このレビューはネタバレを含みます
人気カメラマンの男が公園で逢引きする男女を盗撮すると、その写真にはなんだか気になる物が写り込んでいた…という話。
20代の頃、近所のレンタルショップのガラス窓にこの"BLOW UP"のポスターがデ…
「世間には闘牛士も政治家もいる。俺は写真家なんだ」
ファッション誌でカリスマ的人気を誇る若いフォトグラファーが、森のなかを散策中に、初老の男と若い女が抱き合っているのを目撃し、手持ちカメラで盗撮す…
本作をはじめて鑑賞した時は高尚な芸術作品なのかなぁとも思ったりもしたのだが、今回あらためて見直してみると、ポップカルチャーに対する巨匠アントニオーニの批判的な眼差しを感じたのである。坂元裕二は本作と…
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すごく好き。
最初のシーン 主人公は現実では低賃金の労働者でこれは彼の妄想で…という感じかと思ったけど、労働者を撮影した写真を仕事仲間?に見せているシーンがあり、撮影の一環として訪れたと捉えても違和…
ずっと曖昧なままストーリーが進行するが、最終的におかしいのは世界の方だったのだ。
不条理という前触れからカミュやカフカなどの文学を連想してしまうが、それにやはり相通ずるものを感じる。
自分だけ何もわ…
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写真現像のシーンとラスト8分がとにかく強い
見えているものを凝視して撮っているカメラマンが、見えていないはずのものを最後見ようとしている狂気
見えているもの、というものもしかしたら無理やり見出して…
壊れたギターの柄もライブハウスを出れば無価値というシーンが象徴的でした。
架空のテニスボールが音として現実になり、一方で消えた主人公の存在は、まるで死体の消失によってミステリーを追う主人公という存…
過去カンヌのパルムドール作品を再見、
写真を撮ってもらいたいというダルい女2人との絡み合い、最後のピエロとの一連、やっぱり状況が混乱すればするほど自分は時間とか忘れて画面を注視し続けるし、気づいたら…
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濱口竜介監督が「THE DEPTHS」を撮ったように、映画監督というのはカメラという機材に対する深い畏怖があるみたい。
原題の「BLOWUP」は"引き伸ばし"を意味していて、主人公のトーマスが写…