成瀬巳喜男監督の観る
能楽界の有望株喜多八は旅公
演の途中に按摩に謡の名人が
いると聞き訪ねるが若気の至
りか素人相手についつい
脚本 久保田万太郎 原作 泉鏡花
芸道モノで親子モノで恋愛モノ…
群像劇の成瀬が好きな身としてはこのクライマックスはたまらない。
断絶されたままのシーンが鼓の音で接続される荒唐無稽さ、山田五十鈴の舞の移動で画面中央が開き花柳章太郎がフレームに入る、駆けつける省略の…
成瀬巳喜男監督芸道物頂点「鶴八鶴次郎」の山田五十鈴に、溝口健二監督「残菊物語」の花柳章太郎、及び新派最盛期の名人級柳永二郎、大矢市次郎、伊志井寛が、泉鏡花の耽美的で幽玄な世界を心ゆくまで堪能出来る成…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
凄い良かった。
将来を期待される 能楽師。
若気のいたりと傲慢から按摩を自殺に追いやり父である師匠に謡を禁じられ、勘当されてしまう。
その按摩の娘が貧しさから芸者になって客を取らず、三味線も弾け…
6/30
この時代の芸道ものをスクリーンで観ていると、今の時代と完全に隔離されているような感じがして、非常に心地よい。
それはそうと、この映画、とても素晴らしい。個人的には、「残菊物語」と並び立てる…