林の感想・評価

4.2
2017/7/1 44本目 ル・シネマ

全体的に不穏な空気が流れ、そのままノンストップで不穏なまま終わる映画!過剰な演出がないので、ハッとする瞬間はないけど、リアリティが非常に高く、じわじわ心に染みる系映画。イランの倫理観が理解出来なくても、楽しめる。
miku

mikuの感想・評価

3.1

このレビューはネタバレを含みます

好きな映画ではなかったが、シンプルかつ綿密に練られた脚本が光っていたことは認めざるをえない。

イランという国で、男女の触れ合いがどれほど過敏なことなのかエマッドたちが演じる「セールスマンの死」から外国人でも理解できた。「セールスマンの死」自体を知らなくても、どこが要点なのか、最初に見せてくれるので分かりやすい。

ただ日本人の私はエマッドに感情移入をしてしまったので、犯人探しのどこが悪いんだと、ラナの気持ちが全く分からず少しイライラした。なぜ、第一発見者が「死んでいると思った」というくらい、ひどい暴行を受けたのに犯人を許そうとしたのか…。

「警察は無能だ。頼らなくて正解」と隣人の男性が言っていたように、イランでは告発なんて意味のないことなのかもしれない。私が理解しきれていない独特の社会性のせいなのかな…。

馴染みのない外国映画は頭を使うし、自身の理解力の乏しさを突きつけられてちょっと疲れる。でもとても有意義な鑑賞になるので、こういう映画がもっと配給されることを願います。

映画の中の唯一の癒し、子供のサドラのど近眼眼鏡がとても可愛かった。
ファルハーディー監督の独特の不穏な感覚は健在ではあるものの、ちょっとした気持ちのすれ違いが悲劇へと発展していくというようなテーマも何作も続くとさすがに無理やり感が出てきてしまって物語に乗り切れない。気持ちはわからなくはないが夫は暴走し過ぎ。インテリなんだからもっとましな対処の仕方はなかったのか。観終わって何とも居心地の悪い気分になるし所々で疑問も感じるが、それも監督の手の内なのかもしれない。
モコ

モコの感想・評価

4.0
感情がすれ違ってゆく夫婦と戯曲「セールスマンの死」で永遠の別れまで添い遂げた夫婦。同時に描かれる微妙な夫婦心理の描きかたが卓越している。宣伝はサスペンス売りだけど、観たら人間ドラマ。傷ついた妻に対する隣人たちや演出家の言葉のナイフ、そして夫の犯人対する憎しみが妻を静かに追い込んでゆく。そして意外な犯人と、後味の悪い結末、、、。忘れることで前に進むのか、復讐する事で気持ちが晴れ、前に進むのか。。人間ドラマとしての卓越した構成もさることながら、犯罪被害者となった人たちがどう立ち直ってゆけばいいのか、社会的な課題を私たちに残した映画かもしれない
まさにこの監督らしい作品!期待通り、心がグラグラ。。。オープニングの不安の煽り方、素晴らしい!
Miyamo

Miyamoの感想・評価

4.0
どう捉えていいかわからん…と思ったけど、友達の説に納得!!脇が濃かっただけに、シンプルでいいのか迷った
心に置き石を置かれたような感覚。

誰が正しくて、誰が正しくないか。
あの時こうしてれば。
自分が彼、彼女の立場だったらどうするか。
ということを鑑賞の翌日、ずっと考えてました。


イラン映画だからという意識を今回も払拭して、新鮮なテーマ、どの国にも負けてない映像強度を提示したアスガー・ファルハディに感服です。あと奥さんが佐々木希に似てて可愛かったです。
まちこ

まちこの感想・評価

3.8
イラン映画。仲睦まじい夫婦が、妻の強姦をきっかけにすれ違っていく話。

その夜を事件として扱うか秘匿するかで夫婦の意見が食い違い、やがてすれ違う意識が暴走を始める。事件はどのような幕引きをするのか。はたして闖入者は捕まるのか?

ふむ、観終わった直後から何かが腑に落ちない。どこかしら違和感を拭いきれなくて悶々とする。何故、妻と夫はすれ違ったのか。否、何故夫婦は話し合えないのか。否、何故夫の情念は利己的なのか。否、何故妻の主張は卑下されるのか。否、何故加害者は自己正当性を主張するのか。。
いくつもの疑問が浮かんではそれは本質を突いていないと否定し続け、次第にひとつの答えに辿り着く。

それは、彼らの思考だった。
思想により制限を受けていると感じさせる、思考の成り立ちだった。
彼らは物事を二者択一で捉える。YES OR NOTING、そこにNOはない。存在の有無が世界を規定し、それ以外の選択肢を徹底的に排除している。排除対象には女性の人権も含められており、男性優位で秩序が守られているように感じた。

おかしい。利己的で幼稚な価値観だ。そう判断する思考の「もと」は、日本に生まれて日本式の教育を受けたからこそ獲得できた産物だ。ただし、別の文化圏では利己的でも幼稚でもなく、尊重すべき価値観なのだ。それが当たり前に蔓延る社会に愕然とした。そして畏怖した。それが作品の肝なのか。

世界を規定する言語、思考、思想。思想の働きかけによって善悪が回転するならば、明日は我が身だ。いつだって形勢逆転するし、正しさには根拠がない。称賛も否定も、文化を知らない私が判断してよいことではない。

非常に示唆に富んだ作品であった。アカデミー賞授賞式ボイコットも含めてね。
そしてこの作品は私が好んで読む小説の概念に近かった。個人的には映画よりも小説で読みたいと感じたな。夫婦の心理描写にとても興味がある。

このレビューはネタバレを含みます

今まで見てきた映画のなかで、個人的最高クラスの映画でした。こんな映画を見ることができて、僕は大変に幸せです。あの中東の感じも最高だった。

弱さ、強さ。

教室で教え子に父がいないとわかってからの、あの感じ、やっぱり弱い。
スパゲッティを食べていて、子供に強く当たれないけれど、やっぱりだめな感じ、なんだか弱い。
お金を最後には返しちゃう感じ、やっぱり弱い。
復習もできずに最後は死んでしまった感じ、なんとも言えない感じ。

弱さと強さって背反的だし、よく分からない。

僕が監督だったら、ラストシーンは、あの救急車のシーンにして、
救急車のサイレンを流しながら暗転させて、サイレン音を段々と遠くにしながら次第に無くし、車が道を走り抜けていく日常音だけのエンドロールに持っていきたいな。偉そうにすんません。

女性目線でこの作品が、どう見えるのか、とてもとても興味がある。

いずれにせよ、もう三度は見たい、個人的には素敵な映画でした。見てよかった。ほんと見てよかった。