このレビューはネタバレを含みます
溝口健二の西南戦争。まさかの爆発シーン&銃撃戦シーンあり。でも溝口なので戦争アクションにはならず悲恋物語でした。脱走兵を追う山のシーンはのちの宮川一夫撮影"平家物語"を思わせるけど、戦争映画というに…
>>続きを読む西南戦争は、アメリカ南北戦争に相当する国内を二分する内戦の歴史上最後の戦い。その人吉での西郷軍と官軍激戦の渦中、呑み屋の酌婦お雪山田五十鈴とおきん原駒子が逃走の算段を練り乗合馬車に乗り込むと、区長代…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
西南戦争の世、一文酌婦のお雪とおきんは逃げる乗合馬車のなかで心根の腐った士族一家に侮辱されまくる。しかし情に厚い二人は、握り飯を恵んだり娘の身代わりになろうとまでする。
男気のある官軍の隊長に惚れて…
官軍の侵入を受けた家の床下へとパンすると隠れている人物が映るという高低の構図は、『イングロリアス・バスターズ』のあの素晴らしいオープニングを想起せざるを得ない。そうなると、ブルジョワ一家と娼婦が馬車…
>>続きを読む馬車に凭れる男が煙管に火を点けるや否や鳥の囀りが聞こえてきて同乗者一同が見上げる空を捉える唐突なショットに感銘を受けた。山田五十鈴とバタくさい将校が部屋で視線を交わしながらくっついたり離れたりするシ…
>>続きを読む『駅馬車』って動き続けてるから面白くてかっこいいのであって……。
溝口の銃撃戦を少しだけど見れて良かった。
終盤で銃を向けるおきんから朝倉を逃がそうとするお雪の庇いながら逃げる『折鶴お千』でも出て…
1935年製作公開。原作川口松太郎。脚本高島達之助。監督溝口健二。モーパッサンの「脂肪の塊」の舞台を西南戦争に置き換えて翻案。音の状態が悪くてよく聞き取れない。絵もかなり潰れている。このまま観続ける…
>>続きを読む前半でフォードの駅馬車のような乗り合わせた人間同士のドラマが展開する逃避劇かと思いきや、後半で捕まり密室もの、ラスト10分で三角関係が始まる濃密な映画。軍人と芸者の意地が重なり、銃を構えるおきんがか…
>>続きを読む