50年後のボクたちはの作品情報・感想・評価 - 13ページ目

50年後のボクたちは2016年製作の映画)

Tschick

上映日:2017年09月16日

製作国:

上映時間:93分

3.8

あらすじ

14歳のマイクはクラスのはみだし者。同級生からは変人(=サイコ)扱い、両親の仲もうまくいっていない。そんなある日、チックというちょっと風変わりな転校生がやって来た。夏休み、2人は無断で借用したオンボロ車ラーダ・ニーヴァに乗って南へと走り出す。 旅の途中で訪れる、いくつもの出会いと別れ。 やがて無鉄砲で考えなしの旅は、マイクとチックにとって一生忘れることのできないものになっていく――。

「50年後のボクたちは」に投稿された感想・評価

ストーリーは何人かが書いてらっしゃるとおり、『グッバイ・サマー』と似たような展開。

こちらは、基本的に悪さばっかりしてるんだけど、憎めない。

ところどころ、シュールな笑いもあって、やっぱりこういう映画好きだ。

音楽だったり、さりげなく原発批判を入れてるあたり、監督のセンスを感じる。

友達と車で旅に出たくなる映画です。
これ原題と同じ「チック」で日本でも舞台化もされてるのね。クラスではみ出しもの的立場の少年二人の夏の冒険はかなりワイルドだった。ひやひやするわ。チックがピュアな心の持ち主でいちいち簡潔明瞭な言葉でマイクの悶々とした不安を取り除いてるのも微笑ましい。面白かった。
あおば

あおばの感想・評価

3.2
クラスに馴染めない変わり者の少年と破天荒な転校生の盗んだ車で走り出すロードムービー。

よくこの作品に似ていると言われているゴンドリーの「グッバイ・サマー」は未鑑賞。

14歳の中二病らしく頭の中は妄想でいっぱいの主人公が原題にもなっている転校生の「チック」と出会うことで妄想を超える現実を夏休みに実現させてしまう物語。

音楽も既存の楽曲が多く使われているがセンスがいい。

ただし、やっぱりこの手のロードムービーは先が読めてしまうのは少々残念。

しかも自分の場合は今でも中二病を患いながらもそれなりに1人で旅に出てしまうのでこの作品に対して懐かしさと憧れをそこまで強く抱けなかったのも辛いところ。

でも、作中で出会う男女3人が50年後に再会する約束をしてそれぞれの道を歩み出すのはちょっと憧れる。
だって、実際会えるかどうかよりも、そのキラキラした思い出と約束を抱いてこれからの50年を生きていけるんだから心強いと思う。

この作品、PG12だけどそれこそ中学生に観てもらって妄想の外側、画面の外側に目を向けて欲しい作品。

もし同じように外側に飛び出したい大人がいるならば、私は「LIFE!」をオススメします。
nakataka

nakatakaの感想・評価

3.6
“未来なんてくそくらえ!”
疾走感溢れるロードムービー。

14歳、クラスの中で省られる二人。
その二人が盗難した車で走り回る、ひと夏の思い出。

たった一度きりの14歳。
後先を考えずにバカやれる二人が羨ましかったです (*´ー`*)
この年頃の経験が、将来の自分の人格を形作っていくんじゃないですかね。
50年後に会えたのかどうかは重要じゃない。

その約束を交わした“一夏の思い出”がそれぞれの胸に刻まれたということがこの先生きていく上でどれだけの財産になることか。


ファティ・アキン監督のドイツ映画。
原作小説の「14歳、ぼくらの疾走」と、その舞台版、どちらも良い評判ですが見たことないです。
ですが、おそらくその原作の魅力が存分に映し出されてたと思えるほど瑞々しくて突っ走った愛らしい映画でした。
あと、久しぶりに反骨心を感じる映画でした、そこもキュートですけどね。

周りからサイコ(変人)と呼ばれクラスから浮いててイケてない“マイク”、見た目や言動からとにかく変わり者の転校生“チック”、それと旅の途中から加わるちょっぴり年上の女でこれまた変わり者の“イザ”、その浮いた者同士の旅が笑えて楽しいし、要所要所で流れる音楽がお話を彩っていきます。
もちろん旅のロードムービーの面白さもあるんですが、旅に出るまでの序盤もたまらないものがあります。
無性に応援したくなるって、あんなの。

自分の頃を思い出してもそうなんですが、やっぱ彼ら14歳の勢いなんでもうやる事が無計画なんですよ、行き当たりばったりで、あとマイクと母親とのシーンを観て思うのは“無計画な優しさ”というのもあの頃は持ち合わせて気がするなと思います。


終盤、爆笑をかっさらったジャンピングげんこつを繰り出したマイクの親父の行動が表す通り、旅の結末だけを見れば散々なんですよね、結果だけを見る大人からすれば愚かな汚点にしか見えないかもしれません。
しかし14歳ぐらいの年代での経験でしか得る事の出来ないものは確かにあって、その価値の大きさは大人の尺度では測れないのです。

例えばマイクは今回の旅で自身の周りの問題は何も解決してないしより厳しくなったとも言えますが、それでももしチックと会わなかったら、あの“一夏の経験”がなかったら、その後の人生に影を落とすことになったんじゃないでしょうか。

とは言えこの作品は、ずっとそのまま無計画に行き当たりばったり無茶苦茶やって破滅的な人生もパンクだぜ、という類の映画ではありません。
“大人になる”ということも意識的に描いてたように思います。
それも必要なことなんだよ、と。

ラストの方で、マイクが警官からとある知らせを聞いて「あれはチックの合図だ」というセリフがありますが、あれってまさに“14歳の夏は終わり”を告げる大人になる合図、10-FEETの曲の一節を借りるなら「いつかいつかはまた会える、“大人になっても大丈夫”」というやつです。
その辺がこの爽快な作品に一抹の寂しさを感じるところかもしれまん、そこがまた良いんです。


この手の“一夏の思い出”物の作品はだいたいある程度の面白さは保証されてるとはいえ、ここにまた良質で確かな作品が1本加わったと思います。

決して車を盗むのが良いとは言いません、しかしできれば14歳の“一夏の思い出”を奪うよりは、応援する大人でありたいものです。
似顔絵のプレゼント、冷凍ピザと缶切り、トウモロコシ畑を疾走
tomoko

tomokoの感想・評価

3.8
グッバイ・サマーとよく似てる。
地味な主人公が変な転校生と出会って変わっていくっていう話だけどこの監督らしく現実問題に配慮した描写も多くあって良かった。
ただタイトルの50年後〜はやりすぎかな。
アメブロを更新しました。 『「50年後のボクたちは」世界に一歩踏み出したボクたちは、きっと50年後も笑っているだろう。』 https://twitter.com/yukigame/status/913454609363984384
きえ

きえの感想・評価

3.8
この作品は2016年9月10日公開のミッシェル・ゴンドリー監督『グッバイ、サマー』に限りなく近い。14才の夏休み、クラスのはみ出し者と、同じくはみ出し者の転校生が車でプチ逃避行…。

似て非なるこの作品には原作がある。48才の若さで亡くなったドイツの作家ヴォルフガング・ヘルンドルフ著『14歳、ぼくらの疾走』。ドイツで大ベストセラーとなり世界26カ国で翻訳化されてるとか。

『グッバイ…』と『50年後…』の最大の違いは手作りの車か盗んだ車かの違い。余談だけど『盗んだ〜』って言うと『バイクで走り出す♬』と必ず言いたくなる。笑。こっちは14の夏ではなくて15の夜でしたね。好きだなこの曲 🎧♬♪

話脱線! ^^;

で、私はどっちが好きかと言うとミッシェル・ゴンドリー監督には申し訳ないけど『50年後…』の方が好き。疾走感の違いがやっぱり1番大きいけど、キャラの魅力だったり、行く先々で出会う人達とのエピソードだったりがテンポ良く盛り込まれている。

特に、見るからにはみ出し者の転校生を演じたアジア系ニューヒーロー=アナンド・バトビレグ・チョローンバータル君のキャラ立ちが効いてる。モンゴル系の風貌に独特のヘアースタイルでツッパリ風ながらもどこか愛くるしいチック。彼がどんな家庭に育ちどんな家族がいるのかその背景は描かれない。とにかく媚びない動じないマイウェイタイプ。

一方、母親はアル中、父親は若い姉ちゃんと不倫中と言う殺伐とした家庭に暮らすマイクはクラスでも変人扱いされ、今ひとつ自分と言うものに自信を持てない少年。

そんな2人が自分達だけクラスのマドンナの主催するパーティに呼ばれてない事がキッカケで急接近する。閉塞感漂う日々の中に突然新しい風が吹き込んで”抜けてく感じ”ってあるよね。

しかもそれが異文化コミュニケーション的に全く違うキャラ同士だったりすると化学反応まで起こしてレボリューションに近い変化を齎す。そうこの物語はまさに『マイ・レボリューション』🎧♬♪〜

音楽の話で言えば、広大な田園風景を何とリチャード・クレイダーマンの名曲『渚のアデリーヌ』🎹🎶と共に疾走して行く少年達。疾走感とゆったり美しいメロディ、14才と往年の名曲、この対比が見事にハマっててまさに美しき疾走なのだ!

ミステリーサークルよろしく車でトウモロコシ畑⁇をなぎ倒し自分の名前を一文字描きするなんてやってみたいぞ!と見てるこっちまで気持ちがはしゃいじゃう青春きらきら感ったらない✨

そんな中でこの作品はチックとマイクとのマンツーな出会いだけでなく、様々な出会いの大切さが描かれる。人はそれぞれ何かを抱えて生きている。そう知る事から自分の世界は広がってまるで脱皮する様に殻が破られるんじゃないだろうか。

こう言う作品を見ていると男の子がほんと羨ましい。無鉄砲な中に人生の沢山の学びがあって、それは決して教科書や参考書と睨めっこしてても学べない。だから好奇心や冒険心をしっかり消化して大人になるのが理想だと思う。

思春期映画にしては珍しく下ネタ満載って言うダイレクトさはなく、父親の不倫に見る大人の事情ってやつや、逃避行中に出会う女の子との淡い関わりの中に少年期の性への目覚めが描かれている。

そして思春期最大の課題である自分への自信。それは何かに優れているから生まれるものではなく、自分は自分でいいんだと言う揺るぎない肯定感によって齎されるもの。マイクはチックとの冒険逃避行の中で肯定感を手にした。勇気を手にした。打開出来ずにいた殻を破る事が出来た。

出会いが人を変える。若しくは出会いの相乗効果ってあると思う。今日の自分が未来を作り、心輝いた日の共有と共感がきっと未来の糧になるだろう。『50年後のボクたちへ』大好きなタイトルだ。

夏休みは少年を1つ大人にする。
素敵な思春期映画また1つ…
2017ヒューマントラストシネマ有楽町
リチャード・クレイダーマンの名曲が光る