セールスマンの作品情報・感想・評価 - 63ページ目

セールスマン2016年製作の映画)

Forushande/The salesman

上映日:2017年06月10日

製作国:

上映時間:123分

3.7

あらすじ

作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演中の夫婦。夫は教師をしながら、小さなの劇団で妻とともに俳優としても活動している。 ある日、引っ越ししたばかりの自宅で、夫の留守中に妻が何者かに襲われ、ふたりの穏やかだった生活は一変する。事件を表沙汰にしたくないと警察への通報を拒否する妻の態度に納得できない夫は、自分自身で決着をつけるべくひそかに犯人捜しを続ける。 演劇と犯人探し、夫婦…

作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演中の夫婦。夫は教師をしながら、小さなの劇団で妻とともに俳優としても活動している。 ある日、引っ越ししたばかりの自宅で、夫の留守中に妻が何者かに襲われ、ふたりの穏やかだった生活は一変する。事件を表沙汰にしたくないと警察への通報を拒否する妻の態度に納得できない夫は、自分自身で決着をつけるべくひそかに犯人捜しを続ける。 演劇と犯人探し、夫婦の感情のずれがスリリングに絡み合い、やがて物語は思わぬ展開に…。

「セールスマン」に投稿された感想・評価

誰も幸せになれないこの感じ…
夫の気持ちはすごくよくわかる。何も話してもらえないときの喪失感と苛立ち、でも事が事だけに突っ込めもしない無力感。そういうのも犯人探しにぶつけていたのかも。

大切な人が突然、悪意にさらされたら…たぶん自分も同じことをすると思う。

犯罪者の家族も被害者だって何かに書いてあったのを思い出した。犯罪は被害者やその家族だけでなく、自分の家族も不幸にしてしまうんだなと。コモンセンスというか、わかっていることではあるけど、実際に描かれることの少ない部分ではあると思う。

その老体で…?とは思ったが、妻があんま抵抗しなかったなら無理ではないか。
木葉

木葉の感想・評価

3.9
この監督の、彼女が消えた浜辺、別離、ある過去の行方と3作品観てきたが、私には彼女が消えた浜辺しか心に残らなかったので、あまり期待せずに、観た。
しかし予想を遥かに超えて良かった。自国イランで描くと、いろいろ制限や縛りもあるが、力が発揮される監督。
イランという国の不自由さ、宗教観、人々に植え付けられた偏見もよく分かったし、何よりセールスマンの死の戯曲と並行して描かれてることが良かった。
物語は、夫婦が引っ越し、引っ越した先で妻が何者かに襲われ、夫婦の日常が一変する。思いやりのあった優しい表情の夫はキレやすく険しい顔になり、妻はトラウマから恐怖と絶望しかなくなる。
イランという国で女性の生きにくさが浮き彫りにされて、女性の視点から観たら辛い。
最初から陰鬱な画面から始り、淡々と進み、多くを語らず劇的に変化するわけでもないのだが、終始とても緊迫し、私は不安と緊張に駆られていた。
監督の人物像の描き方が超一級。
幸せなひとりぼっち、ヒトラーの忘れもの、ありがとうトニーエルドマンと観てきたが、今作がアカデミー外国語映画賞を受賞したのも、頷ける。
不自由さ、縛り、制限も越えてこの作品を観れたことには感謝しかない。
gachadama

gachadamaの感想・評価

3.9
脚本が良い。劇中劇との絡ませ方が絶妙。効果音みたいなBGMとか無いのがかえって引き込む。それぞれの感情を考えながら観ていた。スリリング、そして悲しい。
記録
世界観というか、風習というか、環境というか そうなんだろうなぁという感覚で見ました。
セールスマンの題名がピンとこなかった
イスラム宗教的な女性差別と家族観

前々作の傑作「別離」から5年ぶりにイランで撮影した作品です。
共通点は、主役が夫婦であること、事件・事故現場がマンションであること、
そしてテーマがイスラム宗教的な女性差別と家族観であることです。

本作では上記に加えて監督は、今のイランはアメリカの戯曲
「セースルマンの死」で描いたような
急速な発展に上手く乗れている人もいれば、
乗り遅れて落ちている人もいるという思いを取り入れて、
表現されているが、あまり伝わってこない。

今作もイスラム宗教的な女性差別と家族観をメインに描いていて、
例えば、アメリカで子供だけではなく大人にも人気のキャラクターである
スポンジ・ボブで遊び、スパゲティーを食べ、iphoneで電話し、
そして奥さんは上にあげた戯曲を演じ西洋風の格好をしても、
頭にはいつもヒジャブ(スカーフ)を巻いている。
そういえば、別の作品で同時期に公開された「パトリオットデイ」でも
ボストンマラソンの犯人の奥さんが
「イスラムの女は男にとっての所有物」と語っていた。

その奥さんはある男から暴力を受けたが、
絶妙な不安そうな表情が本当の真実は実は別にあるのでは
常に疑問に思ってしまい、早く早く喋ってしまえと
思ってみていましたが...

残念な点は、犯人がとても身体的に奥さんを
襲うような人間に見えないので無理がある点です。

おススメです。
アルル

アルルの感想・評価

1.6
夫の復讐心も。妻の保守性も。

それらは彼らの中に、密かに根強く(そしてイランでは昔から)潜んでいたものかもしれない。

現代って、どこまで新しいんだろう。
SeikoSoga

SeikoSogaの感想・評価

2.9
アカデミー受賞とか、
評価がとても高かったので鑑賞。

ある夫婦が今まで住んでいたアパートが取り壊しになり、急きょ引っ越し。
引っ越し先の、前住人がちょっといかがわしい職業だったらしく、
その事情を知らないまま住みはじめ、ある夜、奥様が侵入してきた暴漢に襲われ大けがをする。
警察に届けるのはいやだ、という奥様。だんなさんが独自に犯人捜しを始める。
という、ストーリー


セールスマンのタイトルはどこから来るのか・・と、悩みながら観ていると
主演の夫婦が劇団所属、「セールスマンの死」という有名な戯曲を上演中。

けど、、本筋の内容とどこが結びつくのか、私には深読みは難しかったです。

てか、、とっても気分が悪くなる映画だったのでめっちゃ落ち込みにw
おまけに
映画中にチカンに会うという、、最悪な印象になってしまったw
さやか

さやかの感想・評価

3.7
怒涛のラスト。
3パターンの夫婦の比喩がすごい。
脚本、カット割、どーなってるんだろ。
Junkei

Junkeiの感想・評価

4.0
アカデミー賞外国語映画賞を受賞したイランの作品。
タイトルは「セールスマン」だけど、スーツを着たいわゆるセールスマンは登場しない。

夫婦は同じ劇団員。上演しているのが「セールスマンの死」というタイトルの舞台。
初日を終え、引越ししたばかりの家に、先に帰った妻が部屋でひとり。そこに夫が帰ってきたと思って、ドアを開けると、知らない男が部屋に入って妻が襲われるという事件が・・・。

この事件までが少し長く感じたけど、ここから夫の犯人探しというミステリー的な展開。

犯人が部屋に残したモノと、この部屋に住んでいた“ふしだらな商売をしていた女”を手掛かりに犯人を探す。

夫にとっては復讐かもしれない。妻にとっては恥であるかもしれない。近隣を気にする夫。警察沙汰にしない妻。感情がすれ違っていく。

機微な問題であることは、イラン映画だからではないと思う。
近代化はしたが伝統的な考え方は、まだ残っている。昨年みたトルコ映画「裸足の季節」にも通じるし、変わったように感じる日本でも、実際はそんなに変わらないと思う。

ミステリーで物語の興味を維持させながら、とてもヒリヒリした人間ドラマだった。
初イラン映画鑑賞。この映画は友達と見に行き、観終わった後、ずっと議論をしていた。主人公の奥さんが具体的になにされたのかを映し出していないところなど上手いと思った。途中のセールスマンの死という舞台は妻と夫の気持ちを表しているのも上手いと思いました。そして極めつけは犯人が若いやつだと思わせてのまさかのおじいちゃんだったところだ。あんな階段登るだけで疲れちゃう心臓の悪いおじいちゃんがよくあんな犯行をできたものだ。そしてラストの部分、あれには納得できない人たちは少なからずいるのではないだろうか。僕は終始奥さんにイライラしていた。深い傷を心におってしまったと思っていたら、ラストはおじいちゃんを許してしまう。そして死にかけているおじいちゃんを見て、涙を流し、同情までしていた。さらに夫におじいちゃんの家族に話したら、私たちはお終いだと脅す妻。夫は本当は犯人をボコボコにしてしまいたい。だが、まさかの犯人が死にかけのおじさんだった。あのラストの平手打ち、あれが葛藤と苦悩の上での最後の仕返しだった。その前での夫の娘が、忘れ物はないという言動もなかなか面白かった。1番大事な忘れ物があるだろとおじさんに心から言っている自分がいた笑 あんなに家族から愛されているおじさんが過去にしばしば別の若い女のところに通い、さらに主人公の妻に許されない行為をしてしまったところがあるからこそ僕は許してしまった妻が許せなかった。そしておじさんもラストは自分から言って欲しかった。このおじさんと妻の両者の気持ちも分からなくもないが、ラストはムカムカした気持ちでいっぱいの映画でした。イラン映画は規制が多いということを初めて知った。規制があるからこそあの映画のような過激なシーンがなかったのか、もしくは監督が意図してそういう風に撮影していたのか…。むしろ過激なシーンがないからこそのあの映画が成り立っていると思いました。それにしてもイラン人は美人な人が多いと思いました。笑