セールスマンの作品情報・感想・評価 - 62ページ目

セールスマン2016年製作の映画)

Forushande/The salesman

上映日:2017年06月10日

製作国:

上映時間:123分

3.7

あらすじ

作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演中の夫婦。夫は教師をしながら、小さなの劇団で妻とともに俳優としても活動している。 ある日、引っ越ししたばかりの自宅で、夫の留守中に妻が何者かに襲われ、ふたりの穏やかだった生活は一変する。事件を表沙汰にしたくないと警察への通報を拒否する妻の態度に納得できない夫は、自分自身で決着をつけるべくひそかに犯人捜しを続ける。 演劇と犯人探し、夫婦…

作家アーサー・ミラーの戯曲「セールスマンの死」の舞台に出演中の夫婦。夫は教師をしながら、小さなの劇団で妻とともに俳優としても活動している。 ある日、引っ越ししたばかりの自宅で、夫の留守中に妻が何者かに襲われ、ふたりの穏やかだった生活は一変する。事件を表沙汰にしたくないと警察への通報を拒否する妻の態度に納得できない夫は、自分自身で決着をつけるべくひそかに犯人捜しを続ける。 演劇と犯人探し、夫婦の感情のずれがスリリングに絡み合い、やがて物語は思わぬ展開に…。

「セールスマン」に投稿された感想・評価

しの

しのの感想・評価

3.6

このレビューはネタバレを含みます

とにかく、この映画をみて、ゆるすことの大事さを感じました。

なんとも犯人からうけた仕打ちは、許しがたい行為だし、もし罪を犯していなければ、犯人だってあんな最後にはならなかったわけなんだけど、
主人公の男性だって、おそらくそんなに悪いことはしてないはず。

だけど、みているとやっぱり女の視点でみてしまって、私も許してあげてって思ったし、なんとも被害者側なのに、罪悪感を感じてしまう。

執着しすぎると、よくないって思いました。気をつけないと。ゆるすことで、幸せになれることもある。
tomo

tomoの感想・評価

4.0
横浜のジャックアンドベティに観に行きました。映画を観る観客は50代がほとんどでした。前置きはさておき、ある種の緊張がこの監督の持ち味で、急に拒絶したり怒りだしたりする登場人物には、演技のうまい役者が配置されています。
ただし話の展開は、ある過去の行方ほどながされてはいないものの、別離のときのようなストーリーの問題提起はありません。サスペンスではなく、ドラマです。
最後の、主人公の放心してメイクされているシーンは演技が上手いなぁと関心しました。
keeko

keekoの感想・評価

4.0
アスガー・ファルハディ監督は「名作」をどんどん更新していく
簡単には予想できない結末とイランの社会性との関係の描き方に唸る
ENDO

ENDOの感想・評価

3.8
これは男女間の断絶の話だ。
旦那は事件を追求していくけれど、妻を思ってのことではない。彼自身の尊厳が傷付けられたからだ。心身ともに傷付いた彼女をさらに傷つけるという残酷さ。
疑心暗鬼がひとを変える。同じアパートで彼の行動は全く反転してしまう。
被害の責任を誰にも転嫁できなかったら、許す心だけが、その渦から逃れることができるのかも。
前も2人の別離を描いてたけど、やはり中心部が空洞になってる。『不幸を予測するものが最も不幸である』というのは本当かもね。
win

winの感想・評価

3.7
久しぶりに外国映画の力みたいなものを感じる作品だ。
些細な事が思いもよらない悲劇へと繋がってしまう。俳優陣の微妙な不穏感がギシギシと伝わってきた。
Osamu

Osamuの感想・評価

4.2
ごめんなさい、本当にごめんなさいって気持ちになった。

留守中に妻が襲われた男の話。

大切にすべきことは何かを考えたときに、理性的には優先順位が最後の方のやつが感情的には前面に出てきてしまう。そういうことってある。で、激しく後悔する。

「女性はかくありなん」という社会の因習にイランの女も男も縛られている。その前提がこの監督の作品には標準装備されている感じ。

人間のイヤぁな部分をじっとりと映している。とても気分が悪い。なのにどうして僕はこういう映画が好きなんだろ。
アイコ

アイコの感想・評価

2.9
作中に出てくる『セールスマンの死』を知らなかったので理解出来なかった部分もあるかもしれないのですがお互いの感情のすれ違い部分の描写がもう少しあれば分かりやすいのですが他の方のレビューを読むとそこを考察しながら観させるのがこの監督さんの作風のようです。

海外(特に文化や思想や宗教感の大きく異なる国)の作品を観る時にはその国の最低限の知識を持ってからでないと理解しづらい部分が多々あると思うのですがこの作品もしかりでした。男尊女卑が激しくレイプ被害者であっても否を問われる可能性があるという事を念頭におけば警察に行く事を頑なに拒む事が理解出来ます。そして妻に対して表面上思いやりを見せながらも犯人を追い詰め復讐する事を最優先する夫の言動の端々から妻を所有物として考える独特の文化を感じました。

こういう文化の差を感じる事が海外作品を観る醍醐味だと思っているので観て良かったとは思います。ただ理由は分かりませんが退屈で長く感じる映画だったのでこの点数です。
発表作が賞を取りまくるアスガー・ファルハデイ最新作。
家族や他人同士の軋轢の中、人間の醜さをあぶり出すというテーマは今回も同じ。
会話劇なのに役者は部屋を動き回り、不穏な心理描写のシーンが続く。カットも切れ味があり、とくにジャンプカットの編集が見事。ただ、脚本が意外性かつ悲劇的な結末にとらわれすぎではないか。正直言って自己模倣の作品で「別離」のときのような感動はなかった。
ファルハディ監督のヒリヒリと魅せる表現は、この作品にも独特な緊張感がにじみ出る。

戯曲「セールスマンの死」は全然知らなかったが、主人公と妻が演じる劇中劇を織り交ぜ見せることで感じさせ、イラン社会の状況やその後予期させるミステリーへのスパイスとなって、絶妙な余韻を残す。

僕の人生で、今後イランへ行くことがないと思う。
しかし、ファルハディ監督の作品を全てにしてはいけないが、自分と違う文化圏の人達とその生活をじりじりと感じさせる作品は僕にとって重要な作品。
yukacafe

yukacafeの感想・評価

4.0
同監督作の「別離」を観る機会を逃しながら数年が経過してしまい、念願叶って初めてのイラン映画鑑賞。面白い映画とはこういうものだったと思い出させてもらえる、とても好きなタイプの作品だった。

ある事件をきっかけに、主人公夫婦の変わりゆく関係性を描いているのだが、妻があのような目に遭った場合、夫が取る態度はこんなものなのだろうか、という違和感を残しつつ、物語は展開していく。イランの宗教的、文化的な背景では、夫の態度は当然なのかと思いきや、ある家族の登場によって、ずっと感じていた違和感は夫婦の距離感によるものだとわかる。関係性の変化をセリフで説明するのではなく、画面には登場しない人物の存在や、夫婦の周りで巻き起こるエピソードなどで隠喩的に示唆する緻密な演出が素晴らしかった。

異国情緒を盛り上げるアコーディオンの音色や、東欧などにも通じる少しくすんだ色調、ペルシャ語の響きも心地良かった。これを機に、今まで気になっていたイラン映画を片っ端から観てみたい。