草の葉の作品情報・感想・評価

「草の葉」に投稿された感想・評価

あまりにも人間を正直に写しすぎて心を抉られる。人の世は生きにくいが、そんなとこに芸術が生まれるとはよく言ったもんだ。そうこれこそが生きにくい人の世が生み出す芸術。似たような題名をした本の冒頭が思い浮かんだ。
昼寝

昼寝の感想・評価

3.5
俳優ばっかり居て皆死ぬことについて喋りながらお酒を飲んでる謎の喫茶店。日本で言う下北沢か高円寺のあたりみたいなムカつく雰囲気。年明けに下北でカレー食べてたら、隣のテーブルで小劇団の俳優っぽい3人組が誰の初夢が1番悲惨だったかを自慢し合っていたいつかの記憶を思い出した。他人に聞かれていることを想定していない人たちの会話って滑稽で笑えるよね、程度の気持ちで見てると、泣きながらひたすら階段を昇り降りする女や、ラストの喫茶店を写した静止画の連続→風に揺れる草の葉の動きになんとも言えない掴みどころのなさを感じてなんとなく心がざわざわする。一応喫茶店のBGMって設定にしてるからって音楽は好き勝手遊びすぎだと思う。
chiyo

chiyoの感想・評価

3.5
2022/7/22
ある路地裏の喫茶店。クラシック曲が多分に使われ、ホン・サンス作品では珍しく厳かな感じ。が、内容はキム・ミニ演じる主人公の女性が同じ喫茶店に居合わせた男女の話を盗み聞き、心の中で軽く毒を吐くというもの。そして、主人公はライターっぽく、居合わせた男女も俳優や脚本家とエンタメ業界人が多め。監督自身が見聞きした話が、形を変えて盛り込まれてそうな気が。また、主人公が弟とその彼女に会う下りは、面倒臭い姉そのもので思わず苦笑してしまう。ただ、そんな拗らせ女子ではあるものの、ラストは他人に歩み寄りを見せていて少しホッとする。それにしても、キム・セビョク演じる女性の階段の上り下り繰り返しがちょっと怖い。あと、その辺にありそうな路地裏の風景が逆に素敵。
イワシ

イワシの感想・評価

4.0
66分。カフェの客を観察し批評するキム・ミニ。観客はその言葉の傲慢さを受け取り笑いながら、批評者に跳ね返す。そのような視線はラストで唐突に切断され、静物画的な空間だけが眼の前に拡がる。小津的とうっかり口に出してしまったら負け、そんな映画か。
ミク

ミクの感想・評価

4.5
いやー怒ってる影にはビックリ。本来、人の喧嘩って側から見るのでさえも、避けがちだけど、静かに流れる。ノンレム睡眠さえできそうな。壮大な愛とはなテーマが、今日も酒持ち込みオッケーの心優しい店主がいる喫茶店の片隅で話されてるのかなー。
ふーん、ホンサンス流のコーヒー&シガレッツね〜とか思って見てたら、教授?の話のフォーカス送り→影→フォーカスでぶったまげた
続く階段の往復も凄すぎる、てか普通に怖い
miku

mikuの感想・評価

-
喫茶店で人の会話を盗み聞きして、その一端で人を批判したり、相手をわかった気になるあたりは滑稽でさえあるが、実は自分も同じなのかもしれないと気付かされる。端にちょこんと座るキムミニと、光るAppleのマーク。批評的な立場で何書いてんの?としょうもなく思う一方で、やっぱりおもしろかった。死の匂いが漂いすぎるのが気になる。やたらそんな会話ばかりする。そして酒を飲む。弟とその恋人といっしょにいてブチギレる姉ならいらないが、キムミニがキレるまでがホンサンス。
癖になったホン・サンス作品をJAIHOお試し期間に鑑賞

舞台はほぼカフェ(但しホン・サンス作品なのでカフェでも結構飲酒してる)
キム・ミニはそこで交わされる男女の会話を盗み聞きして好きなようにツッコミながらノートパソコンに書き残している
性格は「わたしは最悪。」だがこちらは偽悪的ではなくほんまに最悪
でもそれが結構的を射てることもあったりして見ていて面白い

終盤、珍しく大団円的に盛り上がるのかと思いきやそこはホン・サンス、それらしい終わり方にニヤリ
mare

mareの感想・評価

3.5
カフェのパーソナルな空間のみを切り取った不思議な群像劇。2人で親密な話をしている光景はありふれたものだが、そこに盗み聞きという成分を加えて、それを斜めに見ている独白がまあまあ意地の悪さを感じる。色んなテーブルで行われる色んな会話、日常的とはいえ映画的に立ち上るぼやけた生と死の対比。背景も生活もハッキリとした形では現れないから想像するしかない。ラフに見せながらも重たい会話劇を描いていく様はやはりホン・サンス。果たしてこれらの会話が最終的に解決策を見出せたのか。モノクロの画面が侘しさとダイレクトな心象風景を醸し出す。
カフェで聞き耳を立てる女。周りの男女の客たちは、みなそれぞれの身近な人や、本人の自殺についての会話をしている。深刻なはずなのに、他責的で滑稽な二人組ばかり。男たちはなぜか俳優が多いようだ。
カフェでは「10日間一緒に創作をしませんか」と、唐突であつかましいナンパをされる。ホン・サンスはこんなやり方でナンパを実際に成功させてきたのかもしれない。
女は弟と、CAをしているという彼女と会食をする。だが単純な幸せの構図に疑問を持ったのか、女はちょっと弟カップルに絡む感じになってしまう。
夜、最初のカフェに戻ると、なんとなく穏やかな雰囲気で秋の焼酎をみんなが嗜んでいる。

女は観察者でありたい。でもなかなか美しい女性は放っておかれず、渦中に引き込まれそうになる。周囲の人への冷静なコメントをマックに綴っていても、「何を書いているの?」と興味を持たれる。女も諦めて、その飲みに参加してしまうのが簡単だし、とりあえず秋の一夜は楽しくなるだろう。生きているのだから。

スケッチのようなシリーズで、これはとても好き。キム・ミニの毛量の多さ、黒目がちで目が座っている感じは、ある種の情念の強い女性を表していて、彼女が座っているだけで画が持つ。
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