スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー/純愛日記の作品情報・感想・評価

スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー/純愛日記1969年製作の映画)

EN KARLEKSHISTORIA

製作国:

上映時間:98分

ジャンル:

3.4

「スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー/純愛日記」に投稿された感想・評価

好き嫌いは分かれると思うけど私はものすごく好きで、でもぞわりとする感覚もあって、自分の中でどのあたりに位置付ければいいのか迷っている。
13歳と15歳の恋ものがたり。ブルーアワーに浮かぶ幾つもの原付のライトとか、ふたり手をつないで歩く森の中とか、ショットのひとつひとつが突き抜けるようにみずみずしく美しい。ボーイミーツガールのありふれた話だけれどこの頃の薄汚れていない(!)恋愛のとくべつ感・初々しさがもやの中から立ちのぼってくるようだ。1960年代のスウェーデンという遠い国なのになぜか原風景をみているような親密さがあった。




ここからちょっとだけネタバレ





終盤の怒涛の展開、あのいかれ具合には度肝を抜かれた。この後のロイ・アンダーソン作品は最初からエキセントリックなので逆に変だとは思わないのだけど、本作はノーマルな美しさから急にタッチが変わるのでその落差に唖然としてしまうのだ。
作品の大部分を占める美しい青春譚だけで終えることはできなかったのか?あの落とし前をつけた理由について考えてみる。

考察①彼は多重人格者なのではないか。あんな展開にしないと自分の人格と折り合いがつかなかったのかもしれない。
考察②初恋はなかなか成就しないものだし、大人の汚い世界とは相容れないものだ。だから彼らの美しい恋にどうしても水を差す必要があった。それも強烈な方法で。

今までたくさん変な映画を観てきたけど、その中でもこれは地味に相当エキセントリックだと思う。こんなに美しい映画を急にぶち壊すんだもの。ロイ・アンダーソンは謎!だけどそれを含めてもかなり好きと思うのは、私もどこかおかしいのでしょう。


撮影 イェルン・ペルション
中学生ぐらいの子たちのラブストーリー。スウェディッシュラブストーリーと大袈裟なタイトルが冠されてるので、スウェーデン人はこんなに早熟なのか!と軽くカルチャーショックを覚えた。ファッションやインテリア一つとっても時代を全く感じない定番のオシャレさ。20年ぐらい前の映画かなと思ったら1970年と知って驚きを隠せなかった。終わり方がアバンギャルド過ぎてついていけなかった。独特の空気が流れていて、好きか嫌いかハッキリ分かれそうだが私は苦手です。
shiori

shioriの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

ふたりの純粋な感情が最後まで続いてるのがよかった。さいごの大人たちのパーティは最近のロイアンダーソンっぷりをうかがわせるものがありました。
Seba

Sebaの感想・評価

-
ロイアンダーソンのちの3部作に在りましたような、
リアリズムにのっとった我々の日常
チャップリンばりの冷徹な視線、
学問知的な大きな枠組み、
といった要素は大いに垣間見られましたので、満足です。
カラン

カランの感想・評価

4.0
物語の5分の3は幼い恋人たちの距離に捧げられる。アニカという13才の少女と、ペールという15才の少年の恋の距離感。恋は距離がなければ成立しないのだが、それを視線と横顔で表現。こっちを見ては目をそらす。そしていつものように頬やうなじが画面に映り、想いだけが募っていくが、今にも終わってしまいそう。また、少年は原付に乗るのだが、少女に向かう時にはいったん少女の視界から消えて、もう一度2人を繋げている道の地平線に現れては近づいてくるエピソードを3回ほど反復。出逢えないのかもしれないという不安が必ず伴う、恋の距離感。

少年が少女の視界から消えても少女が心配そうな表情をしなくなり、2人の距離が詰まる頃には、主題は少年少女の距離感から、大人たちの哀れで痛ましい距離感に切り変わる。これは、最初の療養所での場面で少年と少女の眼差しの探り合いが行われている背景で、ペールの爺さんらしき人物が「この世は孤独な人間に合わせてできていない。」と涙を流しながら、誰の共感も得られない話を怒鳴りながらしていた時から、決まっていたのかもしれない。しかし、アニカのお父さんのヨンのインパクトが強過ぎて、全部持っていかれる。

光に透けたブロンドと萌える緑のコントラスト。夕焼けもグレーがかったものから、暗い中にオレンジが煌めくものまで、様々見せてくれて、満足。ライダースを着た若い2人も可愛い。2回使われる音楽があるのだが、ちょっとそぐわない気がした。カメオ出演かと言う程度だが、ビョルン・アンドレセンがでてくる。『ベニスに死す』のあの美少年。ペール役は彼に任せた方がよかったのではないかとも最初は思ったのだが、しばらく観てるうちに、これで良かったのかと思えてくるのは、監督の力なのか。

『散歩する惑星』からの3つも観てみたい。
aiueo

aiueoの感想・評価

5.0
小さな恋のメロディをもっとオシャレにしたやつかと思いきやラスト20分とんでもない方向へ。
M

Mの感想・評価

3.0
おませなカップルの話?

「みじかくも美しく燃え」の撮影監督や「ギルバートグレイプ」の音楽担当が同じく作っているので、そういった意味では観る価値はある。

フィンランド映画は合うけどスェーデンは合わないのかも。
『散歩する惑星』までの間に何があったの?

後半急にロイ・アンダーソン
tomi

tomiの感想・評価

3.0
北欧版『小さな恋のメロディ』という割に大人たちの事情が多いという印象でシュール感が増している。

金髪に革ジャンにバイク、周りの子達もみんなしてタバコをぷかぷか。幼さが残る表情はやっぱり可愛くて青春だなと思う。

パッケージのセンスはとても好き。
haruka

harukaの感想・評価

3.8
ロイ・アンダーソン監督、『愛おしき隣人』でだいぶ不思議、と思ったんですけど、一見若者のラブストーリーなこちらも、大人パートはすごくないですか。
それぞれの悩みや抱える事情のリアルさと、ラストの不思議な面白おかしさというか。最後、本当なに?

対して、恋する若者の2人、これがまたすごくて、明らかにまだ10代なのに、ノーヘルバイクで、タバコすぱすぱ、なんだかクラブみたいなところへも行っている。でも恋愛自体は可愛くて、話しかけたいけどできなかったとか、不安になって泣いちゃったりとか、バイク投げ出して抱き合ったりとか。
女の子の表情がすごく可愛い。
恋愛をしている子供たちが一番真っ当で、大人はみんな、ちょっと壊れてる。

スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー、ストレートなタイトルのわりに、だいぶ変わってました。
『ベニスに死す』のタジオ、ビョルン・アンドレセンが少し出てますが、美しすぎてすぐ分かります。分かるかなって不安だったけど、即分かります。
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