このレビューはネタバレを含みます
どこまでもマージナルなサンドリーヌ·ボネール。
ターミナルで再集合する登場人物は、彼女を見捨てた事実による同心円上で緩かに繋がる。それは現代社会の人間的なネットワークの姿を皮肉に象徴している。
都市…
ジャケットにバガボンドうける。デビュー作ラポワントクールトに匹敵するかと思ったが演出の作り込みが徹底的すぎて荒削りなのが好きな自分としてはまあまあな印象。それでも遥かに及第点を超えてるからヴァルダは…
>>続きを読む冒頭で示される死(体)へと向かう様を淡々とシーケンスを積み上げて描くスタイルはまるでロベール・ブレッソンの『やさしい女』のようだとは褒めすぎか。しかしここでの死はブレッソン作品の様に崇高なものではな…
>>続きを読むずいぶん前に深夜テレビで見て印象に残っていたので鑑賞。
その時に何を感じたのか覚えておらず、また思い出すこともなかった。
パンしていくカメラが何度も主人公を通り過ぎていって関係ない人で止まる。
主…
どこから来たのかはわからないのにどこへ向かうのかは宿命づけられている生々流転。色あせた冬景色と、サンドリーヌ・ボネールをフレーム内に留めようとしない不安定な横移動がそのさすらいの寄るべなさを物語る。…
>>続きを読む仕事サボって時間潰しに観たシリーズ。
そんなことでもなければそれまで観なかったタイプの映画
冷え冷えとした空気と乾いた風
淡々とそれでいて生々しく生きる主人公
なんとも言えない気持ちになる作品で…
1985年 アニエス・ヴァルダ脚本/監督
原題: Sans toit ni loi(家もなく法もなく)、英題: Vagabond(放浪者)
※日本ではビデオ発売時に『さすらう女』と改題されたようです…
(c) 1985 Ciné-Tamaris / films A2