ニッポン国 vs 泉南石綿村のネタバレレビュー・内容・結末

「ニッポン国 vs 泉南石綿村」に投稿されたネタバレ・内容・結末

映画館で観よと思いつつも…さすがに上映時間の長さから、DVDで観賞

原告者の方々の、立場や環境、怒り、笑顔。裁判が長引くにつれて亡くなっていく。

個人的には、佐藤美代子さんの涙の訴えがツラかった。代表としての立場と認められなかったことへの素直な気持ちと
自分だったら、あんな風に受け止められるのかなと思う。
めも

⚫︎官僚になると彼らはなぜ人間らしさを失うのか。原告団の言葉はスッと入ってくるのに役人の言葉は自信もなさげだし何言ってるかわからない。正義が行われてないのを自分でも理解している?

⚫︎「原子力村ならぬ司法村」

⚫︎真面目な人だったでしょうと問う原監督に「いえ、夫はギャンブルしてました」と答える原告団の方。しんみりした空気がコミカルに。ドキュメンタリーならではの失敗が逆に好感度高い。

⚫︎原監督のいつでも優しげな声音の受け答え。

⚫︎「真綿で首を絞めるというけど本当に40年かけて締めている」原告団の方の息子さんの言葉


⚫︎音楽結構良い

⚫︎恐ろしい被害を笑いながら語ることのリアル。劇映画ではまずありえない演出。
原一男監督の裁判とイシワタとニッポンという国




配給製作、疾走プロダクション。
構成小林佐智子。
撮影、監督原一男。



日本ドキュメンタリー界の怒れる監督でトップランナー、原一男監督。

圧倒的密接密着したなかから半ば共犯的に現実を共にカメラで戦うような作風で絶大な支持と作風を紡ぎ出してきた。

原一男おさらい。
見てダビングしたビデオを「呪われる」と思い消した過去を持つ。それは神軍我に天誅言動でくらわす。過激な人。奥崎けんぞうを捉えた最高傑作「ゆきゆきて神軍」

ビデオ屋で探しまわりやっと借りた2本。

俺のからだは、個性だよだけど病気でもある処女作「さよならPC」

原一男と身近な恋をなかばマンマに撮りあげた通称元祖始祖ハ○撮りドキュメンタリー。なんとまんまな痴話ドロドロぐだぐだした私小説「極私的エロス・恋歌1974」

わたしは作者か?
嘘つきか?
創作者か?
幻想家か?小説家井上光晴を撮る「全身小説家」

「全身小説家」を見てから次なる原一男作品が見たくて90年代かな?キネ旬を読んでムズムズってたあの日。

時経過。なあんとツィッターをやってると「原一男」の文字。すぐフォロー。んで新作を撮っている噂。どこかで短縮版上映。そんでそんでついに上映のはこび。なにやら公害物の匂い。

わがシネウインドにも限定上映。んで原一男監督が来館との事。

うわあスケジュール的に

いけぇねー

と思い初日に行くと。なんと半券持ってくるとトークショー入場可能(涙。感謝シネウインド。翌日溢れる情熱トーク、原監督、小林プロデューサー、スタッフの方でトーク堪能。原監督の独壇場時間足りない足りないの裏話。)
新潟初日見てまいりました。



まず率直に。監督曰く自覚もされて泣く泣くだと思う。が、しかし。もう少し短くして2時間以内にしたら、間違いなくシネコンにかかっていたのかもしれない。監督の意に反してかもしれないが。興行も、上映箇所拡大も可能なのかもしれない、だが監督許されざる事だろうきっと多分。

原監督もトークで赤裸々トークしてたのだが、

今までは面白い!人を見つけてきて共犯関係で撮りあげたと。

確かに
さよならPCの障がいしゃの主張
原監督の恋人と今とカメラ「極私的エロス」
全身虚構事実のリミックス井上小説家
対象人物がいたわけだった。

原監督は、「10年」探したと。けど、そのような刺激的な人いない。
劇場映画を挟みこみ、出会いは、テレビドキュメント映像製作依頼。そこから本作へつながったとのこと。

まず、漠然感ずるとこ!
わあ!原監督の

ある意味直球のドキュメント

来たあ。新しいそしてそれは実に実に素晴らしすぎた。

暴力もない
荒々しい刺激的人物もいない
危なげなのはむしろ
日本国だろ!
ふつうのかたを長くしっかり捉えた原一男の渾身のある意味普通闘争ドキュメントだからこその新しいさなんだと思った。

とてつもなく素晴らし過ぎて涙ちょちょぎれたあ。最高傑作でましたよねえ確実にでた確信した。

一見冒頭は、「石綿」なる被害者の方々を丁寧にカメラを真ん中にすえ超傾聴していく。原監督のフィールドワーク的に被害者の方のイラストと簡潔ピアノ音が心にひとり、ひとり刻まれていく。

石綿、今じゃ使えない物だ。舞台は、関西、大阪泉南だ。そこに原監督がふつうの人びとを撮る。いや今度は被がい者なのだ。

みな出演者は、どこか違うのだ。健康的にみえない、心に何か重たい物を持ち、原監督に自分を語る。その言葉ひとりひとり。

へたしたら
ベッドから
パジャマ姿から
細いチューブを鼻にいれながら(肺がご病気の為酸素を吸入していると見受けられる。その痛み一呼吸を見てほしい)わたしを話すその姿をとくと見よっ!

なかでも、原監督らしさが猛烈に出るドキュメントショットが出る。本当にびっくりするのだが、原監督との信頼関係によりとある患者さんのとある禁断シーンを魅せてくる。いやあびっくりしました。これを撮れる原監督の素晴らしさ、そしてそれは無残にも響く呼吸難の苦渋の咳が響き、決してほっこりしそうで、恐ろしい真実が見えた!!必見。

中盤
弁護団団長の琢磨しい動員力に原監督は、いつしか提案する。
それは
裁判であり、
勝訴であり、
勝ちであり、
病気があっても

ありのままぶつける。

それはいつしか石綿から対戦相手は「ニッポン国」の政にスライドする。

中盤からの怒濤の裁判、役所、演説のモンタージュドキュメントのぶ厚いこと。
胸迫ること。2018年こんな映像日本人が撮れてる、上映していることに驚愕する。一見テレビの「ザドキュメント」的な中盤からの映像だが、ラストまでぬかりなく丹念に石綿原闘争は、ゴールを「とりあえず」迎える210分弱。

私はふたつ胸つかまれた事項披露する。
まずとある女性の方にインタビューしていく。
時間テロップが時を刻み、年数を刻む。
お子さんも大きくなる。
が、その方の

顔が明らかに
「憔悴していく」のだ
どこか「やせていく」のだ
「小さく」なっていくのだ

この変化、

病気を患う姿をありのままみせる

このドキュメント!

とっても忘れられなかった。明らかに見始めと顔が違う。体調が悪い、話しの元気がない。

時は進み
裁判とニホン国はびくともしない
人は見えぬ壁にぶちあたり病は確実に顔を変えている瞬間を原監督はドキュメントしていて、本当に驚愕事実だった。

そしてもう一つは、ニッポン国。この国の良くない部分が後半ガンガン出てくる。怒りがわかない人はいないのではないか?

ひいては、
間違いなく日本政治に対する原一男、泉南の方々を通して嫌というほどさし迫りくる怒りが浮かび上がる。

なんども
足をつかい
語気をあらげ
なんども
たちあがり
群衆に被害を叫ぶ日々

共に映像は、よりそい泉南闘争の参加者となりうる原一男モンタージュをとくとご覧ください!

私は、とある女性の悲痛な叫び続ける大声に絶望のいななきのようなひとりの苦しむ女性の演説に涙が溢れた。


無料で入れた原一男トークでは裏話を笑顔満載に、ふむふむ聴いて、
原一男キネ旬本購入して、サインを頂き
2018年の大切な思い出となりました。


さて
原一男監督の裁判とイシワタと労災とニッポン国

原一男対ふつうの人びと

原一男対日本政治

機会があればぜひ!

追伸
2018年劇場日本映画ベストスリーにランクインします。確実に力作です。そんじょそこらの作品ではない、力作新作であると断言!

追記
原監督新作は、水俣病とのこと。もしなら来年公開とのこと。

蛇足追記
私は原一男監督の「福祉」映画が見たい!原点「さよならPC」にもどり、

原一男の幸福な健康ドキュメントを見てみたい!!

もしくわカメラを自分にあててほしい!!なんて勝手でぶしつけなお願いをしてしまった者です。サイン有難うございました。

本日やっとヤフーブログ投稿ほぼそのまま投稿
怒りと絶望と希望と笑いが詰め込まれたあっという間の215分。
被害者たちの闘いの長さを追体験するために必要な尺だったと思う。最初は登場人物多いな〜、誰が誰かわからないな〜って思ってるんだけど、途中からあの人が訴訟対象から外れた!あの人が死んだ!あの人はこんな思いだったのか!と心揺さぶられまくり。

いつのまにか皆んなすごい濃いキャラになってたのが印象的。カメラに撮られてるって意識しちゃうことがドキュメンタリーとしてのリアルさを削ぐって側面はあるけど、面白さを増すって意味では大事。ゆきゆきて神軍も明らかにカメラの存在によって奥崎さんがヒートアップしてたし。

自分の感情がどんどん被害者達と重なっていくのがわかるくらいのめり込んだ。
特に後半厚労省に乗り込んでからの役人達の対応の不誠実っぷりには怒り心頭。断られては食い下がり、また断られ、っていう流れを端折らずに見せているので被害者達と同じように怒りがどんどん募っていく。

ただ表に出てきてる役人達はただの下っ端で、怒り狂ってる被害者達相手に堂々巡りの断り文句をずっと言わされるっていう地獄を押し付けられてるっていうのも忘れちゃいけないけど。末端が損を背負わされるのは日本的な話で象徴的。そのあと謝罪した厚労大臣も石綿問題を放置した当事者じゃないし、過去の人間達の無責任の尻拭いをさせられてて気の毒ではあった。
ただ、しっかり反省して検証しないとまた同じような悲劇は絶対起きるし、映画で国側の人たちを見る限りだと全然安心できないのも悲しい。

また同じ感情になってるつもりでも女性代表の佐藤さんの感情剥き出しの演説に少し笑ってしまう自分も悲しかった。明らかに原監督は笑ってしまうのも想定してドアップで過剰に撮ってるんだけどね。意地悪な映画でもある。

3時間半も観てきてずっと話を引っ張って来た柚岡さんが病気を発症したところで終わってしまうのは本当に虚しかった。
ただこれは原監督がこの問題は全然終わったわけじゃないし、終わらせてはいけないという意思表示だと思うので、この構成が1番この題材に対して誠実だと思う。

上映後監督本人とのQ&Aでも、彼は「日本人はもっと怒るべきだ、諦めてはいけない」って言ってた。
この映画を見る限り、被害者の人たちがあまりに過剰に反応してるところや怒ってもしょうがない相手に食ってかかってるシーンもあったんだけど、それもそんな枝葉の正しさや、人からどう見られてるかなんて気にせず、常に大局を捉えて怒りをぶつけろ!ってメッセージだと捉えました。

何に対して言うべきかわからないけど、今年1番いい意味でふざけんなって感想を抱いた映画でした。
渋谷UP LINKの企画上映「挑発するアクション・ドキュメンタリー 原一男」にて鑑賞。
2005年のクボタショックで全国的にクローズアップされたアスベスト被害。
その産業が盛んだった大阪泉南地域の被害者を中心に、10年近い歳月の国との闘争を記録した三時間半の大作。

まずもっての感慨が、「結局は法に則って闘うことしかないのではないか」ということ。
上映後に原監督のトークショーを直に聞かせていただき、「現代人に欠如している『怒り』を観客に示したかった」とのことであったが、正直を言って、情に訴える行動は功を奏していない。
特に象徴的なのが、総理官邸前でのデモの際に、共同代表の一人の依岡さんが独断で総理への直訴状ともいうべき建白書を渡そうと警備員や役人と揉み合いになるシーン。
結局は制止され、弁護団からも「抗議行動に原告が欠席して勝手な行動をしている。こんな裏切りは無い」と呆れとも憤りともいう叱責を受けているが、その指摘が至極もっともに見えた。
その直後のシーンでも同じく共同代表の佐藤さんが、裁判の長期化で亡くなっていく原告団一人一人の惨状を涙ながらに訴えているが、彼らが数十年間をそうした悲憤の理屈の中で生きてきたのと同様、彼らが相手にしている「国」側の人たちはそれまでの生涯の殆どを法とルールでがんじがらめにされた競争の中に在った人達。
そうした人達にとって情に訴える行動は異次元のものであり、悲しいかな響くはずがないのでは無いか。
途中の弁護士へのインタビューでも語られていたが、法というルールに則って闘い非情な判決が出たからこそそれを覆そうと支援の手を差し伸べてくれた方々が増えたはずであり、物語のラストでの当時の塩崎大臣の遺族への謝罪訪問は法の力の最たるものである最高裁の判決を受けてのもの。

原告団という組織となって裁判で闘う道を選んだからにはその途上でどれだけの失意が襲おうとそれを貫徹すべきで、それでこそ支援者も増えるのではなかろうか。
マハトマ=ガンジーが徹底非暴力主義を貫いたのは、暴力そのものを絶対的に否定するというよりも、暴力に暴力で返したいのをグッとこらえた憤懣のエネルギーを他の形での抗議行動へ爆発させるべきとの信念、とどこかで読んだ覚えがある。
依岡さんが最後に判決を受けても納得はいっていない、との本音を語っていたが、それであれば己の信ずる正義のままにたった一人で塩崎大臣の自宅に押し入って馬乗りになって殴り付けるしか無いのでは無いか。かの神軍平等兵・奥崎謙三氏のように。

完全にピントがズレてしまうが、個人的に一番感情移入してしまったのが、詰め掛けた原告団に二人だけでの対応を余儀なくされた役所側の総務課の職員二人。
情を剥き出しに原告団に詰め寄られてしどろもどろになり、それでも上司に対応を委ねることも出来ずひたすら堪える中間管理職の鬱積が集約された画であった。
テークでは観られなかったですが、スコーレで観て本当に良かった作品です!
哀しかったわけじゃない。痛かったわけでも、怒りでもない。ただ生きている人が死に行くことが、戦争でもなく、不可逆的な病でもない、必死に生きただけで死んで行くことが、彼らの言葉が、苦しくてたまらなかった。社会という形と、そこから決して逃れられないことが苦しくてたまらなかった。
睡眠3時間程度での朝10時40分上映とのことで寝るの覚悟でみたが眠気がくることすらなかった。
考えさせられるテーマであるが、単純に映画としてみたときにめちゃくちゃ面白かった。
新幹線の3人がけシート向かい合わせ、話し合いからの展開は一番好きなドキュメント行き行きて神軍を彷彿させる。賠償金分配の話し合いシーンや役所の人間を詰めるシーンの空気感も最高。
役所の応対者が気の毒になる部分もある。
演出なのかそうでないのか等の話が聞けた上映後のトークショー含めて素晴らしかった。
多種多様な人物がいる泉南石綿村の原告団が、官僚機構のニッポン国を相手取って裁判を起こした過程を8年間追ったドキュメンタリー
原告団側にユーモアがあって、悲壮なだけじゃないのが良い 所々体感時間が長いところもあるが、無駄な場面ではない 原告団一人一人にそれぞれの生き方があって肯定も否定もしない、押し付けがましくないのがまた良い 遺体が二度映るが、原一男もよくここまでの信頼関係を築けたなあ、と思うとはいえ、危篤の場面でサイバーショット起動させて写真撮ってたのは節操なさすぎて笑ったが
敗訴確定したオバさんが泣きながら演説するとこ、ちょっとロング気味に捉えていてその前を無関心な群衆が通りすぎるんだが、無関心であった自分も批判されてるような気がして少しドキッとした
炸裂しまくりなテロップ芸には笑わされもしたが、残酷な事実も字幕で済ましてしまうそのドライさにショックも受けた ラストの衝撃も同じく
ゆきゆきての奥崎謙三と神主の妹ばりに暴走する二人も、やはりタイムリミットというものに急かされていて、事実、大臣訪問は間に合わなかったのだから、まあ彼らの主張も正しい
笑って泣ける大傑作
土本典昭の魂がデジタルの現世に舞い降りていた!悩める自身に一度カメラを向けるのは原監督らしい。けしかけそうでけしかけない。しかし確実にそれぞれの個性は顕れ始める後半。終わった後のトークも含め、今生きている世界で起きている話を見るのはやはり不思議な感覚だなぁと。柚岡さんのような人を監督はきっと好きなんだろうと思いつつ、そういう人が運動体にいると良いことも悪いことも起こるだろうけど、ドキュメントを展開させていく欠かせない存在だとつくづく感じる。終了後のトークで柚岡さんが指摘していた「経営者の反省」というテーマ。これは柚岡さんにとっての生涯のテーマでもあるし、このアスベスト訴訟に隠れた別の大きな問題だと思う。ゆきゆきてとどこか繋がるような気がしていて、訴訟問題よりも原監督にはそこに行き着いて欲しい願いはある。次作もあると期待して。